「二重人格─ペテルブルク史詩─」ドストエフスキー
ドッペルゲンガー!!
政府の役人ヤーコフ・ペトローヴィッチ・ゴリャートキンにドッペルゲンガー現る。
内気で人付き合いの超下手な男。
大勢の前で赤っ恥をかき、自己嫌悪。
自分そっくりの男が現れライバルになる…
こんな本書いてたんだ、ドストエフスキー。
本人は自信満々な出来だったらしいが、評判悪かったそう。
しまいには、失敗作呼ばわりされたらしい。
イジイジ、ウジウジしっぱなしの気弱さを延々と読まされる苦痛はあるものの。
妙なユーモア(もちろんブラック)有り。
旧ゴリャートキン氏と新ゴリャートキン氏と表記されたり。
作者が楽しんで書いてる様子。
悪ノリが過ぎるぜぃ。
劣等感から社交的な自分を生み出しちゃうのが悲しいが。
自分のドッペルゲンガーに足蹴にされるのが、更に涙を誘う。
誰からも疎まれる主人公って…悲惨度、高すぎ。
なんとなく分裂気味で、ちょっと様子がおかしい状態から、
ついに別人格というか、別人物がハッキリと現れる展開。
スリリングと言えなくも無いが。。。
なんとなく、描かれきれてない部分も有るのも事実。
まぁ、実録物では無いのでいいんですけど。
分裂というか、挙動不審ですな。
映画化中らしいが、案の定コメディにされてる様子。
ジェシー・アイゼンバーグ、ミア・ワシコウスカ出演。
リチャード・アイオアディ監督・脚本。
今のところタイトルは『The Double』(2013年) で、編集中らしいぞ。