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滝川一益・北条氏政・足利義昭

2018年12月16日 | 戦国武将
滝川一益・北条氏政・足利義昭、、「大河ドラマにはよく出てくるけれども、絶対に主役にはなれない人々」です。むろんそういう人物は他にも大勢います。

北条氏政は大河「真田丸」においては「主役級の一人」でした。高嶋政伸さん演じる北条氏政は「煮ても焼いても食えないような」人物に設定され、またそれを高嶋さんは好演しました。「怪演」とも評されました。

北条氏政の「愚鈍さ」を表すエピソードであった「茶漬けの茶の量を調整できない」という逸話も、三谷氏によって解釈を変えられました。

氏政は登場時からずっと茶漬けを食っているわけです。「こうして少しづつ湯をかけながら、少しづつ(侵略していく)のがわしの流儀じゃ」と言いながら食います。家康や昌幸の説得も受け入れず「あくまで関白に抗して死を選ぶ」人物として、初めて北条氏政は「主役級」になりました。個人的には草刈さん演じる昌幸の次に魅力的な人物だと感じました。

それまでの氏政と言えば、小田原評定で「ただ困っているだけの太った人物」でした。

真田丸においては滝川一益もかなり「人間味をもって」描かれました。

織田家には方面司令官は数人しかいません。

・柴田勝家
・滝川一益
・羽柴秀吉
・明智光秀
・丹羽長秀

の5名ぐらいです。前田利家などは与力に過ぎません。これに加えて「織田家当主の織田信忠」「織田三七信孝」そして「織田信長自身」の計8名ぐらいです。

滝川一益が相当な人物であったことが分かります。

が、ドラマでは「関東で負けて清州会議にも遅れる。または出してもらえない」人物として描かれるのが常でした。ただし「真田太平記」では「相当な武将」として描かれています。

結局秀吉によって殺される、わけでもありません。本能寺の変より数年生き、62ぐらいで亡くなります。晩年は秀吉の外交係になり、3千石。子の一時は1万2千石を与えられています。滝川家は江戸幕府においては減俸されたものの旗本です。

足利義昭は京都追放後毛利を頼り、鞆幕府なるものを開いて色々やります。ところが秀吉政権下においては将軍職を辞職。秀吉のお伽衆となり1万石。さらに准三宮という名誉も与えられました。

北条氏政は切腹します。しかし滝川一益や足利義昭は没落したわけでもなく、結構幸福な晩年を送っているのです。


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