散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

行かないで 玉置浩二 さよなら李香蘭

2017年06月12日 | 中国
玉置さんの香港のシンフォニックコンサートの映像で「行かないで」を聴きました。中国で一番有名な日本の歌かも知れません。もはや日本の歌ということも忘れられ「中国に昔からあった歌」と思っている中国人も多いかも。むろん中国語の詩で歌われています。

「いつか心はいつか、遠いどこかで、みんな想い出になると、知らなくていいのに、知らなくていいのに」

「みんな想い出なる」ことを「知らなくていい」という歌詞が素敵です。全てが思い出になっていきます。それは哀しいことです。

歌は超一流ですね。ほぼファルセットですが、すごい、としか言いようがない。音楽関係者の中では日本で一番歌がうまいといわれているようですが、私もそう思います。

この「行かないで」はドラマ「さよなら李香蘭」のテーマ曲。

たぶん沢口靖子さんの最高傑作です。

DVDはないかもしれない。私は日本映画専門チャンネルで録画したのでもっています。

このドラマ、見るのにちょっと勇気が入ります。内容がシビアで、覚悟をもたないと見れません。

李香蘭つまり山口淑子は日本人です。しかし中国で生まれ、中国で育ちました。中国人として活動します。日本人も中国人女優だと思っていました。

満州映画(日本軍の方針ももと映画を作った)のスターです。このことが後、彼女を死の寸前まで追いつめます。

日本に協力した中国人、漢奸として死刑判決を受けるのです。やっとのことで日本人だと証明し、なんとか日本送還で生き残ります。日本に向かう船の中で、彼女はつぶやきます。

「さよなら、私の中国、さよなら、私の李香蘭」

そこに玉置さんの「行かないで」が流れます。こんな短い説明では分かっていただけないでしょうが、奥の深いドラマです。こう書いていても、なんだか切ない気分になってきます。

戦争というものがいかに愚かしく、人間の何を破壊し引き裂くのか、そんなことを考えさせてくれる作品です。

柴田淳さんの「ぼくの味方」について

2017年06月12日 | 日記
柴田淳さんの「ぼくの味方」は実に「心地の良い」曲です。

が、よくよく歌詞を聴いてみると、実に不思議です。

「かけがえのない大切な人、守ってあげたい、そばにいたい」

と始まります。

ところが、終わりは、

「だから行かないで、遠いところに、僕の味方でいて、僕には君が必要だから」

で結ばれます。

守ってあげたいのか、守ってほしいのか、途中から自然に歌詞が変わっていくのですが、それがいかにも自然なのでよく聴かないと気が付かない。

実にいい曲です。が実に不思議な歌詞です。