日弁連ホームページより
http://www.nichibenren.or.jp/
http://www.nichibenren.or.jp/
瀬戸内寂聴さんの
「殺したがるばかどもと戦ってください」
発言については・・・
まあ、自分的には、
生臭坊主さんがまたウケを狙って勝手なことを、
くらいにしか思わなかったわけですが、
〈この日のシンポジウムでは、国内外の研究者らが死刑の存廃をめぐる国際的潮流について報告。瀬戸内さんのビデオメッセージはプログラムの冒頭と終盤の2回にわたって流された〉
(産経WEST:「殺したがるばかどもと戦って」 瀬戸内寂聴さんの発言に犯罪被害者ら反発「気持ち踏みにじる言葉だ」 日弁連シンポで死刑制度批判
→http://www.sankei.com/west/news/161007/wst1610070012-n1.html)
わけで、
日弁連内の確信犯による、
人の口を借りてモノを言うの典型ですね。
問題は、寂聴さん個人にあるんじゃなく、
日本弁護士連合会そのものにあるわけです。
で、予定通りと言いましょうか、
端から反対意見なんて聞く気なしと言いましょうか、
日弁連として「死刑廃止宣言」に至りました。
ちなみに、
日弁連会員は3万7千人を超えるそうですが、
この採決に参加したのは786人で、
賛成546人、反対96人、棄権144人、
だったとのことです。
(産経ニュース:日弁連 「死刑廃止」宣言案を採択 参加者は約800人
→http://www.sankei.com/affairs/news/161007/afr1610070016-n1.html)
いやあ、同じことを国会でやった日には、
「強行採決」の大合唱間違いなしですな。
常の仕事をほっぽり出すわけにもいかない存続派に対して、
死刑廃止のためなら、いつでもヒマを取れる多数派って図かもしれないし。
(産経新聞10/9大阪6版)
(産経ニュース:死刑廃止は「世界の潮流」か 廃止国増加も国内世論8割は「存続」
→http://www.sankei.com/affairs/news/161008/afr1610080003-n1.html)
それはともかく、
〈犯罪が起こったとき、我々は、これにどう向き合うべきなのか。そして、どうすれば、人は罪を悔いて、再び罪を犯さないことができるのだろうか〉
という文言で始まる、その「宣言」なんですが、
正式には、
「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」という長いタイトルで、
本文も、やたら長いものです。
(日弁連ホームページ:死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言
→http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/civil_liberties/year/2016/2016_3.html)
まあ、なんと言うのか、その長ったらしさ自体、
「一般の国民」が読むことを想定しているとは思えないわけでして、
そんなところも生臭い、じゃなくて、胡散臭いのですが、
〈よって、当連合会は、以下のとおり、国に対し、刑罰制度全体を、罪を犯した人の真の改善更生と社会復帰を志向するものへと改革するよう求めるとともに、その実現のために全力を尽くすことを宣言する〉
として、
1 刑罰制度の改革について
2 死刑制度とその代替刑について
3 受刑者の再犯防止・社会復帰のための法制度について
の3点について述べています。
続けて「提案理由」というものがあるのですが、
これがまた、さらに長いんです。
第1 犯罪とその被害にどのように向き合うのか
第2 刑罰の在り方が問われている
1 罪を犯した人が社会に復帰し、地域と共生し得る刑罰制度を
2 罪を犯した人を社会から排除しない
3 更生と社会復帰を刑罰制度の核に
4 刑務所における強制労働を廃止し、賃金制を採るべき
5 社会への再統合のための刑事拘禁以外の多様な刑罰メニューの提案
6 犯罪被害者・遺族の支援
第3 死刑制度の廃止を目指す
1 日本における死刑制度と当連合会
2 袴田事件:現実的な誤判・えん罪の危険性
3 国際社会における死刑制度
4 死刑制度はなぜ廃止しなければならないのか
5 死刑の犯罪抑止力について
6 情報公開と世論
7 死刑制度を廃止した場合の最高刑の在り方
第4 更生と社会復帰を軸とした刑罰制度の改革について
1 受刑者に対する基本的人権の制約を最小限にとどめるべきである
2 無期懲役刑受刑者を含む仮釈放制度の徹底した改革を
3 更なる施設内外の連携の強化を求めて
4 マンデラ・ルールに基づく刑事拘禁制度の再改革を
5 刑を終えた者に対する人権保障について
(1) 問われる前科排除の社会体制
(2) 刑を終えた者の就労への壁を取り除く
第5 今こそ我が国の刑罰制度全体の改革を求める
これを見ただけでイヤになりますね。
逐一自分の意見を言っても良いのですが、
そんなものは誰も読まないでしょうから一箇所だけ。
第2の6「犯罪被害者・遺族の支援」について。
〈冒頭においても指摘したが、刑罰制度の改革と犯罪被害者・遺族の支援とは別個の課題であるが、いずれも重要な課題である。全ての犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有するのであり、犯罪被害者等のための施策は、犯罪被害者等が、被害を受けたときから再び平穏な生活を営むことができるようになるまでの間、必要な支援等を途切れることなく受けることができるよう、講ぜられるものでなければならず、国は、犯罪被害者等のための施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する(犯罪被害者等基本法)。
したがって、犯罪被害者等に対する支援は、犯罪被害者等を取り巻く状況を踏まえ、福祉の協力を得て、精神的な支援を含めた総合的な支援が必要である。さらに、犯罪被害者等給付金については、支給対象者の範囲の拡大及び給付金の増額を期すべきである〉
何も言ってない、というか、
ソレについては「国」に任せた、と言いたいのね、というか・・・
こんな記事もありました。
(産経新聞10/9大阪6版)
〈「犯罪被害者への配慮がなかったことは、おわび申し上げる」〉
日弁連による謝罪ですが、「は」って何よ「は」って、と思います。
〈「死刑制度を含む国家の殺人のことであり、犯罪被害者へ向けられたものではないと考えている」〉
なんて屁理屈をこねるのは勝手ですが、
国家の一員としての、(死刑に反対しない)全ての国民を、
「ばかども」としてカウントしていることに気付かない辺りが、
ま、気持ちがないって言うか、心がないって言うか・・・
ホームページにある、
〈熊本県を震源とする地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます〉
という言葉も、なんだか虚しく響きますね。
何にせよ、私自身は、
殺人は死をもって償え、というのが基本です。
少なくとも、被害者、遺族がそれを望むならば、ですが。
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