角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#021 素早く、容赦なく、確実に。

2015-01-28 05:52:42 | メディア論
ここのところ大陸のお国は、
軍事的膨張政策とともに、
世界中で「三戦」を繰り広げているとのこと。
世論戦、心理戦、法律戦、の三つだそうで。

つい先ごろ(2週間前)も、
昨年発表された4項目の日中合意文書について、
彼の国が、機先を制する形でその意(図的な英)訳を公表していた、
という報道がありましたね。

「素早く、容赦なく、確実に」を地で行ってます。
産経ニュース朝日デジタル

ところが、多くの日本人は
この「素早く」というのが不得手で、
ついつい論を積み重ね、ゆっくり進めて、
最後に結論を、と考えてしまうんです。

「容赦なく」論破するのも苦手で、相手を慮って手心を加えてしまったり。

相手に「確実に」に伝わったかどうかよりも、
自分が「正確に」言えたかどうかを気にするという傾向もあるように思います。

今更詮無いことですが、南京大虐殺とか、従軍慰安婦強制連行とか、
すぐさま「それは違う!」と言っておけば状況は違ったのだろうと。
(もっとも、後者を最初に言い出したのは日本人ですが)

いや、ホント、白地を赤く染めるのは簡単で、
けれど、それを青く染め直すのは、無茶苦茶に手間がかかります。
というか、頑張っても紫にまでしか持っていけなかったりするんですよね。

「兵は拙速を聞くも、未だ巧の久しきを賭ざるなり(孫氏・作戦)」
「巧遅は拙速に如かず」です。

世論戦もそれが「戦」である以上、先手必勝、斬り合うつもりでやらないと。

このごろは、外務省も頑張ってはいるようなんですが、
イカンセン、真面目過ぎる。

残念ながら、世界中どこの国でも、
「世論」は、最初の印象でほとんど固まってしまいます。

菅官房長官の調整能力、発信力は、素晴らしいと思うのですが、
それはそれとして、
やっぱり見目麗しい広報担当も必要ですよね。
「人は見た目が9割」だそうですから。


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