最初から青一(手彫り切手の和紙青の一銭切手)が欲しかったのです。そこには秩父と書いてある、不統一印がございます。左の方は読めません。そこで、消印の百科事典を引っ張り出して、不統一印の「秩父」で引きますが、有りません。そうしているあいだに左の部分に「大宮」が読めました。そうすれば「秩父大宮」の不統一印であると分かりました。しかし秩父大宮という郵便局は、別の郵便局の歴史の本では明治44年に出来たとあります。
これでは、不統一印は明治の一桁の時代の消印でございますので、あらら偽の消印かと思い真っ暗になりました。しかし、ふと「秩父大宮」の消印ですから、「大宮」でもう一度、引いてみたら、こんどはドンピシャリと消印の辞典に同じ消印がヒットしまして大騒ぎも無事終了となりました。やれやれでございます。
それにしてもその本によりますれば、2000以上の郵便局の不統一印が不明であるとのことでございます。ですから、このようなことは斯界ではしょっちゅう起こるということで、お粗末さまでございました。それにしても郵趣の世界は読めない字も読めるようになる恐ろしい世界でございます。