昭和12年に蒋介石は南京陥落のために重慶に政府を作り後退しました。その後の日本軍の広大な占領地を形式的に統治したのが、昭和15年にできました汪主席の南京政府でございました。汪主席は昭和19年に日本の名古屋で客死しておりますので、記念印の日付(康徳9年5月8日: 昭和17年)からしますと、最晩年に満州国を訪問したようでございます。
汪主席は日本軍の中国からの撤退という条件に惑わされて、この役目を引き受けたようでございますが、傀儡政権の指導者として波乱万丈の生涯となりました。特印の右が満洲国旗で左は南京政府旗という汪主席の中華民国と満州国を結ぶ郵趣品という面白い御品と思います。