生き字引と誰でもシステム
この話も古い。パソコンが普及する前だから25年は経っている。当時の工場の部品在庫や倉庫の棚にあるストックの管理は、台帳かオフィスコンピューターで行っていた。在庫は多過ぎたら金銭的な負担がかかるし、少ないと必要な日に足りなくなって、最悪製造ラインが止まってしまう。そんな工場には大てい生き字引のようなベテランがいた。
部品番号か探しものを言うと、それはどこそこの棚の右から数えて何番目にある。まだ1箱残っているはずだ、などとスラスラ答える。何千というラックの中身(刻々と変わる在庫数)が、全てこの人の頭の中に納まっているようだ。これは随分と便利だ。おまけに彼は、発注が必要な品などを教えてくれる。しかしその人が休暇を取ったりすると、途端に分からなくなってパニックになったりした。
そういった大ベテランは大きい所も小さい倉庫も、一人だけで二人いることはまずない。今はパソコンと手軽な在庫管理ソフトがあるから、生き字引の脳で頼りにされる人はいなくなっただろう。他方当時のアメリカではどうやっていたのか。歩く在庫管理のようなベテランは、いたとしてもごく少なかったと思う。アメリカ人は一つの会社に長くいるケースは、日本よりずっと少ない。数年で転職する人は、数千もある在庫を覚えられるはずはないし、覚える気もなかろう。彼らはオフコンを使った入出庫の管理プログラムを使っていた。
プログラムの構築には相当の手間と金銭が掛かったろう。しかしプリントアウトした紙を見れば、A-17の棚からQPxx-xという部品を5個取り出してB棟の▽○室のラインCに届けよ、と書いてある。その紙に従えば、今日入ったばかりの新人でも直ぐに仕事が出来る。逆にベテランになっても、その紙切れに従って初日と同じ仕事を繰り返す。これなら人が急に辞めても恐くない。
このシステムはドライで基本的に人を信用していない。可能なら物の移動や棚入れも自動化してしまいたい。でもまあこう言っては何だが、部品の保管や出し入れなどは、機械に任せてしまっても良いのではないかな。
この話も古い。パソコンが普及する前だから25年は経っている。当時の工場の部品在庫や倉庫の棚にあるストックの管理は、台帳かオフィスコンピューターで行っていた。在庫は多過ぎたら金銭的な負担がかかるし、少ないと必要な日に足りなくなって、最悪製造ラインが止まってしまう。そんな工場には大てい生き字引のようなベテランがいた。
部品番号か探しものを言うと、それはどこそこの棚の右から数えて何番目にある。まだ1箱残っているはずだ、などとスラスラ答える。何千というラックの中身(刻々と変わる在庫数)が、全てこの人の頭の中に納まっているようだ。これは随分と便利だ。おまけに彼は、発注が必要な品などを教えてくれる。しかしその人が休暇を取ったりすると、途端に分からなくなってパニックになったりした。
そういった大ベテランは大きい所も小さい倉庫も、一人だけで二人いることはまずない。今はパソコンと手軽な在庫管理ソフトがあるから、生き字引の脳で頼りにされる人はいなくなっただろう。他方当時のアメリカではどうやっていたのか。歩く在庫管理のようなベテランは、いたとしてもごく少なかったと思う。アメリカ人は一つの会社に長くいるケースは、日本よりずっと少ない。数年で転職する人は、数千もある在庫を覚えられるはずはないし、覚える気もなかろう。彼らはオフコンを使った入出庫の管理プログラムを使っていた。
プログラムの構築には相当の手間と金銭が掛かったろう。しかしプリントアウトした紙を見れば、A-17の棚からQPxx-xという部品を5個取り出してB棟の▽○室のラインCに届けよ、と書いてある。その紙に従えば、今日入ったばかりの新人でも直ぐに仕事が出来る。逆にベテランになっても、その紙切れに従って初日と同じ仕事を繰り返す。これなら人が急に辞めても恐くない。
このシステムはドライで基本的に人を信用していない。可能なら物の移動や棚入れも自動化してしまいたい。でもまあこう言っては何だが、部品の保管や出し入れなどは、機械に任せてしまっても良いのではないかな。
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