角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#015 災害も減っている?

2015-01-14 04:41:57 | 素敵!
私が気に入っている数少ないテレビ番組のひとつが、
NHK Eテレ「スーパープレゼンテーション」です。

'15年最初の放送は、
Steven Pinker(スティーブン・ピンカー)、
The surprising decline in violence(実は暴力は減ってきている)というもので、
新年に相応しく、ホントに素敵でした。

ピンカー氏によれば「人類史上、今が最も平和なんです」。

興味のある方は、TEDのホームページで映像がみられますので、是非。

で、
このプレゼンを見て勝手に自信を深めたのですが、
常々思っていたことがあります。

あちこちで語られるほど自然災害は増えてるわけじゃない、
んじゃないの? ということです。

二つ理由があって、
一つは、本来、住むべきでないところに人が住むようになったこと。
もう一つは、世界中の災害が瞬時に伝えられること。

一つ目について。
山沿い、川岸、海辺等、
昔から、山は崩れ、川は溢れるものです。
仕事上、そこに住む方が都合の良い人はともかく、
住宅事情から、それら災害に弱いところに住むほかない人が増えています。
そのため、局地的な災害でも、人的被害が大きくなる事例が増えました。

二つ目。
100年、いや50年前なら知るはずもなかった、
海の向こうの災害が、映像をともなって、迫ってくるようになりました。
報道によって、いつも、どこかで災害が起きている、
という印象ばかりが強くなっているわけです。

かつて日本では「一吹き千人」と言われた時代もありました。
ですが、今、
どれほど大きな台風でも、一度にそのような被害が出ることはありません。

ピンカー氏のように、
その気になって統計をとれば、
自然災害で亡くなる人は減っていると言えるのではないでしょうか。
全人口に対する割合で言えば、確実に減少している思います。

ここでも、
「人の意識ばかりが先へ行ってしまって、
 そこに追いつけない現実に対する不安だけが大きくなっている」
と言えるのではないでしょうか。

少なくとも日本では「史上、今が最も自然災害で死ぬ確率は低い」と思います。


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