つうこのなにげない日々

札幌のおいしいもの、あちこちお出かけ、映画、音楽の感想、ボランティア、その他日記風なんでもあり・・・

そうか、もう君はいないのか  城山三郎著

2008-12-04 23:51:23 | 読書感想
五十億の中で ただ一人「おい」と呼べる妻ー

経済小説の開拓者の城山三郎の 妻容子さんとの出会いから
癌で亡くなるまでを書いた本です

人目惚れした奥さんとなかなか結ばれず、縁談を断り続けていた事

結婚してからも、親と同居していたので
家業を手伝わねばならず大変だった事

「輸出」でデビューしたので、「生命の歌」
(海軍での生活を書いたもの)は当時は不評だった事

茅ヶ崎に落ち着き、腰を据えて小説に取り組む
「指揮官たちの特攻」を執筆中、奥さんが68歳で亡くなる

その7年後城山三郎も亡くなる

どんな思いで小説を書き、妻容子さんの存在が
どれほど大きなものだったか、愛情の深さ、妻を喪った悲しみが
ひしひしと伝わってきます