伊良部島の東洋一美しい浜といわれる「戸口の浜」
戸口の浜に接した森があり、赤い鳥居がある。
「乗瀬御嶽」(ヌーシ御嶽)と呼ばれる航海安全の女神で島の守護神でもる
「玉メガ」を祀っている。
昔々、この近くに暮らす夫婦の間に16才になる玉メガという美しい娘がいた。
父はとても人望の厚い人であったそうだ。
ある年、干魃で飢饉になった村に雨乞いを行いたいと考えたが
雨乞いのやり方がわからなかった。そのやり方を習いに八重山へと旅立った。
父の帰りを待つ玉メガは、そろそろ戻ってくる父を喜ばせようと、
父の好きな豆腐を作るために浜に海水を汲みにいったまま行方不明になる。
八重山から戻った父は、夫婦で一生懸命玉メガを探したが見つからず、
夫婦は嘆き悲しんだ。3ヶ月後のある日、夫婦の前に湧き出るように忽然と
玉メガが現れた。夫婦はとても喜び抱きしめようとしたが、
玉メガは「私はこの島の守り神となりました。」と言い残して
乗瀬御嶽のある場所へ姿を消した。こんな話しが伝えられている。
この御嶽では「カンウリ」という祭事が行われているそうだ。
御嶽に籠って5日4晩の「願い」を行う。
この祭事では御嶽よ御嶽の間を移動するツカサらの行列に、男性は出会っては
ならないという男子禁制の習わしが今もあるそうだ。
島の鳥居を調べていたら乗瀬御嶽にたどり着いた。