出航するとすぐに大きな虹がかかっていた。
お客さんも写真を撮る。
本土では虹は珍しいそうだ。
ある人は子供のときに見ただけと言う。
沖縄では虹の出現率は全国一だそうだ。
その理由は亜熱帯気候なのでザーッと降ってすぐにやむ雨が多い。
雨がやむとウソのようにスッキリ晴れる。
また、カタブイと呼ばれる気象現象がある。
カタブイとは一方では雨が降り、一方では晴れ間が出る。
カタブイを字で書くと「方降り」カタブリがカタブイという。
沖縄の方言で虹のことを「ヌージ」といい、
宮古島では「ティンパウ」という。
ティンは「天」パウは方言で「蛇」の事。
天の蛇で「ティンパウ」
オバァにほら虹が出ているよ。と虹を指差してよく叱られた。
沖縄では虹を指差してはいけないといわれている。
虹は「雨呑み者(アミヌミヤー)」と呼ばれる赤マダラの蛇だとされていた。
このアミノミヤーが天の泉の水を飲んでしまうため、下界に雨が降らなくなると
言い伝えられていて、虹は干魃の先触れだと思われていた。
そこで、虹はけっして指差してはいけない不吉なものであると伝えられている。
ヨーロッパではラッキーの象徴であるという。
虹の根元には金のカップがあり、それを手に入れると
金銀財宝が転がり込んでくるという話しもある。
朝から大きな虹を見ると、なんだかいい事が起こりそうな気がする。