Aquascooter Maintenance for Spearfishing アクアスクーターで魚突き 全76回

使いこなそう、アクアスクーター整備ノートby KosakaNatsuki

**全76回で終了済み**

Blog 第72回 キャブ部品、ボードアダプタ、ドライスノーケル、Carb.Parts,BoardAdapter,DrySnorkel,=小坂夏樹=

2018年04月14日 | マニュアル
春は荒れ
風が吹けば・・・・桶屋が儲かる。
➡海が荒れる➡突きん坊が家に籠る➡ネット検索でもするかぁ➡変な記事に行当る➡ブログで紹介へ・・・・

長い魚突きの経験からして、関東~伊豆七島海域では春の漁海況は芳しくない。しかし黄金週間を過ぎると不思議に向上する。
今年もその例にもれず、私は遠征を延期しつつ無聊をかこっていたところ、珍しい?情報に当たったので、ネット記事だけだが、紹介する。

1、キャブレタ構成部品リスト
ウオルブロ社の部品部門である”ウオルブロ部品”(Walbro Parts & Service)にキャブの構成部品一覧があった。
https://walbro.force.com/parts/Comm_PartsServiceSearch

実は以前潰してしまった流量調整膜・ダイアフラムの連結悍バネMeteringSpring が気になっている。いい加減に巻き直して装着しただけの怪しい状態で予備キャブとして保存してある。正しくは同社のサービスビデオにある様に、圧力計で開弁圧を確認しながら調整すれば安心だが、そんな物の手持もない。現実にキャブを交換する際にはこのバネは交換しなければならないと考えてはいた。
そこで早速交換部品として検索したところ、現用キャブの HDA-233B 形は記載がない。
しかしAS600までの HDA-155 形は 155-1形として表示される。
偶々行当った他の販売業者(Barrett Small Engine)ページにも部品表が有ったが、やはり HDA-155-1 形しか記載無し。しかしこのバネは両者共通品なので、問題はない。


そして連結悍バネとしては2通りの部品番号が表示されてしまうのが気になるが、この2点が見つかる:
98-270-7 MTG. LEVER SPR. $0.53
98-189-7 Spring - Metering Lever USD 0.56

何だか良く解らないが一応交換部品として入手も可能ということは判った。他の構成部品もこのリストから調べて入手が可能だ。だが国内での入手は絶望だろうから、高額送料負担で米国などに発注しなければならないだろう。

なお、このページには最近交換記事を紹介した”Xリング”などは見当たらない。一般部品だから勝手に探せと云う事なのだろう。不親切と云えばその通りだ。




2、ボード取付装置

フランスの本機関連販売ページがある。何社か共同で制作している様な感じもするが、恥ずかしながら良く解らない。
そこの、”Libert’Eau” 部門?で数種類のウインドサーフボードやSUP=立ち漕ぎボードに取付るアダプタが販売されている。スケグの取付部に固定するようになっていて、寸法が合わない場合は同社に調整部品があるとのこと。

自作も簡単に出来そうな気はするが、単純で中々良い感じだ。アクセル(スピード)はワイヤで調節可能となっており、操舵はボード全体を傾ける、或いは手や足を水に入れて片舷に抵抗を掛けることでする。従って純正のボート用アダプタの様な大袈裟な操縦桿は不要だ。
フランス語の詳細説明ページもネット翻訳で理解できるだろう。








空気式SUPに装着して走行している動画はなかなか頼もしい。http://shop.liberteau.com/fo/articles/c/navigation/propulseurs-et-kits-turbo-surf
http://shop.liberteau.com/fo/articles/c/navigation/stand-up-paddle

アクアスクータそのものが信頼性の高い物であれば、大変効率的に広い海域を攻められるのだが、何と言っても不安定過ぎる故に本ブログを始めた私としては不安で使えない。整備は完ぺきで絶対の自信があるという向きには大いに勧めたい
まあ、大きなボードなので、トラブった時にはボード上でプラグ交換なども可能だし、それほど心配ないかもしれない。櫂を用意して漕ぎ戻ることも出来るだろう。


3、スノーケル防水栓
上記と同じHPから入るのだが、”Decatechnics” に本機のスノーケルに被せる浸水防止栓があった。
詳細構造がわからないが、安価で単純なものに見える。水に触れる(当たる?)と塞ぐようになっているという。

http://www.decatechnics.fr/apps/webstore/products/show/7563647

潜水用具のドライスノーケルが近年復活しているが、原理は同じような物に見える。私はドライスノーケルを使ったことは無いが、実験したことはある。その時の物は残念ながら動作が不安定で使えないと判断して放ってある。
本品が本当に正しく作動するなら、現用のOリング付スノーケルと組合わせれば最強で、走行中に倒してもエンストはするが浸水は防げることになる。
あ、その目的では、スノーケルの傾斜が90度近くなったら錘の移動で閉塞する方式も考えられる・・・・



今回は引用のみ、実物も見ないで紹介したが、悪しからず。
以上

Blog 第72回 キャブ部品、ドライスノーケル、ボードアダプタCarb.Parts,DrySnorkel,BoardAdapter 終り =小坂夏樹=

Blog 第71回 またマフラ残滓、曳航索関係 Muffler Residue , Towing Rope =小坂夏樹=

2018年04月09日 | マニュアル

きりがない残滓
前回はマフラを分解し、内部を完全に清掃したことを記した。そして数分間のみ水中で試験運転をしたが、気が付くとたったそれだけでもマフラにかなりの残滓があった:
実は床に油が僅かに垂れていたので、ホースを取外して調べてみた。ホース取付けの際付着したオイルだったらしいが、はっきりしない。だが排気口に大量の残滓が溜まっているのが見えた。そこで角度、つまり前後を上げ下げしながら一晩置いてみたら粘度の高い廃液が出てきた。

もしかして、ゴムカップの押えがないホース排気方式では、粘度の低い廃液はどんどん排出されてしまうので、粘度の高い固形分が残され易いかとも想像する。
今回はマフラ内に金具を落し込んででしまったらしいので、それが排液の流れを妨げているかもしれないが、それにしても大量だ。

エンジンの排気は全てガスとしてCO₂,HC,NOxなどと水蒸気、未燃オイル・煤などの微粒子だと理解している。2ストエンジンのバイクやチェンソーを使っても排液などは出て来ない。それなのにアクアスクータでは常に大量の排液/残滓が生成されるのは何故なのか?

素人考へでは、マフラでの水冷却が過剰で?、排気ガスが過剰に凝結=液化してしまうのではないか。もしそうなら、前から考えているが、マフラを断熱(保温)して排気ガスが高温ガスのまま排出されるようにすれば排液/残滓を大幅に低減できるかもしれない。

或いはマフラそのものを廃止してしまうとか?! 昔は族の皆さんが厳しい取締を掻い潜って少しでも出力を上げようとマフラを取外したバイクで走行したものだった。
排気ポート直結の排気口から空中又は水中へ、物凄い騒音をまき散らしながら進むアクアスクータを想像するのは辛いが、実験してみたくなった。まさに海の・・族か。

そういえば最近になって、遠征先では1日の終わりにマフラ内にガソリンを注入し、翌朝まで置いてから濯いで捨てるという実験を考へていた。しかし私のホース排気式では排気口の弾性接着剤がガソリンに弱いことを思い出して諦めた。

・・・こんな面白くない、詰らない状況を見ていると正直なところ、始動さえ可能なら、あれこれ悩まず今まで通り普通に使っていこうと云う気になってしまう。


曳航索の取付
曳き紐はタンクブラケットに縛るのが一般的だが、場合によっては本機前端が持上ってしまうので、腕で押込み乍ら操縦し続ける。そうすると長距離移動や大漁の場合は腕が少々疲れる。それ故取付位置を低くしたことを以前紹介したが、その後結局一般的な位置に戻していた。
今回離島での長距離移動でまたまたそのあたりが気になりだした。やはり推進軸に合わせた位置に力点があるべきだろうと。

そこで少しでも水流抵抗にならぬよう帯状のステンレス材(車両ワイパバネ)で、縛る端子を作ろうとした。
しかしこれは途中で巧い形状に出来ず中断してしまった。


そこで結局はこの様に紐で簡単に絡げて済ませてしまった。私としては再度縛り位置を調整するかもしれない。




なお、曳航索とボードなり梵天ロープなりを繋ぐのに、仲間の情報でスナップシャックルなるものをを使い始めた。ピンを引けば鉤が外れる、なかなか優秀な掛金だ。

大型魚に本機が引込まれそうになったら、咄嗟に解放することで銛は持って行かれても本機の喪失は防ぐ、あるいは第33回のロープ取り回しで紹介した遊動式梵天ロープにも使える。
話によると、大深度潜水でロープ伝いに潜行/浮上する時にも使われているという。
数百円から数千円まで価格にばらつきはあるが、機能は単純だ。

以上

Blog 第71回 またマフラ残滓、曳航索関係 終り =小坂夏樹=

Blog 第70回 マフラ残滓 Muffler Waste / Residue =小坂夏樹=

2018年04月04日 | マニュアル
スーパーマグナムのマフラ内の状況

前回は10日間の離島遠征で実使用が6日、純運転時間10時間だったS.マグナムの簡易整備というか、塩抜き程度の作業を紹介した。
マフラ残滓は大いに気になっていながら、ガソリンでマフラ内を濯ぐだけにしてしまった。空吹かししても排液が出なくなり、内部はきれいになったと感じたのだが、同時にマフラ固定ネジを抜くと、残滓がべったり付着することから、内部状況は疑問だった。
気温が上がり、遠征の疲労も癒え、大型魚に折られた銛やウエットスーツの修理整備も済み、やっとその気になってマフラを分解してみた。


全体をばらさず、マフラ後ろ半分のみ外そうとしたが、どっこい後ろには上部タンク取付ブラケットがあるのでタンクを外さねばならず結局は面倒な作業だ。治具は仲間がアングル材を切抜いて作ってくれた物。 



プロペラは通常外すが、少しでも楽をしようと今回はそのまま作業した。
シャフト・回転機構全体が本体内部で前方へずれて不具合を起さぬよう、プロペラと本体との間に、「コの字」形の板を挿込み治具のネジで押すのだが、この板が作業後行方不明になってしまった。それでこんな見辛い写真を紹介するのだが、もしやマフラ内に紛れて落込んだのではないかと心配している。
万一そうだとしても、回転部がないことから機能的に危険はないので、不明のままとした。

***組立後に本機全体を振ってみたが、何の反応も無かった。しかし数日経って再度試すと、マフラ内からカチャカチャという音と振動とが感じられる!!!
どうやらプロペラを取外さず作業したのが仇で、その陰になってこの板が落込んだのが見えなかったらしい。
排気ポートからピストンに接触したりすれば大変だが、寸法的にその可能性はないだろう。しかし次回の点検を早めるにしくはない。作業の手間を厭ってはいけないか。



マフラ後半部が外れ掛かったところで排液が垂れ出し、内部にはまたしても呆れるほどの残滓


マフラ後半部には残滓が少な気味で、これはホース排気式にしたため、保管時に前傾姿勢になってしまいがちだからだろう。意識的に30度ほど後傾姿勢にしておくべきだ。


やっと清掃済ませたが、どうやらガソリンを注いで濯ぐ程度では落ち辛いことが判る。
やはり仲間の様に、毎回使用後に溶剤・ガソリンで濯ぐのが正解なのだろう。

徹底的にするなら、マフラを下にして本体を立て、プラグ孔からシリンダの排気ポート経由で溶剤をたっぷり、溢れるまで流し込み、長時間放置してから濯いで捨てるというような作業が必要だろう。

また、一つの方法としてはマフラ内に何かの玉でも入れておくのはどうだろう。ペンキのスプレー缶などに入っているのと同じで、溶剤を入れ、振り動かして残滓を浮かせ、排出する。排気ポートより大きく、シリンダに逆流しない大きさにする必要がある。
まあ、現実には残滓でマフラが一杯でも、殆どの場合始動は可能だからあまり心配しなくとも良いか・・・・

なお、本国のイタリアPescaSubApneaフォーラムでも、排液・残滓の問題は ”Mulga”としてかなり取り上げられているので、あながち私だけの悩みではないと感じている。




マフラ後半部内の襞というか隔壁に以前は穴があけてあり、後傾姿勢でも多少は排液が下へ流れる感じだったが、今その穴は廃止されている。なぜそうしたかを仲間が気にしていたが、穴の効果は小さいと思われるので、単に工数を削減しただけではないだろうか。 

この奥の穴はマフラ取付けネジ穴



Oリングを清掃し、マフラを組付ようとしたが、ネジが途中で重くなって巧くいかない。見ると2本あるうちの外側のOリングがはみ出している。見た感じでも緩く浮き上がっているので、手持ちの新品及び以前取外したものと比べると明らかに直径が違う。伸びたようだ。この品は仲間の融通品で、コメル純正品の筈だ。組立時に使ったシリコーングリスが原因だろうか。
耐油性の筈だが、シリコーンと云っても物により違いがあるので、膨潤を起してしまったか?
交換した新品はNOKの航空機用。




Oリング交換後は簡単に組付出来た。はみ出して噛んでいないか様子を確認しながら取付けネジを締付けた。


形どおりに水密検査をし、水中での運転をして異常の無いことを確かめた。


次週あたり遠征予定あり、そこでこのS.マグナムに変調が無ければ、次回投稿までは間が空くと思います。
以上

Blog 第70回 マフラ残滓 Muffler Waste / Residue 終り=小坂夏樹=


Blog第69回 スーパーマグナム分解整備後の使用結果 Usage after Overhaul=小坂夏樹=

2018年03月19日 | マニュアル
遠征先では好調だった

オーバーホール済みのスーパーマグナムを10日間の離島遠征で使用した。その間の実使用は6日で、純運転時間は10時間程度だろう。その間使用の燃料は計10リットルだった。
調子は非常に良く、水中でも一発始動が普通なのだが、銛を引き過ぎて「銛肩・銛腕」が疲れて来ると、力が落ちて3度目にやっと始動することが増える。


マフラの洗浄
今回は毎日バケツの水中に数時間漬けて海水塩分の結晶化を阻止しようとした。そして最終日はタンクに残った混合燃料を排気ホースから注入して、マフラ内をかなりしつこくガシャガシャと濯いだ。それを排出すると、灰色のさらさらした排液となり、予想外に汚れていない感じだ。全速で長距離移動することが多かったので、排液が放出され易かったのだろう。



帰宅後の簡易点検
分解整備をした本機の使用前後の変化を詳細に検討できる良い機会だが、長期遠征による体力消耗が激しく、高齢スキッパー/突きん坊としては簡単な点検でお茶を濁すこととした。

プラグ
帰宅後に先ず点火プラグを見ると、遠征前より白くきれいな碍子になっているようだ。同じ離島へのこれまでの遠征では、碍子部は常に汚れていたが、今回は特に上記の如く高速運転が多くてプラグがよく焼け、炭素分が焼切れたと想像する。BP4をより焼け形のBP2級に替えていることも寄与していると感じる。


ただ、このプラグのネジ部には根元までカーボンが沢山付着している。締付が不十分で燃焼ガスが漏れ気味だったのだろうか。それとも単純に長時間使用の結果か? 何度も脱着を繰り返し、金属ガスケットの潰れが大きいことは影響しないのか、などと疑問もある。


排気とマフラ残滓
始動してみると、排気ホースからは排気だけで、30秒ほど空ぶかしを続けても排液などは出て来ず、マフラ内が綺麗なことを窺わせる。 現地でのマフラ洗浄が効いたことは確かだ。

しかし、では、以前にも観察した、マフラ内を貫通しているマフラ固定ネジの汚れ具合はどうか。抜き取ってみるとかなりの残滓が付着してきた。



本体を立てて置いても固定ネジの孔から残滓が流れ出ることはないが、残滓を拭き取ったボルトをまた挿込んで抜いてみると、ネジ部付近にかなりの残滓が付着して来る。



この感じだと、内部にはまだまだかなりの量の粘度の高い残滓が付着していると想像できる。現地での洗浄が不十分だったようだ。近い内再度洗浄してみる気はある。
また、マフラをばらして内部を観察するのも興味あるが、面倒なので次回遠征終りまではこのまま放置する気だ。

現在のところの最大関心事はプロペラシャフトの水密性であり、シャフト周りのグリスが水の混入で乳化しているかどうかを点検したい。しかしそれこそ分解作業が大変なので、やはりこれも先送りだ。
以上


Blog第69回 スーパーマグナム分解整備後の使用結果 Usage after Overhaul 終り=小坂夏樹=

Blog第68回 スーパーマグナム分解整備始末=小坂夏樹=SuperMagnum Overhaul FollowUp

2018年02月27日 | マニュアル
S.マグナム分解整備の関連作業が少々あったのだが、流感にやられている内に長期遠征が迫ってきた。今回は簡単な紹介だけ:

高圧部水密検査
旧モデルに合わせて共通の5Φネジの点検孔を新たに設けたが、簡易ポンプのホース口寸法には合わない。そこでホースの内径10Φに合わせ、手持の10Φ真鍮端材で5mmのネジ口金を作った。後端には̠⊖ドライバー用の溝も付けた。真鍮を切削するのはステンレス材に比べて夢の様に楽だ。
貫通孔は2.5mmΦで、ねじ込んだだけでは空気が漏れるので、ガスケットを嵌めた。ネジ山に液体ガスケットを塗布するだけでも、漏れはしないと思う。


点検孔にねじ込んだこの口金に蛇腹ホースを直接挿し込む。
加圧してみたが外部への漏れは無く、一安心した。
なお、メインオイルシールが劣化していたら、クランクケース側に圧は漏れてしまうが、本方式では検知できない。


水中運転は上と同じ水槽で行い、問題は無かった。


プロペラシャフト周りのグリスについて
水分混入で乳化していたグリスは、新グリスで押し出したが、残存分が有る筈で、その水分がどう影響するか不安だ。分かっていれば溶剤で完全に洗い流すことも可能だったのだが、気付かず残念だ。
本機の場合、1年経過と云っても実運転時間は大したことが無く、この部分をいじったこともないのに浸水したのだから、シール新替でも再発の心配を拭えない。
仲間の場合も、ここからの浸水でグリスの乳化だけでなく、ベアリングが錆びていた例が多い様だ。ばらさぬと判らないというのが困りものだが、ここにもグリスを抜き取って確認できるようなネジ穴1個だけの“点検孔”または“グリス注入孔”を設けたら良いかも知れない。


マフラ残滓の対策?
マフラ残滓については、本ブログの23、30、31回に他の使用者の例も含めて紹介したが、今回もひどい残滓が付着していてショックだった。
離島の仲間の場合は、使用後は清水中で運転し、その後必ず排気弁(ゴムカップ)を外してクリーナ液を注入し、丁寧に内部を濯いでいる。
しかしこれも以前紹介したが、同じ場所で同じ様に魚突きをしている別の仲間の場合は、使用後海水が乾かぬうちに、必ず現場へ持参した清水で濯ぐだけ。但し排気ゴムカップだけは、次回出漁時に「休ませておいた」別のカップに交換する。2個のカップを交互に使うと言う訳だ。これで長期にわたって使へている。これはへたりを防ぐ合理的手法だ。
移動距離が長い離島なので、この2名ともアクセル一杯に吹かしていることが殆どで、排液の放出には有利だと考へられる。

私の場合は月例の4~5泊の遠征中は、上陸後本体を前後に傾けて排液を飛ばそうと数秒間空吹かしする以外には(疲れ切っていて)何もしない。翌日は入水前に排気ホースをあさっての方向に向けて始動する。 すると内部あるいはホース内に溜まっていた、結構な量の排液が飛び出す。帰宅後には排気ホース伝いにマフラにガソリンを入れて濯ぐ。

普通のアクアスクータなら、排気バルブを外さないと、排液は出てこない。それに対して排気ホース式では、常時垂流しなので、傾斜さえつけて置けば排出にはより有利な筈だ。
また、低水温や低速でマフラが冷えると排液の粘度が高くなるからより残留し易くなる。いっそのことマフラにカバーをして保温してしまうのも効果あるかも知れない。但し排気音圧を低減する本来の機能が損なわれる・・・と言う様な事を考慮して、今後は毎日の使用後には保温と傾斜とを心掛けてみたい。遠征終りには、時間を置かず残燃料を利用して内部を濯ぐことも忘れぬようにする積りだ。


塩析出対策?
スタータケースの嵌合部やマフラの合わせ目には、いつもそうだが今回も塩が結晶化していた。Oリングを押上げて浸水し易くなる心配もあるし、アルミが錆びるのも好ましくない。この対策として合わせ目に液体ガスケットを詰めることも検討している。しかし却って海水をそこに滞留させて、逆効果となるかも知れない。
すぐ清水で洗う、或いは水洗するまではビニ袋などに入れておくと云うのも塩の析出を防ぐ手かも知れない。
この辺り、更に検討したい。


キャブレタの浸水
第66回で紹介した、キャブのアクセル軸からの浸水が起きる。
予備のキャブのアクセル軸から取外したこのXリングは、素人目には劣化しているとは見えないが、原因となっているらしい


購入したXリングに交換すべく、リング溝を清掃し



4隅の間にグリスを入れながらリングを押し込む



ワッシャがリング溝の構成要素になっているので、正しく配置するのが重要らしい


一方こちらはチョークの軸で、アクセル軸と違い、ねじ止めせずバネと鋼球でカチッと停止する構造だ。キャブ本体に載せて撮ったので却って見難くなってしまった。軸にはXリングは使われておらず、ごく細いOリング様の輪が嵌められているが、リング溝は無い。ここから漏れたことはないと思うので、グリスアップして再組立をした


なお取外した物と新品とを比較してみるが、大きく差がついているとは思えない。

2カ所でシャフトに接しOリングよりシール性が大だと云うが、この様に細かな場合は却って劣化しやすい感じもする。


当然キャブ単体で水密検査をしなければならないが、他事に忙殺され先送りとした

以上


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