犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

しろさびとまっちゃん。

2015年03月12日 | おせわがかり日誌


昨日は研修があったりして、

通販事業部は臨時休業をもらっていた。

なんだかあたふたと忙しい日だった。

ともだちが急に象の国に転勤になったり、

そのためにお餞別品を注文してくれたり。

引っ越したばかりで手続きが難航していた、

姪っこの幼稚園も決まりそうという。

いくつかのゴタゴタしていた件も、

いまのところ、大丈夫と。

ああよかった。


研修を開催したのはお役所なんだけど。

それでもなんでこんな日を研修にあてたのかしら。

難しい話を面白く聞かせることを知らない講師の、

テキストを右から左に読み流す空疎な説明を聞きながら、

そんなことを思い、14時46分になったとき、

ほんとうに偶然に、静かに、ホールの時計を見た。



ああ、4年か。

これまでもそうだった。

ああ、1年か。

ああ、2年か。

ああ、3年か。

そう思ってきた。

でもこれまでは、

東北の人たちには及ばないけれど、

自分たちも多少なりともダメージを受け、

それを乗り越えるのに必至なまいにちで、

ススメ、ススメ、ススメ、な感じだった。

でも今は、というか、ことしは、ちょっと違う。

立ち止まり、振り返ることができている。

あのとき、こうだった。

ああ、そうだった。

それから、こうなった。

そう、そうだった。

とても大変だった。

不安だった。

細部を思い返している。

伴う痛みも感じている。



去年から今年にかけて、個人的にはお別れが多かった。

遠く離れていくひと、永久の別れになったひとやねこ。

同じ風景を走っていたようで世界はガラリと変わった。




4年もたった。

SNSは殆どしなかった。

自粛じゃなくてそうしたかった。

不思議とこれまでより近くに感じていた。

2011年3月11日のいちにちを。

そこに浸っていたかった。

もう一度あの日を感じてみたかった。


そういう不思議な感覚に、

ことしはじめからなっていて、

3月11日は静かに迎えようと思っていた。

やっと冷静に振り返れるようになったのかもしれない。

震災後にオレコがきて、生きる力をもらった。

去年の暮れにおじいわんがきて、振り返る力をもらった。

あの日から、歩いてきた道のり。

あの日の自分におきたこと、こころの中のこと。

それからのこと、すべて。

静かに、穏やかに、淡々と。




心惹かれたので、この本を自分への記念に購入した。

むずかしいことはわからない。

ただ、この人と、こねこの歩き方が、とてもいいなと思った。



手元に届くのを楽しみにしている。