旅とエッセイ 胡蝶の夢

横浜在住。世界、50ヵ国以上は行った。最近は、日本の南の島々に興味がある。

縁日

2015年05月07日 15時25分22秒 | エッセイ
縁日

 縁日、バザー、化け物小屋。子供の頃の思い出の中の縁日は色彩が鮮やかでドキドキ、ワクワクするものだった。輪投げ、射的、ひもを選ぶ景品釣り、金魚すくい、ヨーヨー釣り、ウナギ釣り。売り物では花火、ヒヨコ、お面。食べ物ではハッカ、水飴、カルメ焼き、綿菓子、ゲソ焼き、かき氷。
 チョコバナナなんぞはずっと後になってからで、自分が子供の時はバナナは高価でたたき売りが出ていた。フーテンの寅さんね。定番のタコ焼き、お好み焼きはもちろんあったが、今のように屋台の半分を占めるほど多くはない。品の無い大ダコ入りなどは無かったし、お好み焼きは今よりずっと細身で両面が良く焼けて、最も薄い所はパリパリしていた。ハッカは何故かいつも最初に買っていたね。綿菓子は手がベタベタするので、あまり好きではなかったな。ジャンケンで勝つと3個、引き分けで2個、負ければ1個の、モナカの皮みたいのに乗ったアンズアメもあったね。リンゴに水飴をかけたようなものもあったな。金魚すくいは出目金が動きがにぶくて取りやすいが、大てい家で直ぐに死んでしまった。ヒヨ子も何度買っても2-3日で死んじゃった。ニワトリまで育てた話しは良く聞いたが、本当なんだろうか。
 そういえば鈴虫やヤドカリも売っていた。縁日の終わりの方では植木屋が広いスペースを取っていて、大人はよく見ていたが子供には用がない。今、東南アジアのマーケットが大好きなのは、縁日の楽しさがあるからかな。
 しかし何だね。祭りも縁日も帰る道の暗がりに風情があるんだな。音も明かりも人だかりも無くなって、楽しかった今日も終わり。お母さんと手をつないで家路に向かう。もう眠いや。



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