Aquascooter Maintenance for Spearfishing アクアスクーターで魚突き 全76回

使いこなそう、アクアスクーター整備ノートby KosakaNatsuki

**全76回で終了済み**

Blog 第40回  燃料タンクキャップ、 ブレードフィッシュ=小坂夏樹=Fuel Cap, BladeFish5000

2016年09月08日 | マニュアル
このところの余りの暑さでアクアスクータをいじる気力も失せ、ブログ投稿するほどの情報が無いまま時間が経過してしまったが、たまには更新をして行きたい。

1、燃料タンクキャップ
殆どのアクアスクータには無関係と思うが、現在使用中のAS650の1台はタンクが殆ど光を通さず、太陽光に透かして見ても燃料残量が全く分からない。Comer社に製造が移管された直後の製品なので、一時的に材料規格が異なっているのだろう。
この1台を離島で頻繁に始動停止を繰り返して長距離移動すると、ガス欠するのではないかと不安になることがある。朝使った分の燃料補充を忘れたまま午後になって出漁した時には、途中でそれに気づき、ボードに載せて点検しながら低速で戻った。上陸して見たら、実際殆どガス欠寸前だったので、冷や汗ものだった。
この1台はタンクを交換するのが最良だろうが、費用も掛かり面白くない。以前紹介したエアタンク覗き窓の様な物を取付たくても膨張で圧力がかかることもあり、安全性に不安がある。

そこで考えた末、キャップに小細工をしてみた。ごく単純なことで、キャップの中心部を透明なアクリル板にしただけだ。







この場合は古いスノーケルを切取ってエポキシ接着剤で円板を固定しただけだ。昔の物は細いスノーケルだったので、こんな小さな窓になってしまったが、キャップの中心部を取除いて円板をはめるとか、或いは円板を接着するだけで十分だろうと思うが、接着剤は吟味する必要がある。


逆さにして一晩置き、燃料が漏れないことを確認した。

これで海上でも、運転中でも、本体を傾けてみれば残量が分る。

本機のように全く残燃料が見透かせないモデルは少ないようだが、こんな手もあることを紹介した。

なお、私は離島では魚を探しつつ、最大でも2km程のポイント往復に止めている。それは体力的な問題もあるが、それ以上にアクアスクータの信頼性と走行可能距離の制限があるからだ。
信頼性はさておき、燃料に関しては、過去のイタリア現地での投稿を見ていると、タンクの上に塩ビ?パイプを四角に巡らせて補助燃料タンクにしている場合がある。多分500cc以上もあるのだろう。
そんなことで、最近は予備燃料をボードに載せて置くことが多くなった。以前はプラスチック燃料瓶があったが、廃止されてしまい、ペットボトルは漏れや変質などの問題が云々される。そこで、現在使用中の物は、ステンレスの燃料瓶500ccだ。海水では少し錆びる程度だが、プラスチックのキャップが紫外線で劣化する心配もあり、袋に入れている。




なお、最近聞いたところでは、沖合2kmに良い根があるが、泳いでいくのが大変だからとアクアスクータを購入した若い仲間が居る。本ブログを見て、プラグの予備を携行するなどしているが、新品でトラブルも無く、快調に使っている。しかし時によってはこれを使っても潮流で帰路が大変だという。もしそんな所でトラブった場合には、ボードなどが無ければ大変な抵抗で、戻るのも難しくなるだろう。流れが無くてさえ、途中で捨てて泳ぎたくなるという仲間は多い。いつも繰り返しているが、ボードなしで長距離移動するのは避けるべきだ。ボードは嫌だという場合は、表面が平らで、両手で支へれば何とか水面上に保持してフィンキックが出来るような形状の梵天を選ぶと良い。



2、ブレードフィッシュ実戦
以前仙台のスクーバオーソリティで体験利用させて貰ったことのある、水中スクータのブレードフィッシュ5000型を実戦で使ってみた。実はアクアスクータが始動できず、やむなくこれを試したと言った方が正確だ。これはリチウム電池で駆動する電動式の物で、2時間程度は持続運転ができるという。重量は4.5kg程度で取り扱いは楽だが、運転中は常に左右の親指でスイッチを押していなければならない。









結論としては、やはり実用には厳しすぎると云うことだった。運転スイッチで3速を選べるのだが、7kgのウエイトベルトを含めたフル装備で、ボディーボードを曳いていると、最高速にしても泳力の無い私より遅い。遅くても距離を伸ばせるなら悪くないのだが、フル充電状態でアカハタを狙い発進・停止を繰り返したところ800m程度で放電停止してしまった。
私としてはボードにブレードフィッシュを載せて曳航し、アクアスクータがトラブった場合にはこれと足を併用して戻るという運用を想定したが、現実的とは言えないようだ。
ブレードフィッシュは新型が発売・発表されているが、電池の容量などが特段増えた訳ではないから、効率が改善されたとしてもそれ程多くは期待できないと感じる。
海水浴などの遊び?で使うのが適当と思う。

結局は、今まで通り、ボードに動かないアクアスクータを載せ、自分も半身を預けてフィンキックするしかないようだ。

以上


Blog 第40回  燃料タンクキャップ、 ブレードフィッシュ 終り =小坂夏樹=