久しぶりの神社さんぽを楽しむ老犬。
蚊が多い時期なので、デング熱予防のため、夏の間、神社を避けていた。
3年前、わたしはデング熱をやったのではないか、と疑っている。
原因不明の高熱が出て、3~4日間、下がらなかった。
インフルエンザとは違う。風邪とも違う。
目と頭が痛い(鈍痛)、40℃近い熱がぜんぜん下がらない、
ごはんを食べられない、お水も飲みたくない、寒くて仕方ない、
筋肉、関節、すべてが痛くて痛くてたまらず・・・
などの症状でのたうちまわっていた。
会社はお休みをもらっていたが、
激務だった夫がほとんど家にいなかったので、
どうにかしてひとりでオレコの散歩をしていたようだ。
ふらふらと夜道を歩いていた記憶がぼんやりあるだけで、
どうしていたのか、そのほかのことはほとんど覚えていない。
デング熱から子どもを守る【前編】【Benesse(ベネッセ)教育情報サイト】 http://t.co/bMRdZUc3qb @benesse_kyouikuさんから
— にゃう子~ねこデザイにゃあ~ (@MYCROPGIFT) 2015, 8月 20
これだけ体を休めたのだから、もう熱は下がるだろう、と期待して、
体温計をはかるたびに「39.8」とか「39.9」とかで、絶望的になっていた。
「どうして?」と泣きたくなるような悲しい気持ちで、枯草が倒れるように静かに横になり、
「氷河期なの?」と叫びたくなるような寒気に震え、このまま目覚めずに死ぬのかも・・・
と怯えながら、意識が遠のいていく、というような日々だった。
「わたしが今死んでも、誰にもわからないなあ・・・」
と不安になるのだが、オレコのお世話があるから死ねない、と、思い直した。
ほかに誰もいなかったので、散歩だけは、ごはんだけは、散歩だけは、ごはんだけは、
と、なんとかがんばったけど、ひとりで病院に行く気力もちからも、ゼロ。
薬は飲まず、自分自身の治癒力に頼るのみだった。
またデング熱(疑)にそなるのが嫌で、蚊よけを塗っていても、神社には行きたくなかったのだ。
デング熱は一度なると免疫がつくそうなんだけど、
日本あたりだと大きく4つのパターンがあって、私の場合はそのうちの1つの型だけ、なので、
ほかの3つの型のどれかの場合は、また苦しいのを繰り返すことになる。
症状は若干違うんだろうけども、苦しいことには違いない。そんなのは嫌だし。
あんまり報道されていないけど、夏の初めのデータは、感染者80人で(7/12で127人)、去年より多かった気がする。
じいさんの
おいのりながくて
かみさままち
字余り
おいのりながくて
かみさままち
字余り
でもその日は朝からなんとなく、終戦の日と近かったこともあってか、神社に足が向いた。
久しぶりにお祈りしようと思ったら、あれ?おじいさんが長いことお祈りしていて、終わらない。
仕方がないので、先にお散歩(境内をぐるっと一周)したけれども、まだ終わらない。
続々とお祈りの方がやってきたので、仕方なく、並ぶ。
お散歩したいこんちゃんはもちろん不満顔である。
まだかのう
おいのりじいさんに
焦れる犬
君のしっこも長いだろ
じいさんどうし
同じじゃよ
おいのりじいさんに
焦れる犬
君のしっこも長いだろ
じいさんどうし
同じじゃよ
祈り人が私のほかにふたり後ろに並んだ時点で、
ちょっとイライラしたのだが、もしかしたら戦争になりませんように、
とか、そういうことをお祈りしているのかもしれない、と、思い直し、よい子で待った。
誰かが咳をして、振り向いた御爺さんが、神様待ちで並んでいる私たちに一瞬ぎょっとして、
それからまたぶつぶつとお祈りの続きをして、1分くらいして、退いた。
待ったといってもせいぜい10分15分のことなのだが、あれだけ長いお祈りのすぐあとだと、
もしかしたら私たちのお願いはきいてもらえないかもしれないな、と、ふと思った。
そう思いながらも、いつもありがとうございます、とお礼を言ってから、
あれやこれや、自分はいたって順調なのだが、不調の人たちの顔を思い浮かべながら、
彼らが笑顔で周囲と仲良く、幸せに暮らせますように、と祈って、神社をあとにした。
こんちゃんは相当、不満そうだった。