鏡海亭 Kagami-Tei ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石? | ||||
孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン) |
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第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29
拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、 ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら! |
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大晦日恒例の!?
2024年も残りわずかとなりました。最近、更新が滞っておりましたが、当ブログの連載小説『アルフェリオン』、ご愛読いただきありがとうございます。さて、アルフェリオンといえば、年末恒例(?)の……。
やぁ、諸君。私だ。ん? そうか……さては、この着物が似合い過ぎて誰だか分からんか。
誰ですか? 年末の酔っぱらいですか。○○なのですか?
レイシアは相変わらず今年も手厳しかったな。ちなみに私は『アルフェリオン』のヒロイン、シェフィーア・リルガ・デン・フレデリキアだ。
自称「ヒロイン」では? それよりシェフィーア様、私たちには、今年の『アルフェリオン』の振り返りと物語の今後を展望するという毎年恒例の使命があります。では、さっそく参りましょうか。
いや、そう言われてもな……。この2024年、『アルフェリオン』の更新はほとんどされてなかったではないか。ちなみに出だしは好調だったのだぞ。2024年、まだ三が日の1月2日、第58話「千古の商都とレマリアの道」(その3)が公開された。ルキアンとエレオノーアが例の四頭竜の化身との戦いから元の世界に戻り、感涙にむせびながら抱擁し合うという……。
うむ、そこに連なる2023年は凄かったな(遠い目)。物語の第53話目にしてメインヒロインの私(笑)、いや、エレオノーアが突然の登場、そこからエレオノーアがピンチに次ぐピンチで、五属性の御子たちが(実体ではなく思念体だが)初めての勢揃い、ラスボスとの最終決戦かと思わせるほどの勢いで「古の四頭竜」との果て無き死闘、そして御子の力を合わせた「五柱星輪陣」で勝利か!?という少年コミックも真っ青の怒涛の展開だった。その勢い覚めやらぬままに、2024年新年早々に前述の第58話(その3)更新、そのまた約一週間後に第58話(その4)が公開。ホップ、ステップときて……。
だが、ジャンプせずに立ち止まった次の第58話(その5・完)でしたね。なんと6月24日まで待たされました。思えば、あのときから、我々の行方には暗雲がたちこめていたのでしょうか。いよいよだった、シェフィーア様や私がホームで大活躍する「ミルファーン編」の始まりが、頓挫しました。
あぁ。何とか、ミルファーン編の冒頭に当たる第59話「北方の王者」(その1)までは公開にこぎつけた(←最新話はココ)。しかも私が、イリュシオーネ屈指の某機装騎士団の強者たちを相手にいきなりのロボット(アルマ・ヴィオ)で無双だ! ……って、ところで、何でレイシアの画像だけそんなに何種類もあるんだ? ずるくないか?
さぁ、どうしてでしょうね。しかし、このままでは2024年はあまりに切ないです。話のネタがありませんね。切ない……。
切ない、か。そういえば……あったな。あれだ、あのセリフ。せつないです……何だったか。
「せつないです。おにいさん」
いま、のは? シェフィーア様は腹話術まで会得されたのですか。ますます芸に磨きがかかりましたね。さすがは物語のネタキャラ代表。
「せ、せつないです……。おにい、さん」
また聞こえたが? 実は腹話術はレイシアだろ。可愛いやつめ。
いいえ。これはどうやら……。
「せつないです。おにいさん……」(第53話からの名セリフ)
で、出たな、妖怪!? いや、この尺喰い消える消える詐欺、ヒロインの座・強奪者が!! しかも全然せつなそうな感じではないぞ。
何気に初めて画像が変わりましたね。良かったではありませんか。でも、少女相手に大人げない。
こ、こやつ、永遠の宿敵エレオノーアのおかげで、私の「ヒロイン」の座は三日天下ならぬ一日天下に終わった! 第52話が終わった時点では、私のヒロイン確定は誰の目にも明らかだったはずだ!! 主人公ルキアンは、われらのいるミルファーン王国に向かったのだぞ。すべての希望を打ち砕かれて、最後の光、《あの人に会うために》だ。あの人とは、この、私だーーーー!!!! これはギャグでも冗談でもない、本当だ、作者!?(はい、一応、真実です)
こ、この人、こわいかも……なのです。
何が「なのです」だ。いちいち語尾があざといぞ! その、こずるい真っ赤な頬を張り倒して、修正してやる。歯を食いしばれーーー!!!!
作品のベクトルが違う方向に向かっているのでは。しかし、よかったではありませんか。ネタが無くて困っていた2024年の『アルフェリオン』を振り返るうえでは。
そ、そうだな。私としたことが思わず激昂してしまったか。では、エレオノーア、お前をネタに、じっくりと攻めたおしてやる。覚悟はいいか。
お前は私にルキアンを取られるのではないかと心配していたが、私はむしろお前の方に興味があるのだ。ふふ。
シェフィーア様、あなたが言うとシャレになりません。この見境なしの肉食恐竜が。いや、恐竜に失礼ですか。
ふふふ。言うではないか、レイシア。しかし、だ。エレオノーアはルキアンを強引に誘惑して、正直、ずるいのだよ。小説本編でも言われていたではないか……普段は少年みたいな格好をして、何にも知らないような顔をして、とんでもない子だよ!だったか、そんな感じで。こいつこそ肉食系猛獣だ、ただし、対ルキアン限定の(苦笑)。
そ、それは違うのです。わたしは、ただ、おにいさんと一緒にいたいだけなのです。《どこまでも一緒なのです、わたしのおにいさん》。
だいたい、ルキアンのことをいちいち「おにいさん」と呼ぶのが、これまたあざとすぎる。それに、何だ貴様は。ルキアンの心を完全にもっていったあのセリフ……。なにが《わたしは、あなただけのために咲く花です》だ(From 第54話)。
なんだその破壊力抜群だが恥ずかしいセリフはーーー!?(苦笑) まるで男性キャラが「僕は、君だけの王子様さ」(キラリっ)と言うのと同じくらい、こっぱずかしいぞ!!!
でも本当のことなのです。おにいさんは私にとって、たった一人の同じ存在、「闇の御子」、なのです。闇の御子は二人で一人。おにいさんは執行体の御子で、わたしはアーカイブの御子。わたしのすべては、おにいさんのためだけにあるのです。そして闇の御子がどうやって生まれたかというと……。
シェフィーア様、それはたしかです。エレオノーアが背負っている宿命の重さは、あなたもご存知でしょう。こんな悲惨な設定のヒロインは、滅多にいませんよ。いや、いない。ヒロインが実は魔王だったとか幽霊だったとか、とっくに死んでいるゾンビだったとか、誰かのクローンだったとか残留思念だったとか、人造のホムンクルスやアンドロイドだったとか、そんなのはエレオノーアの正体と比べたらまだかわいい方ですね。後に悲惨な運命を辿るヒロインは沢山いますが、生まれた時点での、この救いの無さというのは……。いや、置かれた立場の酷さ、という意味でも。
たしかにな。汚れた手でしか救えない世界だとか、誰かを(しかも沢山の誰かを)犠牲にしないと生まれない救世主だとか、この物語における「救い」の構造がなんというか地獄だな。もしも世界もみんなも救うと言ったら、待っているのは全滅エンドしかないし、誰かを犠牲にしなければ勇者になれないくらいだったら……などと主人公がほざいていたら、世界はリセットされて消滅するしかない。それにしても、そんな宿命の果てに生まれてきた闇の御子を受け入れ、すべてを捨ててでも彼らを守って戦うのが己の使命だと言い切るアマリアは、凄いな。善悪の向こう側だな。さすがに御子のリーダーだよ。
おまいうというか、どの口がというのか、シェフィーア様がそうおっしゃるとは、相当ですね。吸血鬼でもないのに、夜な夜な生き血を呑んで甘美だとのたまっていた鬼畜が。槍一本だけ持って、全身血まみれで魔物を殺戮して快感に絶頂していた狂戦姫が(酷い言われようだ)。
しかし、何という物語なのでしょうか。第52話までの「ワールトーア編」で主人公ルキアンの誕生の秘密と彼の正体を知って、もはや主人公に感情移入できなくなったという読者も少なくないと聞きます。それに続けて第53話で、ヒロインの正体までまさかあのようなものだと……。それでも、このヒロインに萌えるという人がいたら、正直、ちょっと。
いや~、餅はおいしいのです。
・・・・・・(絶句) 強いな、こいつは。というより、壊れて、いるのか?
このお話の主要女性キャラって、実際、壊れた人だとか闇が深すぎる人だとか、そういうのばっかりなのでは。え、私……ですか?(苦笑)
でもですね。そんな救いの無い闇から生まれてきた汚れた存在が、自身の未来を変え、人々や世界の行く末までも変えてゆくのが、この『アルフェリオン』というお話、なのです。だって、考えてもみてください。この物語のキャッチフレーズは、ですね。
はい。ご一緒に。
《宿命を、超えてゆけ》!!!
うむ……。あの言葉は、そういう意味で。してやられたというのか、さすがは我が終生のライバル、侮れんな。超えるべき宿命が大きすぎるが。何故に、この者は……。
違うのです。宿命が、そこにあるから超えるんです。と、盛り上がってきた(?)ところで、続く記事ではいよいよ……。
【続きます】
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