PART6 奥志賀林道
8月15日 2日目
ルート:須坂→(広域農道)→信州中野→(R292・県道471・502)→カヤの平→(奥志賀林道)
→野沢温泉→(奥志賀林道)→カヤの平
2日目総走行距離:279㎞ カヤの平キャンプ場でテント泊
須坂を後にして、ひとまずキャンプ場に戻る。15時半に戻ったものの、雲が広がっていて、一雨降りそうな気配がした。地図を見ていると、「奥志賀林道」を北上すれば、野沢温泉があることが分かっていたので、一瞬どうするか迷うが、一雨降られることを覚悟の上で、行ってみることにした。
キャンプ場から野沢温泉までは約40㎞。普段なら大した距離でもないが、見知らぬ土地の見知らぬ林道・・・できれば暗くなる前にキャンプ場に戻りたい。目標時間1時間で野沢温泉へ行くことにした。
「奥志賀林道」は、おそらく長野五輪の時に整備されたのだろうか、ボクの不安をよそに、きれいに舗装されており、安心して走ることができた。途中、霧の出ているところもあったが、構わずアクセルを捻る。途中、ポルシェとすれ違った。また、帰りも同じ「奥志賀林道」で帰ったが、その時はなんとマセラティとすれ違った。奈良の林道では、軽トラかジムニーしか見かけないが、オーバー1,000万円もする車が林道を走っているとは、さすがに金持ちの多い地域なのだろう。
「奥志賀林道」は、1キロ毎にキロポストが整備されており、あとどれだけ走れば、目的地に到着するか読みやすくなっている。野沢温泉が見下ろせる辺りから、ゴンドラやリフトを目にするようになった。ここはスキー場があるところで、ボクも高校生の時に、計7泊している。高校生の時以来なので、もう15年以上間が空くが、「野沢温泉スキー場」は、ゲレンデが大きくて、空いていて、当時はスノボ禁止だったので、思いっきり滑っていたのを思い出す。そんな中で、ここの林道コースは、距離が長く、技は競えないが、ゆっくりと時間をかけて滑る独特の感じが好きだった。「奥志賀林道」はその林道コースの一部となっていて、15年ほど前にスキーで下った道を、今回はバイクで下る。雪は積もっていないが、ゴンドラはハイキング客向けに動いていて、懐かしい感じがした。ゲレンデの名前をうっすらと思い出した。
下りきると、温泉街に入る。かなり飛ばしたせいか、予定通り(?)1時間で到着。雨にも打たれずに済んだ。温泉街の狭い路地を適当に走っていたら、高校の時に泊まった宿があった。後で、オリンピックがあったはずだが、町の雰囲気は変わっていない感じがした。
バスターミナル横の駐車場にバイクを預け、徒歩で温泉街を散策する。昔からの温泉街からか路地は狭く、急坂が続くので、歩いて回ったほうが無難。野沢温泉には13の外湯があって、無料で入浴できる。17時を回ったので、そろそろ宿泊客が夕食前に一浴びしにきそうな時間帯に、中心街にある「大湯」へ行ってみた。
さすがに中心街だけあって、入浴客が多い。でも2つある浴槽のうち、1つだけにみんな入っている。どうしてかと思ってみると、片方の浴槽は、尋常ではない熱さ・・・これでは入ることすらできない。結局温度の低い方の浴槽につかる。100%かけ流しの温泉が疲れを癒す。次から次へと入浴客が訪れるので、長居ができなかったのは、残念だった。ちなみに、他の外湯は比較的空いてそうだったので、次回来る時は別の外湯を回ってみようと思う。
野沢温泉で夕食を取った後、また来た道を戻る。いくら日が長い季節といっても、日が暮れるまでにキャンプ場に戻りたい。ただ、来た道を戻るだけだから心理的には楽だった。温泉から少し上がった所にビューポイントを発見した。「上ノ平」とあり、確かそんな名前のゲレンデがあったのを覚えているから、スキーでも通ったであろう。意外と雪に埋もれた同じ景色を見ているかもしれない。
さらに標高を上げると背中に夕日を浴びる格好になった。パニアケースを外したF650GDは、このような舗装林道では軽快に走る。右に左にバイクを傾けて、さらに標高を上げていく。景色といい、気温といい日本離れした感じがした。
キャンプ場に戻ったら、薄暗くなっていた。昨日と違い、キャンプ客が半減していて、静かに夜を迎えることができた。夜空に星は見えなかったが、ソロキャンプは、静かな方がいい。2日目はぐっすりと眠ることができた。