何ちゅー太っ腹、無料夕食配布所
17時、仕事帰りに寮とは反対方向を散策した。まだ明るいし、真っすぐ帰ったらつまらない。夕飯には早いしね。道端でマンゴーを買ったら100円。完熟パパイヤ、美味かった。でもデザートには大きすぎる。冷蔵庫が無いし、アリが来る。
街を結構歩いて、もういいや。この先には、大したものがなさそうだ。で、来た道を戻るのも何だし、横道に入った。緩い上り坂になっている。次を右に曲がれば、十字路に出るんじゃないか。出なかった。
住宅街、というか生活むき出しの狭い道を歩いた。右へ、といっても斜め右。しかもクネクネしてきた。もういいや。最後はタクシー。やっと比較的広い道に出たが、全く見覚えがない。大小様々な食堂、屋台、雑貨店、ベビー用品店。
ついにどん詰まり。階段を登ると橋がある。あっ川なんだ、と思ったらそこは、何車線もある鉄道の線路だった。ヒャー、ここはどこ?私は誰?ここは、街の外れなの。山手線の外に出た?
これ何か分かる?道を歩く人に、お水をどうぞ、ということなの。あちこちにあるよ。
橋を渡って、どん詰まりを引き返すと、人が溜まっている所がある。これってもしかして。前にTVで見たことがある。もしかして無料で町の人、町を通る人に食事を作って配っているのか。立ち止まって見ていると、こっちこっち、食べていきなよ、タダだよ。
えっ、俺日本人(ジャパンルーミョウ)。関係ない。ほら、そこが空いてる。袖を引っ張って、席に着かされた。座ると、たちまちご飯が目の前に置かれた。席は一杯だが、並んでいるほどではない。子供たちが前にも横にも。育ちが良いのか、日本人の自分をジロジロ見たりはしない。
美味しかった。ご飯に野菜汁、小さな干し魚が5-6匹と煮卵。これが一つの皿に入っている。野菜はオクラと何かの葉物、人参等で薄味、辛くない。安い素材だが、しみじみ美味い。卵がまた美味しいの。途中でおばちゃんが1個追加した。
美味しいかい。ハイ、美味しい。案内してくれたおじさんがニコニコしている。日本にこの活動を紹介したいので、写真を撮ってもいいですか?いいとも、いいとも。もっと奥に入って、もういいの。たくさん撮りなさい。明日もおいで。この時間にやっているよ。---英語で、半分以上通じなかったが、まあそういう会話があった。
ここは、宗教とは関係がない。政治とも無関係だ。TVで見た時に主催者のおばさんは、だって功徳になるじゃない、と言っていた。手伝っているこの子は、ここで彼氏を見つけて最近結婚したのよ、とも言っていた。
功徳か。ただで飯を作って、皆に振る舞う。こんな国、聞いたことがない。人の器の大きさに完敗&乾杯!どこまで優しいだ。俺は、感動したね。
* この3日間、満月の祭りで休日です。無料配布所は、この3日間だけかもしれません。でもヤンゴンの中で、食事の無料配布を行っている所は、いくつかあるそうです。
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