先日、ネット徘徊をしていたら、《セルヴィリア》のリハーサル風景に出くわしました。
https://www.youtube.com/watch?v=Ck6AhYUHoKA
《セルヴィリア》は、15作あるリムスキー=コルサコフのオペラの中で唯一全曲録音がなく(ハイライト盤はあり)、舞台での上演も、ペテルブルクでの初演(1902年、マリインスキー劇場)と、その後のモスクワでの公演(1904年、ソロドフニコフ劇場)と、いずれも作曲者の存命中にされた以外は、その後一度も行われることのなかった(と最近まで思っていましたが)、幻の作品です。
そんな《セルヴィリア》の舞台情景が観れるなどとは、それこそ私が生きているうちに一度あるかないか、というくらいの思いだったのですが、なんとなんと、この4月と5月(2016年)に、モスクワで上演されるとのことで、ネットにアップされているのは、どうやらそれに向けた稽古の様子だったということを知りました。
実は、《セルヴィリア》は比較的最近、ロシアのサマーラという都市の歌劇場で上演されたことがあるらしく、同劇場のホームページにその旨が掲載されているのですが、残念ながら写真などは掲載されておらず、どのような舞台だったのかは全く不明です。
http://eng.opera-samara.net/History_of_the_Theatre/
(このページの上のほうの劇場の写真の右あたりに記載あり)
《セルヴィリア》の舞台写真は、初演時のものが1枚だけリムスキー=コルサコフの写真入りの伝記本に掲載されており、それは第1幕のフォロ・ロマーノの様子です。護民官ヴァレリウスが市民の熱狂的な歓迎のもと登場する場面と思われ、トーガを短めのスカート風にアレンジしたような女性のいでたちに若干違和感を覚えますが、まあ、古代ローマの様子を忠実に再現した舞台です。
それ以外にこのオペラの世界を示すような舞台写真はありませんので、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスや、ローレンス・アルマ=タデマ、ジャン=レオン・ジェロームといった画家たちの、古代ローマを題材にした作品から想像するしかありませんでした。
今回、モスクワで上演する劇場は、日本では「モスクワ・シアター・オペラ」として知られているモスクワ室内音楽劇場。かのボリス・ポクロフスキーの名を冠しております。
この劇場は、前述のリハーサル風景でも見て取れますが、かなり小さな、ほとんど地下の倉庫かというくらいの広さで、オケピットはなく、狭い舞台の奥に指揮者を左に置いて、楽団員は横向きに演奏するというようなスタイルのようです。
日本では考えられないような配置ですが、逆に演出で魅せようとしている歌劇場ですから、どのような舞台になるのかはお楽しみです。
特に《セルヴィリア》は登場人物も多いですから、棒立ちではなく、生き生きとした演技をソリストたちにも期待したいところです。
https://www.youtube.com/watch?v=Ck6AhYUHoKA
《セルヴィリア》は、15作あるリムスキー=コルサコフのオペラの中で唯一全曲録音がなく(ハイライト盤はあり)、舞台での上演も、ペテルブルクでの初演(1902年、マリインスキー劇場)と、その後のモスクワでの公演(1904年、ソロドフニコフ劇場)と、いずれも作曲者の存命中にされた以外は、その後一度も行われることのなかった(と最近まで思っていましたが)、幻の作品です。
そんな《セルヴィリア》の舞台情景が観れるなどとは、それこそ私が生きているうちに一度あるかないか、というくらいの思いだったのですが、なんとなんと、この4月と5月(2016年)に、モスクワで上演されるとのことで、ネットにアップされているのは、どうやらそれに向けた稽古の様子だったということを知りました。
実は、《セルヴィリア》は比較的最近、ロシアのサマーラという都市の歌劇場で上演されたことがあるらしく、同劇場のホームページにその旨が掲載されているのですが、残念ながら写真などは掲載されておらず、どのような舞台だったのかは全く不明です。
http://eng.opera-samara.net/History_of_the_Theatre/
(このページの上のほうの劇場の写真の右あたりに記載あり)
《セルヴィリア》の舞台写真は、初演時のものが1枚だけリムスキー=コルサコフの写真入りの伝記本に掲載されており、それは第1幕のフォロ・ロマーノの様子です。護民官ヴァレリウスが市民の熱狂的な歓迎のもと登場する場面と思われ、トーガを短めのスカート風にアレンジしたような女性のいでたちに若干違和感を覚えますが、まあ、古代ローマの様子を忠実に再現した舞台です。
それ以外にこのオペラの世界を示すような舞台写真はありませんので、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスや、ローレンス・アルマ=タデマ、ジャン=レオン・ジェロームといった画家たちの、古代ローマを題材にした作品から想像するしかありませんでした。
今回、モスクワで上演する劇場は、日本では「モスクワ・シアター・オペラ」として知られているモスクワ室内音楽劇場。かのボリス・ポクロフスキーの名を冠しております。
この劇場は、前述のリハーサル風景でも見て取れますが、かなり小さな、ほとんど地下の倉庫かというくらいの広さで、オケピットはなく、狭い舞台の奥に指揮者を左に置いて、楽団員は横向きに演奏するというようなスタイルのようです。
日本では考えられないような配置ですが、逆に演出で魅せようとしている歌劇場ですから、どのような舞台になるのかはお楽しみです。
特に《セルヴィリア》は登場人物も多いですから、棒立ちではなく、生き生きとした演技をソリストたちにも期待したいところです。