世界一周の記録

2006年8月から2008年9月まで2年1ヶ月の世界一周放浪の旅をしていました。その旅の記録です。

極楽タイ旅行

2008年08月01日 22時04分02秒 | アジア




ビエンチャンからの夜行バスで早朝バンコクに着きました。僕の中ではアンコールワットと並ぶ東南アジア観光の目玉です。それに、初めてのタイ、初めてのバンコクです。超有名都市、そしてバックパッカーの聖地(と僕が勝手に思っている)バンコクはいったいどんなところなのか、ワクワクします。

ところで、バンコク行きの夜行バスでは、アジアでは珍しく長身の黒人男性と席が隣になりました。冷房があまり効いていなくて全身がねっとりするような蒸し暑さのバスの車内で、彼は僕にビスケットを差し出して、話しかけてきました。僕はありがたくビスケットをもらって、日本が大好きだという彼と話をしました。南アフリカ国籍でカメルーン出身の彼はバンコクのサッカーチームでプレーするサッカー選手らしいのです。彼のチームはタイのトップリーグの中でも強豪チームらしく、先日のワールドカップ予選で日本代表と戦ったタイ代表にもチームから何人か代表として参加していたらしいです。そんな彼のタイサッカー界に関する話は興味深かったです。タイのサッカーリーグはプロ化していなくてまだセミプロらしく、とにかくレベルが低いことを嘆いていました。去年はタイの北部の町ウドンターニとかいう所でプレーしていたらしいのですが、そのチームにバックパッカーでふらりと訪れた韓国人学生二人組みがチームに参加するといきなり主力になってしまったそうです。黒人の彼も「韓国人はとにかく体が強いくて運動量があるね。」と言って驚いていて、韓国人は90分間フルに動き続けるけど、タイ人は最初の20分だけ動いたら後はグダグダになるのだそうです。タイではやっぱりムエタイ(タイのキックボクシング)が人気があるスポーツで、サッカーはまだまだ発展途上なのだそうです。(ちなみに彼もやっぱりパクチソンを日本人だと思ってました。)上述のワールドカップ予選を彼はスタジアムに見に行ったらしいのですが、観客席には日本人観客の方が多く、タイ人もタイの応援を特にするでもなく、みんな中村俊輔のプレーばかり見ていたそうです。そんなタイを嘆いていました。そして、そんなタイでプレーする彼は、この後数年間は東南アジアでプレーした後、日本か韓国でプレーし、そこで認められて最終的にはフランスリーグへ行きたいのだそうです(彼はカメルーン出身なのでフランス語が話せる)。ちなみに彼の名前はPatrick Peka(パトリック・ペカ)で、ポジションはフォワード、背番号は27番だそうです。いつか彼が日本に来てJリーグでプレー出来たらいいですね。




前置きが長くなりましたが、タイ・バンコクです。ラオスからタイへ入国した瞬間、発展度合が怖ろしく上がり、北部の名も無き町ですらラオスの首都ビエンチャンを遥かに越える都会ぶりです。どんな地方の町でも日本のコンビニ・セブンイレブンが大量にあるのが印象的です。そんなタイの首都バンコクは、やっぱり物凄い大都会でした。これはもう日本の大都市と比べても全く遜色の無い大都会っぷりです。中国も十分に発展していたので、今までのように発展途上国から突然都会に来れて大喜びの大興奮という感じでは無いのですが、コンビニの多さや(セブンイレブンが日本以上にたくさんある。ファミリーマートもあった。)、ATMの多さや、伊勢丹などの百貨店があったりするところが、なんというか、予想を遥かに超えて洗練されていて便利な感じなので、バンコクってやっぱりすごいな、という印象です。空気が悪いとか、渋滞が酷い、などの噂を聞いていましたが、どちらも北京に比べたら全然マシでした。暑さもラオスに比べたらマシだったし、非常に過ごしやすい場所です。

バックパッカーにとって聖地の中の聖地カオサン


カオサンは屋台やらみやげ物やが密集していて、欧米人バックパッカーや地元タイ人、みやげ物の売り子などで大混雑です。凄い熱気です。日本人は想像していたよりも随分と少なかったです。それに比べて欧米人の多さは凄かったです。何処を見ても白人だらけでした。

タイ飯の屋台

タイといえば、やっぱりタイ料理です。屋台で食べようが、レストランで食べようが、まず間違いなく美味しいです。中華料理も美味しかったけど、タイ料理のほうが、僕個人的には好きです。ほとんど外れが無いし、油っこくないところがいいですね。


そんなタイ料理ですが、当初は虫歯に苦しみながら、柔らかくて噛みやすい焼きソバなどを主に食べていました。しかし、コンビニで買った日本風せんべいを、一瞬油断して虫歯のある左側の歯でがりっと噛んでしまった時に激痛に見舞われ、それ以来、水を飲むだけでも痛むくらいに虫歯は悪化してしまったのでした。日本帰国までは治療せずになんとかごまかしながら残り短い旅の期間を乗り切ろうと思っていました。でも、もう無理です。完全に無理です。歯が痛すぎて食欲が全く無くなってしまいました。気分も悪くなって、外出する気も起きなくなってきました。外国で歯医者か・・・。それは辛い。かといって、歯の治療のために帰国なんて嫌だし。そういえば今は日本の健康保険から外れているので、日本で治療したら凄い治療費がかかりそうだな。うーん、どうしよう・・・。

そういえば、パキスタンのフンザで出会った長旅の女性(なんと日本を出て10年以上)がインドで何度も歯医者に行っていると言っていました。インドで歯医者・・・。でも、その人はインドの歯医者も全然大丈夫だと言っていました。インドで大丈夫ならタイのバンコクなんて、さらに大丈夫に違いないはず。そうして、バンコクで歯医者に行くことを決心し、僕はインターネットでバンコクの歯医者さんについて調べてみました。すると、カオサンにある日本料理店”竹亭”の人が、バンコクの安くて良い歯医者を紹介してくれるみたいなのです。早速、竹亭に行って住所の書いてある名刺をもらいました。その日は日曜日で休みだったので、次の日の朝に早速歯医者に行きました。先生も助手の人も全員女性(それも結構美人orかわいい)の歯医者さんでした。先生は片言の英語しか話せませんでしたが、まあなんとかなりました。診察してもらうと実は4本も虫歯があったみたいで、それらも全部治してもらいました。久しぶりの虫歯の治療は、ちょっと空気を当てられただけで飛び上がるくらい痛かったのですが、あまりにも僕が大げさに痛がるので、見かねた先生にたっぷりと麻酔を打ってもらい、それ以降は痛みを感じることも無く、治療は無事につつがなく終了しました。でも、治療後一時間くらい経って麻酔が切れると、歯が痛み出して不安になりましたが、2日くらい経つと新しい詰め物が歯に馴染んできたのか、痛みも消えて焼きソバはもちろん硬い肉ですら噛み切れるようになりました。いや、ほんと歯が治って良かったです。この一ヶ月くらいは、せっかくの美味しい中華料理やタイ料理も心から楽しめていませんでした。歯にやさしそうなメニューをできるだけ選んで頼むようにしたりしなければならなかったし。でも今は全力100%で楽しめるようになりました。歯医者さんに感謝。竹亭に感謝です。

ショッピングが楽しいMBK


カオサンにある漫画喫茶(さくらゲストハウス内)

バンコクに長期滞在する日本人の気持ちが少し分かりました。読んだのは柔道部物語やワンピースなど。やっぱり漫画っていいですねぇ。早く日本に帰って漫画喫茶に篭りたいものです。



タイのお寺その1(夜景)


お寺その2(お昼)

オレンジのタイル屋根が東南アジアっぽいです。



ムエタイも観戦しました。大枚(6400円)をはたいてリングサイドの最前列で観戦しました。会場は意外にもガラガラで、リングサイドに座っているのはほとんどが外国人観光客でした。日本人も多いです。普段から日本人が多いのでしょうか、場内アナウンスはタイ語、英語、それに日本語でされていました。リングサイドには可愛い日本人のウグイス嬢が座っていました。

8試合くらい試合があったのですが、前座の4試合くらいは体重が40kgそこそこの小学生くらいの子供の試合でした。でも、ちびっこ選手達の技術はきちんとしていて、なにより試合への集中力や勝利への執念が凄くて、会場からの野次(おそらく賭けをしている人たちから)も激しく飛び交い、思いっきり蹴り、思いっきり殴っていました。どの試合も緊張感があり、試合に引き込まれてしまいました。日本のテレビでムエタイを見た時は、派手なKOが少なく、首相撲からの膝蹴りの打ち合いが主体で地味な印象を受けていたのですが、間近で見ると膝蹴りがわき腹にバシンという大きな音を立てて突き刺さるのがリアルに痛そうで迫力があり、それは例え子供の膝蹴りだったとしても相手も子供なので凄い痛そうで、ムエタイという競技の過酷さに驚きました。

ちびっ子戦士


メインイベントは日本人(赤)とタイ人(青)の試合でした。この試合のみ唯一60kgという一般の大人の体重での試合でした。

日本人のハイキックを紙一重でかわすタイ人。スピードとテクニックで勝るタイ人の判定勝ちでした。この試合の後、なんと選手との記念撮影会があり、試合直後の両選手と写真を撮らせてもらいました。ガンガンに蹴り合った直後なのに、両選手ともリングサイド席のお客さん一人一人と笑顔で写真を撮らせてくれて、ムエタイ選手のタフさに驚きました。





タイでは、1年ぶりにスキューバダイビングをしてみました。南国の小さい島・タオ島です。今回は、ダイビング中にどうもトイレが近くなってしまい、不本意ながらも海中での放尿に初チャレンジをしてみました。ウエットスーツ内に広がる液体は、あったかかったです。オ、オホン(咳払い)。もちろん、タオ島の海は素晴らしく、キンセンフエダイの大群(数十万匹?)という今まで見たことの無い素晴らしいものも見れました。視界がキンセンフエダイのキラキラした黄色で埋め尽くされました。巨大なカーテンのようでした。

タオ島のビーチの朝


そして夕焼け



ということで、歯痛も治り今は万全の体調です。タイの次はアンコールワットのカンボジアです!

(現在は、そのカンボジアも終わってベトナムに滞在中です。)

<8月2日追記>
そういえば、なんで「極楽タイ旅行」というタイトルにしたのかを書くのを忘れていました。タイ式マッサージが極楽的に気持ちよかったからです。上述の黒人サッカー選手ペカも良く行くと言っていました。


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
速いやろ! (しんいち)
2008-08-05 15:28:10
バンコクいいよなぁ・・・。戻りたいよ。
まだ中国には来ないの?
返信する
Unknown (ミラクル)
2008-08-03 09:31:59
いいなぁ~
バンコク…
だが既にバンコクを発っていたとは!
高速移動に拍車がかかっているな…
返信する
ホーチミンより (しんいち)
2008-08-02 21:50:36
キヨちゃん

お久しぶり!
タイスタートの長期旅行者多いよね。俺もようやくタイ経験者の仲間入りができたよ。タイにも食中毒あるの!?

ムイネイ!かなり良さそうやねー。でも、最近観光意欲が著しく減退しているので、スルーします。


sinさん

バンコクの長期滞在辛いですか?物価が高いからでしょうか。僕は割りと長期間いけそうですよ。


ひろさん

寝仏様はほんとうにでかかったです。寝転んでるけど、目を開けている所が印象的でした。
僕がバンコクにいた時の渋滞は、東京や北京に比べたらそんなに大したことが無かったです。まあ、渋滞する道を通らなかっただけかもしれないんですけど。大気汚染も蒸し暑さも大したこと無かったし、すごい過ごしやすかったですよ。
返信する
Unknown (ひろ)
2008-08-02 18:51:18
6、7年前に寝釈迦を自分で見たときも「でけぇっ!」て思ったけど、写真でみてもやっぱりでけぇな。
バンコクは渋滞がすごいってニュースを聞いてたけども、これも写真で見る限り、たいへんそうですな。
返信する
Unknown (sin)
2008-08-02 10:34:42
バンコク、長期間の滞在はつらいですが、文明生活に戻ってきたって感じでほっとしますよね。
返信する
タイいいね~ (キヨ)
2008-08-02 00:37:33
はいさい、お久しぶりです!   バンコクのレポートおもしろかったよ!!   思えば1年半前、この旅のスタートがタイでした。   ワットポーやカオサンの写真を見ると懐かしく思えます。
また行きたくなりました。  食中毒に気をつけて、思いっきり楽しんでね~

P.S  ベトナムのホーチミンの近くにある、「ムイネイ」という町、オススメです。  海辺の町で、砂丘やキャニオン、川歩き等色々楽しめます。
よかったら行ってみてね!!
返信する

コメントを投稿