☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『少年と自転車』(2011)

2014年05月06日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『少年と自転車』(2011)

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、 リュック・ダルデンヌ
サマンサ:セシル・ド・フランス
シリル:トマ・ドレ
シリルの父:ジェレミー・レニエ

【作品概要】
第64回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝き、史上初の5作品連続で主要賞受賞という快挙を成し遂げた、ベルギーのダルデンヌ兄弟監督による人間ドラマ。父親に捨てられ、心を閉ざした少年が一人の女性と出会うことにより、傷ついた心を少しずつ開きつつ成長していく姿をとらえる。
児童相談所に預けられたまま12歳になろうとしていた少年シリル(トマス・ドレ)は、いつか父親を見つけて一緒に暮らしたいと願っていた。ある日、彼は美容院を営むサマンサ(セシル・ドゥ・フランス)と出会い、ごく自然に彼女と共に週末を過ごすようになる。二人は自転車に乗って街を走り回り、ようやくシリルの父親(ジェレミー・レニエ)を捜し出すが……。(Wikipediaより)

【感想レビュー】
うーん、カンヌっぽい…って、よく分かりませんけど、でもそんな感じ

少年の、あまりにもむき出しな傷ついた心から目が離せなくなり…。
たまに見せる笑顔に、心底嬉しくなる。

簡単には行きません。

少年は、無自覚か自覚的にかは分かりませんが、何度も何度も試してきます。
自分への愛を。
彼の里親になったサマンサの無償の愛が、一体どこからくるものなのか…。その描写があまりないのでよく分からないのですが(そこを描くと短時間に収まらなくなりそうですが)、彼への誠実な態度に、なんだか癒されました。実際には、そんな簡単には行かないのだろうけども。

ラストまで目が離せない展開でした

『夏の終わり』(2012)

2014年05月06日 | 邦画(1990年以降)
『夏の終わり』(2012)

監督:熊切和嘉
相澤知子:満島ひかり
木下涼太:綾野剛
小杉慎吾:小林薫

【作品概要】
瀬戸内寂聴が自身の体験を基に描き、100万部を超えるベストセラーとなった同名小説を、満島ひかり主演で映画化した大人のラブストーリー。
昭和30年代の暮れ。染色家の相澤知子(満島ひかり)が帰宅すると、一緒に暮らしている年上の作家・小杉慎吾(小林薫)から、木下という男(綾野剛)が訪ねてきたと告げられる。木下とは、知子が結婚していた12年前に出会い恋に落ち、夫と子どもを置いて駆け落ちした相手だった。(Movie Walkerより)

【感想レビュー】
気になっていたのに結局、上映を見逃した作品です。
でも、普段からこういう男女の仲を描いた作品はちょっと苦手なので…迷ったのですが、小林薫さんと満島ひかりさんの演技が好きなので、観ることに(綾野剛さんはドラマMotherとかセカンドバージンの時の雰囲気が好きでした…)。

冒頭、小林薫さんが世界観に馴染んでいるのに対して、満島さんがどうしても現代的で浮いて見えてしまって…、気が散ってしまったのですが…。
全体的にはわりと好きでした
昭和30年代の暮れ。
この頃に撮られた映画を観るようになったからそう思うのかは分からないのですが、今、この頃の雰囲気を出そうとすると、妙にレトロを演出し過ぎてしまっているようにも感じてしまったり…何とも複雑でした。この頃の映画を実際に観ると、新しく感じる事が多いのですうーん、不思議。

そんなこんなで、今回の満島さんは、台詞を言わないシーンの演技が素敵でした
小林薫さんの煙草を吸う数々のシーンが、バリエーション豊かで本当に素敵で…
二人の女性の間を行き来するのに、孤独で哀しい男を演じていて、魅力的過ぎる…

思えば、出てくる人物は皆、結局のところ満たされなくて哀しいキャラクターばかりなのですが…。満たされない事に正直過ぎると、人は幸せになれない気がする…。
そこを追求し過ぎると、幸せを実感出来なくなる気がする…。
…という、いつもの持論に行き着いてしまうのでした…。