メルギー諸島の旅
ミャンマーは、光と色に溢れていた。そして帰国した日本は、台風19号が通り過ぎていた。
でも嬉しいニュースがあった。日本がスコットランドに勝った。帰宅して直ぐに前日の試合の録画を見た。良い試合だったねー。スコットランドは強かった。
今回の訪緬の目的は二つ。荷物を仕事場に持ってゆくこと。数年前に観光が出来るようになったベイ(アンダマン海、メルギー諸島)に行くこと。相棒選びは苦戦した。まず息子、次に娘、友人2人に断られた末にキムラ君を捕まえた。一人でもいいっちゃいいが、二人の方がずっと楽しい。キムラ、Thanks。
この旅行で気が付いた。ミャンマー人は勘が良い。ヤンゴンのホテルの近くの中華料理屋、というか中華居酒屋に入った。高校生くらいの娘さんが数人働いていた。この店、特にうまいわけではない。うまい!とうなったのは、空心菜の油炒めだけ。料理は安いが、ビールは案外高くてぬるい。
娘の一人が聡かった。英語はほとんど通じない。キムラ君がタバコを手に持って振り向くと、さっと灰皿。取り皿が欲しいな、と思う。キムラ君が振り返って、彼女と目が合うとすかさず持ってくる。何も言っていないのに。さり気なく、素っ気なく。この娘がちょっと得意顔をした。木の棒にネジを打ったので、器用にビールの栓を開けたとき。
テーブルの上にあるのが、手製の栓抜き。
写真を見たらスブタだったのに、実物は肉団子。味はマアマア。
さて、メルギー諸島に飛ぼうか。ミャンマーに到着した翌朝、朝5時にホテルを出てMyeik(ベイと発音)に飛んだ。ミャンマー国内線は高い。ヤンゴン⇔ベイで3万円以上する。成田⇔ヤンゴンが4万円強なのに。ミャンマー人は半額。それでも高い。でもバスで行ったら25時間かかる。
ベイの空港に着いたら、やはりゲストハウスのPick upが来ていない。ここには、4回メールを送ったが、返事が来なかった。他のお客さんもいるし(いなかった)、もしかしてって思ったんだが。目がクリクリした空港の係りの娘さんに頼んで、トュクトュクでゲストハウスに行った。ベイは意外に大きな街だ。風が気持ちが良い。やっと海が見えたと思ったら着いた。まだ午前9時だが、ここは朝からチェックイン出来る。部屋に入ったら、窓から海が見えて、対岸に寝仏が見える。合掌。
❝地球の歩き方❞ミャンマー版を本屋で見たら、このゲストハウスのマスターが、日本語がちょっと話せると書いてあった。でも本人に会ったら、コンニチハとお元気ですか、だけだった。マスター、何人?何族?ビルマ人ではないスペシャルな顔。ちょっと仕草がオカxがかっている。
この日は、観光プランは間に合わないというので、対岸の寝仏に行った。ホテルの前が海だが、回り込まないと海に出ない。桟橋に出て、往復5千チャット(350円)で島に渡った。ちょい高いが、他に手段はない。まさか泳いでは渡れない。
ホテルの近くのレストタンで昼飯を食った。おかずが30種くらい並んでいる。指さし方式はよい。ここはビールが無かったので、一人200円ほど。清算すると、小学5年くらいの少年がパパっと計算した。早、すげー。飲食店では、大抵家族ぐるみで働いている。みんなのんびりと働く。ここのワタリ蟹は美味かったが、ムール貝は今一つでした。
夜は、ゲストハウスが経営するBBQの店に行った。マスターがいた。「僕のこと、覚えてる?」「あれ、見た顔だな。宿の主人の兄弟?」本人だった。なんだか楽しそうに働いている。店の女の子とふざけ合って、嬉しそうだ。マスター宿で接客し、旅行プランを売りつけ、夜はBBQ。メールなんぞ、見ている暇がないのね。納得。この店の女の子は、とろかった。2つ注文すると、1つしか持ってこない。ミャンマーの若者がみんな賢いわけではないのだ。ホっとした。
翌日、高速ボートでいよいよメルギー諸島ヘ。朝7:30~17:30で@US$75。同行者は計10人。日本人2人、イタリア人っぽいお姉さん1人。この人は、たちまち超節約ビキニになった。中国人の品の良い30歳代の夫婦。二人とも良い服装で、いかにもお金持ちだが、気遣いの細やかな感じのよい人達だった。他はビルマ人でした。スタッフは4人。案内役の爽やかな青年2人。船のドライバーと、いつも寝ている少年。
波の無い海上を、突っ走ること1時間半。途中10kmは続く手つかずのマングローブ林の水路を通り、一つの島に到着した。海面から突き立った断崖に滝が流れ、アンダマン海に注いでいる。
滝つぼに飛び込むと、確かに真水だ。気持ちー
次はスマート島。滝の島から30分くらいかかった。絵のような、南の島のビーチ。この島の住人は2人(沿岸警備の人)と犬3頭。でもビーチにはテーブル、椅子、トイレとシャワーが設置されている。ベイに来る時の飛行機の中にメルギー諸島の写真があったが、嘘だろ、というくらい綺麗だ。その写真の半分はスマート島だった。
この島は白砂のビーチと、反対側に丸石のビーチがある。島の中の疎林を15分ほど横断すると対岸に出る。丸石のビーチは、15cmほどの綺麗な楕円形の石が敷き詰められている。この日のビーチは我々が独占した。
スマート島のビーチで昼食の準備が始まった。実はこのツアー、朝飯がついていると聞いていた。そこでゲストハウスのはパスしようと思ったのだが、飲み物だけと座っていたら飯が出た。焼き飯と、その上に二つ折りにした玉子焼きでした。これが何とも美味い。これを食っておいてよかった。
昼食前に別の島に渡って、シュノーケルで水中観察。海の中は、うわっと水族館。水深2~5mの海の底に様々な熱帯魚が群れをなして泳いでいる、じゃあありませんか。これは楽しい。海底には、サンゴとウニ。泳いでゆくと、海底は変化に富んでいて、泳ぐ魚の種類が変わる。緑の小魚の群れ、エンゼルフィッシュのような奴。赤い魚、黄色い魚。大きな魚はいなかった。
スマート島に戻る途中、海のジプシー、モーケン族の船に乗って、海老・イカ・タイに似た大きな魚(80cmほど)を買った。モーケン人は視力8.0、子供の時は目の瞳孔が海中で自動的に調整され、水中メガネがなくてもくっきり見えるという。精悍な男たちだ。
スマート島に戻って食べた昼飯は美味かった。ご飯と5種類のおかず。甘いスイカとBBQのエビ・イカ・タイ。南の島は良いねー。夢のような一日でした。これほど価値ある8千円(ツアー代)は、そうはない。
ベイを拠点とする島巡りのツアーには、もう一つ代表的なコースがあるようだ。そちらは、垂直の断崖に薄っぺらい掘っ建て小屋がへばりつくように建てられている。断崖は、そのまま海の底まで続いているのだろう。群青色の海から、小屋まではロープか細いハシゴで登るしかない。岩ツバメの巣を採る人たちの住む小屋だ。そこに海上から近づく。あと、海岸近くの断崖にエメラルドグリーンの湖がある島。他にも色々なオプションがあるんだろうな。こんど来たら、あのマングローブ林の中にあるバンガローのような家に泊まりたい。
10月は雨期の終わりで、午後や夜に雨が降る。時には、凄まじい豪雨となる。海に行った日も夜になって雨が降った。本格的な観光シーズンは11月からだが、観光客って来るんだろうか。シーズンをちょっとずらして行くのも良いね。ベイで見た欧米人は3人のみ。スマート島の熱烈歓迎犬と同数だった。日本人は旅行中の1週間、ヤンゴンの空港だけで見た。年間6万人の日本人がミャンマーに来るそうだが、皆さんどこに行くんでしょうね。別に全然会いたくないが。
ヤンゴン市内
*シュエダゴンパゴタ
*ヤンゴン街中
*スーレーパゴタ
*環状線の旅
車内には、次々に物売りが通る。食べ物や水は分かるが、メガネ売りのおじさんが来て、あわや売れそうになったのには驚いた。買い手のおっちゃんは、あれこれメガネを取り換え、売り手の用意した新聞を読んでもうちょっいで買いそうだった。
*ダニンゴン(Danyingon)駅
この駅は、線路に商品を広げた市場が有名だった。時速15kmの電車が近づいてきたらどける。でも今はやっていない。近くに大きなマーケットが出来て、そこに移ったのだ。最初、駅を間違えたのかと思った。発展加速中の国では、早いテンポで変わって行く。
このチビ尼の行進が面白かった。先頭が小学5年くらいの子。2番目と3番目のチビ尼ちゃんがハリキリ屋さんで、店の前に立ち大きな声で唄う(お経?)。すると店のお姉さんが、売り物の葉野菜やら何やら、バサバサとチビの持つ袋に入れる。みんな優しい。行軍の最後は、中一くらいの尼ちゃん。この子はやる気がなさそうだ。
このマーケットは食品だけではない。衣服、日用品は別棟にあり、そこには屋台の食堂が5-6軒あった。
それにしてもミャンマーの電車は不思議だ。本当は、バゴー(ヤンゴンから1時間半ほどの古都)に行く予定だったのだが、一日10本あるはずの電車が、何故かこの日は15時が始発。何なの。
ミャンマーの環状線の電車は、ドアがない。開けっ放しです。
*ヤンゴンの原宿、レーダン
原宿ってこんな?日本の原宿をよく知らないことに気が付いた。ここには、語学学校、パソコン教室が多い。でも日本語学校100軒、って大げさだろ。
ヤンゴン大学はレーダン地区にある。凄い敷地だ。門から建物まで歩いて10分はかかりそう。軍事政権の時には、この大学は目の敵にされ、学生は次々に投獄された。血も流れた。平和になって良かった。本当に良かった。
*チャウッタージーパヤー
夕方の航空便なので、国立博物館で時間をつぶそうとしたら、何故か休館。この国は、何故か何故かが繰り返される。それを楽しむ人でないと、ストレスが溜まるんだろうな。それじゃあと、ここに来た。今日はミャンマーの祝日(満月の日)で、タクシーから見たらシュエダゴンパゴタに人が続々と集まっていた。ここもたくさんの家族連れが来ている。みんな本当に、仏陀が好きなのね。
嗚呼、今度の旅も面白かった。ミャンマー、大好き。
・この国の人は、外国人を意識しない。我々が視線を集めることはない。全くない。他民族で、慣れている?カレン族、カチン族、チン族、インド人、アラブ人、中国人、etc
・国連の言う最貧国なのに、皆おしゃれ。特に女性の服がカラフル。子供服が街に溢れている。
・若者と、特に子供が多い。日本はどこに行っても、山でも図書館でも、スポーツジムでも博物館・植物園でも年寄りばっかで、服は地味。
・英語が通じない場合を除いて、誰に道を聞いても親切に教えてくれる。
・英語が日本より、はるかに通じる。
・町のコーヒーが、一杯15円。カップにお湯。ネスカフェの袋。これが砂糖たっぷりなのが残念。
・タクシーの運ちゃんがボラない。ジャカルタやマニラなら、平気で30倍くらい吹っ掛けてくる。
・物売り、変な日本語をしゃべる自称ガイドがいない。但し、ボージョーアウンサンマーケットは別。カミさんと一緒の時は来なかったが、今回男二人には、次々に貼りついた。
・地方は別だが、ヤンゴン市内にバイクと自転車は走っていない。トュクトュクもない。
・ヤンゴンには、パッポンや歌舞伎町のような歓楽街がない。ゴーゴーバーもトップレスバーもない。
シュエダゴンパゴタが町の中心に立ち、終夜ライトアップされている。これが、高層ビルで隠れてしまうまでは、この街は大丈夫なんじゃないかな。仏様にあんなに見られていたら、そうそう悪いことは出来ない。
やっぱ、旅は相棒だね。思いついた感想を相棒にその場で話すのが楽しい。但しミャンマー人は、意外と日本語が分かる人がいるので要注意。相棒が喫煙者なら、なお良い。キムラ君に感謝!待ってろよ、ヤンゴン。29日に行くぜ。
*追記
二人で旅すると、相手から思いがけない感想や提案が出てきて、旅が豊かなものとなる。それだけではない。タクシー代やホテル代も効率的なものとなる。鉄道のような移動手段では個人単位だが、ミャンマーの鉄道はただみたいな値段だ。
ヤンゴンのホテルは一泊US$35 くらいだったが、日本のビジネスホテルに比べたら、スイートルームといえた。割引料金とはいえ安いし広い。窓からは、シュエダゴンパゴタが終夜輝いていた。最上階の食堂のベランダでは、加えてスーレーパゴタが兄、妹のようにそびえるのが見えた。
ベイから戻って、このホテルに荷物を置こうと10:30AMに着いたら、好意でそのままチェックインさせてくれた。あのフロントの女性は品があって綺麗だったが、その時しか見かけなかった。残念。
部屋のある6FのEVを降りたら、制服を着た女子高生?の群れが出迎えるように立っていた。その数15-20人。みんな小柄で、好奇心満々。清掃のお姉ちゃんなのだが、まるでスズメの学校。何が楽しいのかクスクス笑う。どひゃー、こんな規模のホテルになんちゅう人数。しっかし、可愛いねー。やっぱ、この国の未来は明るい。こんなに健康で賢そうな若者が有り余っているんだもん。
ミャンマーは、光と色に溢れていた。そして帰国した日本は、台風19号が通り過ぎていた。
でも嬉しいニュースがあった。日本がスコットランドに勝った。帰宅して直ぐに前日の試合の録画を見た。良い試合だったねー。スコットランドは強かった。
今回の訪緬の目的は二つ。荷物を仕事場に持ってゆくこと。数年前に観光が出来るようになったベイ(アンダマン海、メルギー諸島)に行くこと。相棒選びは苦戦した。まず息子、次に娘、友人2人に断られた末にキムラ君を捕まえた。一人でもいいっちゃいいが、二人の方がずっと楽しい。キムラ、Thanks。
この旅行で気が付いた。ミャンマー人は勘が良い。ヤンゴンのホテルの近くの中華料理屋、というか中華居酒屋に入った。高校生くらいの娘さんが数人働いていた。この店、特にうまいわけではない。うまい!とうなったのは、空心菜の油炒めだけ。料理は安いが、ビールは案外高くてぬるい。
娘の一人が聡かった。英語はほとんど通じない。キムラ君がタバコを手に持って振り向くと、さっと灰皿。取り皿が欲しいな、と思う。キムラ君が振り返って、彼女と目が合うとすかさず持ってくる。何も言っていないのに。さり気なく、素っ気なく。この娘がちょっと得意顔をした。木の棒にネジを打ったので、器用にビールの栓を開けたとき。
テーブルの上にあるのが、手製の栓抜き。
写真を見たらスブタだったのに、実物は肉団子。味はマアマア。
さて、メルギー諸島に飛ぼうか。ミャンマーに到着した翌朝、朝5時にホテルを出てMyeik(ベイと発音)に飛んだ。ミャンマー国内線は高い。ヤンゴン⇔ベイで3万円以上する。成田⇔ヤンゴンが4万円強なのに。ミャンマー人は半額。それでも高い。でもバスで行ったら25時間かかる。
ベイの空港に着いたら、やはりゲストハウスのPick upが来ていない。ここには、4回メールを送ったが、返事が来なかった。他のお客さんもいるし(いなかった)、もしかしてって思ったんだが。目がクリクリした空港の係りの娘さんに頼んで、トュクトュクでゲストハウスに行った。ベイは意外に大きな街だ。風が気持ちが良い。やっと海が見えたと思ったら着いた。まだ午前9時だが、ここは朝からチェックイン出来る。部屋に入ったら、窓から海が見えて、対岸に寝仏が見える。合掌。
❝地球の歩き方❞ミャンマー版を本屋で見たら、このゲストハウスのマスターが、日本語がちょっと話せると書いてあった。でも本人に会ったら、コンニチハとお元気ですか、だけだった。マスター、何人?何族?ビルマ人ではないスペシャルな顔。ちょっと仕草がオカxがかっている。
この日は、観光プランは間に合わないというので、対岸の寝仏に行った。ホテルの前が海だが、回り込まないと海に出ない。桟橋に出て、往復5千チャット(350円)で島に渡った。ちょい高いが、他に手段はない。まさか泳いでは渡れない。
ホテルの近くのレストタンで昼飯を食った。おかずが30種くらい並んでいる。指さし方式はよい。ここはビールが無かったので、一人200円ほど。清算すると、小学5年くらいの少年がパパっと計算した。早、すげー。飲食店では、大抵家族ぐるみで働いている。みんなのんびりと働く。ここのワタリ蟹は美味かったが、ムール貝は今一つでした。
夜は、ゲストハウスが経営するBBQの店に行った。マスターがいた。「僕のこと、覚えてる?」「あれ、見た顔だな。宿の主人の兄弟?」本人だった。なんだか楽しそうに働いている。店の女の子とふざけ合って、嬉しそうだ。マスター宿で接客し、旅行プランを売りつけ、夜はBBQ。メールなんぞ、見ている暇がないのね。納得。この店の女の子は、とろかった。2つ注文すると、1つしか持ってこない。ミャンマーの若者がみんな賢いわけではないのだ。ホっとした。
翌日、高速ボートでいよいよメルギー諸島ヘ。朝7:30~17:30で@US$75。同行者は計10人。日本人2人、イタリア人っぽいお姉さん1人。この人は、たちまち超節約ビキニになった。中国人の品の良い30歳代の夫婦。二人とも良い服装で、いかにもお金持ちだが、気遣いの細やかな感じのよい人達だった。他はビルマ人でした。スタッフは4人。案内役の爽やかな青年2人。船のドライバーと、いつも寝ている少年。
波の無い海上を、突っ走ること1時間半。途中10kmは続く手つかずのマングローブ林の水路を通り、一つの島に到着した。海面から突き立った断崖に滝が流れ、アンダマン海に注いでいる。
滝つぼに飛び込むと、確かに真水だ。気持ちー
次はスマート島。滝の島から30分くらいかかった。絵のような、南の島のビーチ。この島の住人は2人(沿岸警備の人)と犬3頭。でもビーチにはテーブル、椅子、トイレとシャワーが設置されている。ベイに来る時の飛行機の中にメルギー諸島の写真があったが、嘘だろ、というくらい綺麗だ。その写真の半分はスマート島だった。
この島は白砂のビーチと、反対側に丸石のビーチがある。島の中の疎林を15分ほど横断すると対岸に出る。丸石のビーチは、15cmほどの綺麗な楕円形の石が敷き詰められている。この日のビーチは我々が独占した。
スマート島のビーチで昼食の準備が始まった。実はこのツアー、朝飯がついていると聞いていた。そこでゲストハウスのはパスしようと思ったのだが、飲み物だけと座っていたら飯が出た。焼き飯と、その上に二つ折りにした玉子焼きでした。これが何とも美味い。これを食っておいてよかった。
昼食前に別の島に渡って、シュノーケルで水中観察。海の中は、うわっと水族館。水深2~5mの海の底に様々な熱帯魚が群れをなして泳いでいる、じゃあありませんか。これは楽しい。海底には、サンゴとウニ。泳いでゆくと、海底は変化に富んでいて、泳ぐ魚の種類が変わる。緑の小魚の群れ、エンゼルフィッシュのような奴。赤い魚、黄色い魚。大きな魚はいなかった。
スマート島に戻る途中、海のジプシー、モーケン族の船に乗って、海老・イカ・タイに似た大きな魚(80cmほど)を買った。モーケン人は視力8.0、子供の時は目の瞳孔が海中で自動的に調整され、水中メガネがなくてもくっきり見えるという。精悍な男たちだ。
スマート島に戻って食べた昼飯は美味かった。ご飯と5種類のおかず。甘いスイカとBBQのエビ・イカ・タイ。南の島は良いねー。夢のような一日でした。これほど価値ある8千円(ツアー代)は、そうはない。
ベイを拠点とする島巡りのツアーには、もう一つ代表的なコースがあるようだ。そちらは、垂直の断崖に薄っぺらい掘っ建て小屋がへばりつくように建てられている。断崖は、そのまま海の底まで続いているのだろう。群青色の海から、小屋まではロープか細いハシゴで登るしかない。岩ツバメの巣を採る人たちの住む小屋だ。そこに海上から近づく。あと、海岸近くの断崖にエメラルドグリーンの湖がある島。他にも色々なオプションがあるんだろうな。こんど来たら、あのマングローブ林の中にあるバンガローのような家に泊まりたい。
10月は雨期の終わりで、午後や夜に雨が降る。時には、凄まじい豪雨となる。海に行った日も夜になって雨が降った。本格的な観光シーズンは11月からだが、観光客って来るんだろうか。シーズンをちょっとずらして行くのも良いね。ベイで見た欧米人は3人のみ。スマート島の熱烈歓迎犬と同数だった。日本人は旅行中の1週間、ヤンゴンの空港だけで見た。年間6万人の日本人がミャンマーに来るそうだが、皆さんどこに行くんでしょうね。別に全然会いたくないが。
ヤンゴン市内
*シュエダゴンパゴタ
*ヤンゴン街中
*スーレーパゴタ
*環状線の旅
車内には、次々に物売りが通る。食べ物や水は分かるが、メガネ売りのおじさんが来て、あわや売れそうになったのには驚いた。買い手のおっちゃんは、あれこれメガネを取り換え、売り手の用意した新聞を読んでもうちょっいで買いそうだった。
*ダニンゴン(Danyingon)駅
この駅は、線路に商品を広げた市場が有名だった。時速15kmの電車が近づいてきたらどける。でも今はやっていない。近くに大きなマーケットが出来て、そこに移ったのだ。最初、駅を間違えたのかと思った。発展加速中の国では、早いテンポで変わって行く。
このチビ尼の行進が面白かった。先頭が小学5年くらいの子。2番目と3番目のチビ尼ちゃんがハリキリ屋さんで、店の前に立ち大きな声で唄う(お経?)。すると店のお姉さんが、売り物の葉野菜やら何やら、バサバサとチビの持つ袋に入れる。みんな優しい。行軍の最後は、中一くらいの尼ちゃん。この子はやる気がなさそうだ。
このマーケットは食品だけではない。衣服、日用品は別棟にあり、そこには屋台の食堂が5-6軒あった。
それにしてもミャンマーの電車は不思議だ。本当は、バゴー(ヤンゴンから1時間半ほどの古都)に行く予定だったのだが、一日10本あるはずの電車が、何故かこの日は15時が始発。何なの。
ミャンマーの環状線の電車は、ドアがない。開けっ放しです。
*ヤンゴンの原宿、レーダン
原宿ってこんな?日本の原宿をよく知らないことに気が付いた。ここには、語学学校、パソコン教室が多い。でも日本語学校100軒、って大げさだろ。
ヤンゴン大学はレーダン地区にある。凄い敷地だ。門から建物まで歩いて10分はかかりそう。軍事政権の時には、この大学は目の敵にされ、学生は次々に投獄された。血も流れた。平和になって良かった。本当に良かった。
*チャウッタージーパヤー
夕方の航空便なので、国立博物館で時間をつぶそうとしたら、何故か休館。この国は、何故か何故かが繰り返される。それを楽しむ人でないと、ストレスが溜まるんだろうな。それじゃあと、ここに来た。今日はミャンマーの祝日(満月の日)で、タクシーから見たらシュエダゴンパゴタに人が続々と集まっていた。ここもたくさんの家族連れが来ている。みんな本当に、仏陀が好きなのね。
嗚呼、今度の旅も面白かった。ミャンマー、大好き。
・この国の人は、外国人を意識しない。我々が視線を集めることはない。全くない。他民族で、慣れている?カレン族、カチン族、チン族、インド人、アラブ人、中国人、etc
・国連の言う最貧国なのに、皆おしゃれ。特に女性の服がカラフル。子供服が街に溢れている。
・若者と、特に子供が多い。日本はどこに行っても、山でも図書館でも、スポーツジムでも博物館・植物園でも年寄りばっかで、服は地味。
・英語が通じない場合を除いて、誰に道を聞いても親切に教えてくれる。
・英語が日本より、はるかに通じる。
・町のコーヒーが、一杯15円。カップにお湯。ネスカフェの袋。これが砂糖たっぷりなのが残念。
・タクシーの運ちゃんがボラない。ジャカルタやマニラなら、平気で30倍くらい吹っ掛けてくる。
・物売り、変な日本語をしゃべる自称ガイドがいない。但し、ボージョーアウンサンマーケットは別。カミさんと一緒の時は来なかったが、今回男二人には、次々に貼りついた。
・地方は別だが、ヤンゴン市内にバイクと自転車は走っていない。トュクトュクもない。
・ヤンゴンには、パッポンや歌舞伎町のような歓楽街がない。ゴーゴーバーもトップレスバーもない。
シュエダゴンパゴタが町の中心に立ち、終夜ライトアップされている。これが、高層ビルで隠れてしまうまでは、この街は大丈夫なんじゃないかな。仏様にあんなに見られていたら、そうそう悪いことは出来ない。
やっぱ、旅は相棒だね。思いついた感想を相棒にその場で話すのが楽しい。但しミャンマー人は、意外と日本語が分かる人がいるので要注意。相棒が喫煙者なら、なお良い。キムラ君に感謝!待ってろよ、ヤンゴン。29日に行くぜ。
*追記
二人で旅すると、相手から思いがけない感想や提案が出てきて、旅が豊かなものとなる。それだけではない。タクシー代やホテル代も効率的なものとなる。鉄道のような移動手段では個人単位だが、ミャンマーの鉄道はただみたいな値段だ。
ヤンゴンのホテルは一泊US$35 くらいだったが、日本のビジネスホテルに比べたら、スイートルームといえた。割引料金とはいえ安いし広い。窓からは、シュエダゴンパゴタが終夜輝いていた。最上階の食堂のベランダでは、加えてスーレーパゴタが兄、妹のようにそびえるのが見えた。
ベイから戻って、このホテルに荷物を置こうと10:30AMに着いたら、好意でそのままチェックインさせてくれた。あのフロントの女性は品があって綺麗だったが、その時しか見かけなかった。残念。
部屋のある6FのEVを降りたら、制服を着た女子高生?の群れが出迎えるように立っていた。その数15-20人。みんな小柄で、好奇心満々。清掃のお姉ちゃんなのだが、まるでスズメの学校。何が楽しいのかクスクス笑う。どひゃー、こんな規模のホテルになんちゅう人数。しっかし、可愛いねー。やっぱ、この国の未来は明るい。こんなに健康で賢そうな若者が有り余っているんだもん。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます