ここはヨーロッパか?と錯覚するような豪華快適夜行バスでウガンダの首都カンパラへ。現地では「タクシー」と呼ばれるトヨタハイエースのミニバスに乗り換えて、その日のうちにビクトリア湖畔のジンジャという町へ移動してきました。ウガンダに来た目的はただ一つ、ここジンジャでラフティングをすることです。ラフティングというのは、僕も良く知らなかったのですが、ガイドブックのロンリープラネットによると、ボートに乗って急流を下り、アドレナリンを放出させるアクティビティなのだそうです。ここジンジャのラフティングは世界でも最も激しいラフティングができる場所の一つだそうです。
道端でパイナップルを切り売りしている人。ウガンダ辺りから顔つきが同じ黒人でも変わってきました。男女ともガッツ石松とか郷ミノル(BE-BOP)タイプの人が増えてきました。パイナップルは美味いです。
着いた日は、ナイル川の源流を見に行きました。ナイル川というとエジプトの川というイメージが強いですが、実はここウガンダが源流なのです。(エチオピアにも青ナイルというもう一つの源流があります)ここから6400kmという距離を3ヶ月もの時間をかけて流れて行き、地中海に注ぐのだそうです。源流といわれる場所は、なんて事の無い普通の川なのですが、これがナイルの源流だと思うと、逆ルートを1ヶ月かけて旅してきた僕にとって、なんとなく胸に迫るものがあったのでした。
街灯が全く無いジンジャの町でガスランプを使って商売する露天商の人たち
翌日ついにラフティングへ。申し込み方法などが良くわからないので、町の旅行代理店へ行きました。なんと値段は95アメリカドル!高い高いと聞いてはいたが、まさかここまで高いとは。他の旅行代理店を回ったりして、なんとか90ドルまで値切ることができました。しかし、この値段交渉のせいで時間がかかってしまい、集合時間を過ぎてしまったため、かなり慌しくラフティング現場に急行しなければいけなくなりました。朝食も食べれず、トイレもいけないまま、川辺の集合場所に行くと、他の参加者達20人くらいはもう準備万端でインストラクターの説明を聞いています。僕が着替えて準備が終わると同時に、みんなでボートとともに水の中へ入っていきました。
ラフティングの写真は無いので、申し込んだオフィスの壁の絵でイメージつかんでもらえたらと思います。
一つのボートには、客が6人+ガイドが1人の7人です。そして恐れていた通り、僕以外の6人は欧米人中心で、彼らは全員英語がペラペラで、全く会話に入れません。(僕以外にも日本人は一人いたのですが、彼は欧米人並に英語ペラペラで、その上欧米人以上に陽気でグループ会話を好むので、僕の相手はしてくれませんでした。)ガイドのラフティングに関する説明も7割しか聞き取れません。そのため緊張感は否が応にも高まります。でもその分スリル満点です。何度もおしっこが漏れるかと思いました。朝トイレに行けなかった為に、かなり我慢してたということもあります。しかし、途中ついに我慢できずになって、ガイドに申し出たら川の中でしろと言われました。確かに、どう考えても周りにはトイレらしきものはないので仕方がありません。みんなに見て見ぬ振りをされながらボートから川に飛び込み、水中にしました。水中での初体験です。なんとか用をたし終え、ボートにあがりましたが、僕はみんなとは打ち解けていなかったため、欧米人たちの僕を見る目がさらによそよそしくなったような気がしました。
という辛い思い出もあるのですが、ラフティングは素晴らしかったです。緑に囲まれた素晴らしい雰囲気の中、穏やかな川をのんびり進んでいると思ったら、突然急流が現れます。そこを、必死にオールを漕いだり、ボートの中に全員で沈み込んだりしながら、越えていくのです。急流は全部で12あり、その中の5つがグレード5と言われて最も激しいクラスのものです。3メートルほどの滝を落ちたり、2メートル程の波がいくつも連続するのを越えて行ったり、自然の大迫力を間近で体感できます。そして、僕たちのボートは5つのグレード5のうち、なんと4つで転覆してしまいました。つまりほとんどアウトだったわけです。「急流下り」というか「急流溺れ+救助」みたいな感じです。ここのラフティングでは転覆することは織り込み済みで、急流の周辺にはレスキューの人達が数名待機してくれているので、安心です。安心とは言っても、転覆して川底深くに飲み込まれてなかなか浮き上がれない時や、急流に流されながら激しい波に揉まれて川の水を大量に飲みながらアップアップしている時などは、「こりゃ死ぬかも」というスリルをかなり味わうことができます。
カンパラに戻って泊まった宿では、アスワン以来の旅仲間Oさんとの再会がありました。また、Oさんと同部屋だった日本人の人は、ウガンダに20年以上住んでいて、両親がエイズで死んだ子供達の孤児院をやっているという方でした。すごい。
僕の同部屋は、コンゴ(旧ザイール)人3人組で、彼らは東アフリカ中心に手広く商売をしている人達でした。その内の一人が英語が話せて、コンゴの文化について語ってくれました。コンゴでは、生まれた子供は10歳までに半分くらいが死ぬそうです。死因はマラリアの他に、隣人による毒殺があるそうです。僕は耳を疑いました。どういうこと?と聞き返しました。彼が言うには、コンゴでは生活が苦しく、子供を養育できなくなってくると、隣人に頼んで子供を毒殺してもらうそうです。そのようなことを頼めるくらい、隣人との付き合いは重要で、特殊な深い繋がりを持っているのだそうです。。。
カンパラの町は見所は全く無いです。中途半端な都会です。坂道が多く、道の舗装状態は悪く、砂埃や排気ガスも多く、町歩きは疲れます。英語が公用語ということもあって、ケニアの地方都市の様な印象でした。
今は、ルワンダの首都キガリです。次はタンザニアに行く予定です。タンザニアでは、サファリツアー、キリマンジャロ登山(高額のため微妙)、ザンジバル島観光など、アフリカ観光のメインディッシュが待っている予定です。
ラフティングから無事生還できて良かったですなー。
転覆も楽しみの一つとして織り込み済みとは言え、会話ができない状態やと、怖かったやろなあと思いました。
しかし、なんですか。しんちゃんのおしっこが、3ヵ月後には地中海に流れ込むんですか。せっかくなので、ヨーロッパ人の誰かに気づいてもらいたいもんやなあ。グーグルアースかなんかで、川とか海の色が黄色に変わっていく様子がモニタリングできると面白いのになー(笑)。
そうなんですよ、ナイル川の源流って、なんだかもう下流のような感じなんですよ。
現地のウガンダ人のおしっこが数万回分くらい一緒に流れていると思われるので、どれが僕のおしっこなのかは、判別不可能だと思います。
(私もしつこい)
欧米人とは距離が出来てもウガンダ人とは距離が縮まったんじゃない?
しかし、コンゴの隣人が毒殺って話、切ないねぇ。
つか、そんなんやっても捕まったりしないってことやんな…そっちの方が怖い。。。
ラフティングやってみたいと思いつつ未だに挑戦したことがないのでやってみたいなぁ。