以下 中国新聞くらし欄から
看護の現場で働いて30年になる。「説明した」「そうは聞いていない」などのやりとりの末、医療者と患者や家族の信頼関係が壊れてしまい、トラブルに発展するケースを何件か見てきた。
これまで、医療機関も行政も医療のよい面を強調してきた。でも医療がいかに高度化しても、リスクはなくならない。例えば「死に至るような合併症が10万人に1人発生する」というリスクがあれば、医療者は死亡する人がいるととらえる。
一方で、患者は自分が10万人のうちの1人になるとは思わない。
昨年、私も患者となり、何枚かの検査同意書にサインした。最悪の合併症が頭に浮かんだが、医療現場で働く私ですら自分にふりかかるとは思わなかった。だから、家族に合併症については告げなかった。これも、患者や家族の‘医療への過信’の一つだと痛感した。
医療者と患者の間には、リスクの受け止め方について深い溝がある。医療現場で、その溝を埋めようとするのでは遅い気がする。日ごろから、医療の不確実さなどについて知ってもらう活動が必要ではないか。(広島市安佐南区・看護師・50歳代)タイトルの(医療現場)は自分が勝手に付けています。初め~!
今日の写真 4月13日撮影 広島県世羅郡 八田原大橋 八田原ダム
看護の現場で働いて30年になる。「説明した」「そうは聞いていない」などのやりとりの末、医療者と患者や家族の信頼関係が壊れてしまい、トラブルに発展するケースを何件か見てきた。
これまで、医療機関も行政も医療のよい面を強調してきた。でも医療がいかに高度化しても、リスクはなくならない。例えば「死に至るような合併症が10万人に1人発生する」というリスクがあれば、医療者は死亡する人がいるととらえる。
一方で、患者は自分が10万人のうちの1人になるとは思わない。
昨年、私も患者となり、何枚かの検査同意書にサインした。最悪の合併症が頭に浮かんだが、医療現場で働く私ですら自分にふりかかるとは思わなかった。だから、家族に合併症については告げなかった。これも、患者や家族の‘医療への過信’の一つだと痛感した。
医療者と患者の間には、リスクの受け止め方について深い溝がある。医療現場で、その溝を埋めようとするのでは遅い気がする。日ごろから、医療の不確実さなどについて知ってもらう活動が必要ではないか。(広島市安佐南区・看護師・50歳代)タイトルの(医療現場)は自分が勝手に付けています。初め~!
今日の写真 4月13日撮影 広島県世羅郡 八田原大橋 八田原ダム