『ムーンライズ・キングダム』(2012年)
『ファンタスティック Mr.FOX』(2009年)を、そのまま人間に置き換えたような作品。
セット、ファッション、小道具と全て揃って幸せ~な画面作り。
どこを切っても、どのシーンも全てポストカードになりそう。
捨てるトコ無しの、ませガキ・トレジャー・ボックス。
一匹狼のサムはボーイスカウトを脱走し、
猟奇的なガールフレンド、スージーと合流。
問題児扱いされる事に嫌気がさしたふたりは、逃亡。
キャンプしながら(ボーイスカウト・スキル、フル活用!)の駆け落ち。
警察、ボーイスカウト、保護者、福祉局を巻き込み島は大騒ぎ。
時同じくして、かつてない大規模ハリケーンが島に迫っていた…
独特のテンポでおくるウェス・アンダーソン監督ワールド炸裂。
最初から最後まで、面白いとも言えるし、
ちっとも面白くならない、とも言える。
ちょっと面白い事が、興味深く展開するというべきか。
風変わりなまったり感。
1テンポ外したのんびり感。
心地好いと感じる人、面白いと感じる人、真綿で首を絞められてると感じる人。
観る人によって、かなり受け止め方は違うはず。
良い悪いではなく、感覚の違いですな。
映画としては、監督のベスト作品では無いものの。
個人的には、(もしDVD買ったとしたら)流しっぱなしにしときたい映画。
画面の幸福度、高し。
『ムーンライズ・キングダム』(2012年)
監督・製作・脚本:ウェス・アンダーソン、脚本:ロマン・コッポラ、プロダクションデザイン:アダム・ストックハウゼン
出演:ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド
ティルダ・スウィントン、ジャレッド・ギルマン、カーラ・ヘイワード、ジェイソン・シュワルツマン