皮膚の血管や血管の周囲には、肥満細胞(好塩基性の細胞)が散在しており、この肥満細胞の中にヒスタミンという成分が多数含まれている。何らかの原因で、肥満細胞がヒスタミンを分泌する。それにより、ヒスタミンが血管に働いて、血管を拡張させるとともに、血管の透過圧が亢進し血管外へ血漿成分の漏出を起こさせる。そして、皮膚の真皮内に流出した血漿蛋白が真皮の組織間隙圧によって抑制され、限局した浮腫になるが、それが膨疹という表現形になる。さらに、ヒスタミンは皮膚の神経を直接的に刺激し掻痒を誘発させる。 ~蕁麻疹-Wikipedia
急に体中が痒くなる。
衣服をまくって見るとあちこち膨れ上がって真っ赤になっている。
何か悪い者食ったかな?
そういえば今日昼食の代わりに肉まん食ったっけ。
賞味期限が今日になっている。
食あたりは何処のお医者さん行けばいいのかな?
内科だろう。
でも食あたりでなかったら・・・
さんざん迷ったあげくとりあえず皮膚科へいくことにする。
皮膚科の先生、見るか見ぬうちに「蕁麻疹だ」。
簡単に決めつけてから。
カルテに・・・
「蕁麻疹とは血管から水分が漏れ出して起きるもの」と絵を描いて説明してくれた。
「2週間ぐらいで治るが、人によって薬が違うからとりあえず一般に使われている薬を3日分だけ出しておくから、3日たったらまた来なさい」
半信半疑だったので必死に言い返したが・・・
とんと聞く耳がない。
「お風呂に入ってもいいですか。」
「いいですよ。普通に生活していてください」
別に注射を打つ訳でもなく薬を塗る訳でもない。
だんだんひどくなる。
ついに全身真っ赤になってぶくぶく膨れている。
ネットで調べたら死ぬことがあると記載されている。
ああ、ワシの人生これで終わりか明日無事に目が開くだろうか。
目の前がクラクラとしてくる。
何しろ長い人生初めての経験。
痒いというよりそちらの方が気にかかる。
翌日。
目が覚めた。
あっ、生きていた
発疹はどこにもなかった。