(産経新聞1/6大阪6版より)
Web産経ニュース:梅毒5千人、初めて突破 患者最多は東京 若い女性らに感染拡大
→http://www.sankei.com/life/news/180105/lif1801050003-n1.html
Web産経ニュース:梅毒5千人、初めて突破 患者最多は東京 若い女性らに感染拡大
→http://www.sankei.com/life/news/180105/lif1801050003-n1.html
〈性行為などで感染する梅毒が若い女性らに広がり、国立感染症研究所の集計によると平成29年の患者数は、現行の集計方式となった11年以降で初めて全国で5千人を超えたことが分かった〉
〈梅毒は近年、特に20代の女性で増えているとされ、母親が妊娠前や妊娠中に感染すると、胎盤を通じて胎児も感染する「先天梅毒」になり、生まれた赤ちゃんが死亡することもある〉
困ったもんです。
端的に言って、
不特定多数との(ナマ)性行為が増えてるから、
ですよね。
全く、近頃の若いモンは・・・
あ、いかん、つい言ってしまった。
〈都道府県別で見ると東京都が1705人と最多で、大阪府(788人)愛知県(325人)神奈川県(312人)など都市部で目立つ〉
ま、それはね、人口比率で言ってもらわないと、
都市部が特に「乱れている」からなのか、そうでもないのか判らないわけだけれど、
増加傾向にあるのは確かなんでしょう。
今時、いくらなんでも
「結婚するまで、そういうことするな」
とまでは言いませんが、
せめて、
「きちんとした知識を持ってからにした方が良いよ」
くらいの老婆心はございますよ。
ただねえ、
いわゆる「性教育」、学校でなの? 家庭でなの? って、
ずっと言われ続けてる気がします。
BUZZFEED NEWSに、
「なぜ学校では、ゴムのつけ方を教えないの? 文科省に聞いてみた」
という、なかなか面白い記事がありました。
記事中の「文部科学省担当者」の言葉を拾うと、
「時間が足りないんですよ。保健の時間はそれほど多くない。限られた時間のなかで何を優先するかという話なんです」
「学校で教えるべきだという人もいるし、家庭で教えるべきだという人もいます。考え方は多様です。やっぱりコンドームについてこの時期に教えなきゃいけないという落としどころが中学3年生になっているんです」
「保健は正しい知識を教える場です。具体的な対処については、学校だけじゃなく家庭や地域社会で学べる場を作ることも重要になってくるんです」
「これだけ健康課題が増えているのに、足りないですよ。全然。ものすごく多くの時間をくれるっていうのなら、やりたいですよ」
「性情報に関しては非常に危険性もある。情報がほしい子には、『こういうところで正しい情報を得られるよ』と伝えないといけない」
「性に対する正しい情報、どれが正しいかを選択する基準を自分の中でつくれるような教育のあり方を考えていかないといけない」
*BUZZFEED NEWS:なぜ学校では、ゴムのつけ方を教えないの? 文科省に聞いてみた
→https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/okamoto002?utm_term=.dngLnPbgbd#.gorn0XwRw9
お役人としては、そりゃまあ、そう答えますよね、という感じです。
性教育について、
もう少し踏み込んだものはないのかなってことでネットの海を漂っていたら、
こんなのがありました。
オランダでは、性に関する情報がテレビやインターネットから簡単に得ることができるため、思春期を待っていては遅いとの考えから、小学1年の5歳から性教育を実施する学校があります。そのため、思春期を迎える前の時期から、性は食事や睡眠と同じように日常生活の一部であり、ごく自然で当たり前のことだと教えられます。小学校によっては高学年でバナナを使って実際に避妊具を被せる実習を行うこともあるようです。
13歳以降になると、性感染症の予防や性行為そのものについて大切なこと、性交渉から妊娠・出産を含む過程、避妊の方法、同性愛など性の多様性を学びます。オランダの多くの親は10代での性行為を容認しており、ごく自然に家族団らんの場で性の話が出ることがあるそうです。
このように、オランダの若者は性に関する十分な知識を身につけているため、10代の出産率と中絶率が世界の中でも極めて低くなっています。
*ユニ・チャーム:若者たちの性事情と世界の性教育
→http://www.unicharm.co.jp/girls/family/gender/01.html
日本の現状と単純に比較してアチラを見習えとかいう話ではないけれど、
「思春期を待っていては遅い」という点は、そのとおりかな、と思いますね。
で、ですね、
このサイト、「性教育コンテンツ」として、けっこう良くできてまして、
「性についてどこまで教えたらいいの」というページには、
性に関する話題を話しにくいと感じてしまい、ごまかしてしまったり、避けてしまっていないでしょうか。話しにくい話題として認識してしまうと、自分で調べたり友達に聞いたりするなど、誤った知識を得てしまう可能性も考えられます。学校でも性教育は行っていますが、家庭でも興味を持ち始める年齢、もしくはからだが大人に向かって変化していくタイミングで、正しい知識が話せるように準備しておきましょう。
とあり、こちらの動画もありました。
赤ちゃんってどうやってできるの?(妊娠のしくみ) 【ソフィ はじめてからだTV vol.4】
*ユニ・チャーム:性についてどこまで教えたらいいの
→http://www.unicharm.co.jp/girls/family/gender/02.html
ユニ・チャーム?
何か聞いたことあるような気がするなあ、なんて思ってたんですが、
ああ、ソレでしたか、ですね。
そして本題、
さらには、妊娠だけでなく性感染症に感染するという性トラブルも少なくありません。これは、きちんと避妊行為をしていないことが原因として考えられます。「性教育によって逆に性行動が活発化するのではないか」と心配する方もいるかもしれません。しかし、実際に妊娠し、人工中絶をしたり、性感染症になってこころもからだも傷つくのは女性です。お子さまのこころとからだが変化していくとともに、適切な性教育と正しい性知識を教えてあげる必要があるのではないでしょうか
*ユニ・チャーム:身を守るために
→http://www.unicharm.co.jp/girls/family/gender/03.html
余談ながら、
というか全く「余談」ではないのだけれど、
同じページには、
実際に起こっている性のトラブルとして多いのは、人工妊娠中絶です。なんと年間で約18万件、出生数の約5分の1にもおよぶ命が「生まない」という選択をされています。
ということも書かれています。
「生まない」というか、正しくは「堕ろす」であり、もっと言えば「殺す」なんですが、
それはともかく、
商売絡みとはいえ、ユニ・チャームさん頑張ってます。
素晴らしい。
何にせよ、
性感染症はコンドームを使用することで予防することができます。ただし、カウパー腺液にも菌がふくまれており、射精する前だけつけても感染する可能性がありますので、正しい使い方を知っておくことが大切です。
それに尽きます。
これはホントに余談ながら、
(一人の男として)言わせてもらえば・・・
何年も経ってから「あれは私が望んだことではなくセクハラだった」とか言うくらいなら、
はっきりきっぱり、その時に(!)断ってください。
物理的暴力的に強制されたと言うならともかく、
断ると恐いからとか、嫌われたくないからとか、場合によっては不利益を被るからとか、
そんなんで拒否できない程度の「お嬢様(お子様)」は、そもそも男に近づかないように!
男は狼なのよ、気をつけなさい。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
以下、参考までに。
●梅毒関連
〈愛知県では、患者の報告数が2013年は54件、2014年には112件、2015年には122件、2016年には256件と急激に増加しており、1999年に報告制度が変更されて以降、最多の報告数となりました〉
*愛知県:梅毒について
→http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kenkotaisaku/baidoku.html
〈近年では2013年に1,228例、2014年に1,671例、2015年に2,697例の報告があり、報告数が増加傾向にあり、引き続き注意が必要です〉
*厚生労働省:梅毒に関するQ&A
→http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/qanda2.html
〈感染症法による感染症発生動向調査によると、1999~2012年は500例−900例で推移してきたが(2003年509例−2012年875例)、2013年は1200例を超え、前年の1.4倍に増加した。先天梅毒は年間1例(2010)-12例 (2006)の報告があった〉
*国立感染症研究所:梅毒とは
→https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/syphilis/392-encyclopedia/465-syphilis-info.html
●性教育関連
〈毎月15日更新のマンスリーレポート。性教育の実践課題の研究、セクシュアリティにかかわる内外の動向などを紹介。「現代性教育研究ジャーナル」は、無料でダウンロードや閲覧ができるPDF形式のマンスリーレポートです〉
*日本性教育協会ホームページ:現代性教育ジャーナル
→http://www.jase.faje.or.jp/jigyo/kyoiku_journal.html#anch81
なかなか興味深いラインナップです。例えば、こんな記事。
*現代性教育研究ジャーナルNo.76(2017年7月15日発行)
→http://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_journal_201707.pdf
こちらは『現代性教育研究ジャーナルNo.73,74』の「性教育の現場を訪ねて(1),(2)」で取り上げられている札幌市。
〈子どもを取り巻く現代的な課題等に対応して、各学校における指導方法等の工夫改善を図ることを目的として、「性教育の手引」を改訂し、本書「性に関する指導の手引」を発行しました。今回の改訂では、性に関する指導の内容を発達の段階に応じて系統的に指導することを重視し、幼稚園から高等学校までの各段階における指導の在り方を具体的に示すとともに、「命を大切にする指導の充実」に関わる指導事例や、性同一性障害などの性に関する現代的な要素を反映した事例を掲載するなど、内容の充実を図っております〉
*札幌市:性に関する指導
→http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/sidou/seikyoiku/guide/index.html
その札幌市「性に関する指導の手引(平成28年3月)」には、例えばこれらの資料が添えてあります。
*札幌市「性に関する指導の手引」 ■資料
→http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/sidou/seikyoiku/guide/documents/siryou.pdf
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