風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

飛行神社

2010-10-01 21:24:00 | 1996~97原付日本一周後半編
1997年6月12日

8:50
鴨川出発 晴れ
ベンリイ号の後輪がギシギシいってとても心配。
バイク屋数件当あたるが、スポークのストックが無く修理出来ない。
荷物軽量化のため、不用品を郵便局にて送る。

12:00
八幡市(やわたし)安居橋前にて休憩。

12:00~13:50
飛行神社。入館300円。

SEちゃんのくれた京都ガイドに、八幡と言う所に飛行神社とい所があった。
2人で、どんな所だろうね?と言っていたものだ。

今日、試しに来て見て、まず入り口にドーンと置かれた、F-104スターファイターに積まれていたターボジェットエンジンに圧倒された。


奥は資料館になっていた。
境内には、プロペラや朽ちたエンジンがあり、社はまだ建て直されたばかりらしく、新しかった。
ステンレスの鳥居というのも「飛行機」っぽくて面白い。

ここは二宮忠八(にのみやちゅうはち)・・・日本の近代重航空機のパイオニア・・・に関係する所であった。
れっきとした航空のための神社であった。
歴史は思ったより古く、大正8年とのこと。
個人の私財を投じて作られた、立派な思想を持つ神社だった。
資料館は300円で、充実した冊子が付く。

ライト兄弟の成功により、この時同じくして開発しようとしていた飛行機の研究を断念し、製塩会社に方向転換したようで、展示用のガラスケースの片隅に、塩が展示されていたのには、失礼だが笑ってしまった。

飛行文庫と言うのがあって、本棚には古今の飛行に関する本がビッシリと並べられていた。
鍵がかかっていて読む事は出来なかったが、のどから手が出るほど欲しい本がたくさんあった。
ここまでくると、もうマニアだ。

展示室にはテレビがあり、オランダ国営放送のビデオが流されていた。
主題は日本のジェットエンジンの技術史のようだったが、航空機の歴史も紹介されていて、外国の番組なのに、ものすごく日本の飛行機の歴史が分かりやすく映像で見る事が出来た。
相当マニアックな記録フィルムも出ていて、目が釘付けになった。
連山の初飛行、飛燕の記録映像、99式襲撃機の機下から撮られた迫力ある滑走シーン、T-1の初飛行フィルム(白黒)などなど。
バックに流れるBGMが中国っぽくて変だった。
冒頭に自衛隊のF-1、F-4、F-15の派手なフライトシーンは何の関係があったのか定かではないが、面白かった。

忠八氏の製作した玉蟲型機を復元し、飛ばしたシーンもあって、これも面白い。
結果として、一般の人には縁遠い神社ではあるが、飛行機好きの自分にとては、非常に面白い所であった。

しかし・・・流線形のハイテク機のイメージに天照大神と白い袴というのはとてもアンバランスな感じがした。

忠八氏の飛行研究と言うのは、凡人の自分から見ても、優れた物だと思った。
明治の時に日本にこんな素晴らしい事をしていた人が居たと言うのが誇りに思える。
研究をまとめた資料が、十数冊の紙に清書されて展示してある。

カラスの降下の時の翼の角度の事が書かれていたり、飛び魚のヒレの事について書かれていたりと、観察対象が日本らしいなと思った。

僕の気を引く所は長居は必然だ。いつもそうである。
だいたい2時間は居座る。

満足してここを出発した。
国道1号線は、排気ガスがすごくてたまらない。
307号に入った。
しばらくして、たぬきの焼き物で有名な信楽市に入った。
いたる所にたぬきの置物がたくさん並べられていた。もちろん売り物である。


小さいやつは1300~2000円位。一つ欲しかったが金が無い。また来よう。
見たという満足と今度また来ようという楽しみ。
どっちも良い。

家に近づくにつれ、バイト、金の事を現実的に考えるようになった。
そして、次の旅の行動についても。

18:30
滋賀県の1号線近くの滝樹神社の隣の滝木キャンプ場着。
巨大な杉が目を引く。
設備も整っていてなかなか良い。