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【夫婦別姓訴訟】なぜ5人の判事は「違憲」と判断したのか? /「戦前思想」の暗く重いイデオロギー

2015-12-19 21:09:07 | 昭和天皇 平成天皇 天皇制

https://www.bengo4.com/other/1146/1287/n_4071/ より転載

2015年12月17日 16時42分

<夫婦別姓訴訟>なぜ5人の判事は「違憲」と判断したのか? 最高裁が判決文を公開

<夫婦別姓訴訟>なぜ5人の判事は「違憲」と判断したのか? 最高裁が判決文を公開判決文は裁判所のウェブサイトで見ることができる

夫婦別姓を認めない民法の規定について、最高裁大法廷は12月16日、「夫婦同姓の制度は我が国の社会に定着してきたもので、家族の呼称として意義があり、その呼称を一つにするのは合理性がある」などとして、憲法に違反しないという判断を初めて示した。15人の裁判官のうち10人が「合憲」としたが、その一方で、女性裁判官3人を含む5人が「違憲」という意見を表明した。

最高裁は同日夜、ウェブサイトで判決文を公開した。そこでは、夫婦同姓を定めた民法750条を合憲とする多数意見のほか、違憲と判断した少数意見も明らかにされている。5人の裁判官は、どのような理由で「民法750条は違憲」と考えたのだろうか。

 

●「婚姻の自由を侵害する」と考えた3人の女性裁判官

最高裁のサイトでPDFファイルで公開されている判決文は全部で31ページ。その後半16ページに、違憲と判断した裁判官の見解が記されている。

まず、女性判事である岡部喜代子裁判官は、女性の社会進出の推進や、仕事と家庭の両立策などによって「婚姻前から継続する社会生活」を送る女性が増加したのにともなって、「婚姻前の姓」を使用する合理性と必要性が増していると指摘。夫婦別姓という例外を認めないことは、多くの場合、妻となった者のみが、個人の尊厳の基礎である「個人識別機能」を損ねられ、「自己喪失感」といった負担を負うことになるとして、「個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚した制度とはいえない」とした。

そのうえで、個人識別機能への支障や自己喪失感などの負担から、「現在では、夫婦となろうとする者のいずれかがこれらの不利益を受けることを避けるためにあえて法律上の婚姻をしないという選択をする者を生んでいる」として、「夫婦が称する氏を選択しなければならないことは、婚姻成立に不合理な要件を課したものとして婚姻の自由を制約するものである」と記し、民法750条が「婚姻の自由」を定めた憲法24条に違反するとした。

最高裁の多数意見は、合憲とする理由のなかで、姓が家族の呼称であることを重視し、その呼称を一つにすることの意義を強調している。しかし、岡部裁判官は「離婚や再婚の増加、非婚化、晩婚化、高齢化などにより家族形態も多様化 している現在において、氏が果たす家族の呼称という意義や機能をそれほどまでに重視することはできない」と反論している。

また、多数意見は、婚姻時に夫婦のどちらかが姓を変えなければいけないという不利益が、婚姻前の姓の「通称」使用が広まることで一定程度、緩和され得るという点を、合憲の理由の一つにあげている。だが、岡部裁判官は「通称は現在のところ公的な文書には使用できない場合があるという欠陥が ある上、通称名と戸籍名との同一性という新たな問題を惹起することになる」と、その問題点を指摘している。

岡部裁判官はこのような理由で、夫婦別姓を認めていない民法の規定は違憲だと判断した。同じく女性判事である櫻井龍子裁判官と鬼丸かおる裁判官も、岡部裁判官と同意見であるとした。

 

●「婚姻における夫婦の権利の平等を侵害する」という見解

一方、木内道祥裁判官は「本件規定は、婚姻の際に、例外なく、夫婦の片方が従来の氏を維持し、片方が従来の氏を改めるとするものであり、これは、憲法24条1項にいう婚姻における夫 婦の権利の平等を害するものである」として、民法750条が違憲であるとした。

多数意見は、夫婦同姓制度が合憲であることの根拠として、同じ姓を称することで家族の一員であることを実感できるという意義をあげている。この点について、木内裁判官は「私は異なる意見を持つ」として、次のように記している。

「家族の中での一員であることの実感、夫婦親子であることの実感は、同氏であることによって生まれているのだろうか、実感のために同氏が必要だろうかと改めて考える必要がある。少なくとも、同氏でないと夫婦親子であることの実感が生まれないとはいえない」

このように述べたうえで、「同氏であることは夫婦の証明にはならないし親子の証明にもならない。夫婦であること、親子であることを示すといっても、第三者がそうではないか、そうかもしれないと受け止める程度にすぎない」と、多数意見の考え方に疑問を呈している。

違憲と判断したもう一人、山浦善樹裁判官は、違憲の理由は岡部裁判官と同じだとしつつ、15人の最高裁判事のうちでただ一人、国には民法750条を改廃しなかった立法不作為の責任があるとして、原告に損害賠償すべきだという見解を示した。

なお、最高裁の多数意見は、夫婦別姓を認めていない民法750条を「合憲」と判断したものの、選択的夫婦別姓の制度について「合理性がないと断ずるものではない」と指摘。「この種の制度の在り方は、国会で論ぜられ、判断されるべき事柄にほかならないというべきである」と記し、夫婦別姓を認めるべきかどうかは国会での議論に委ねられるという見解を示した。

最高裁の判決文は、ウェブサイトで誰でも見ることができる。

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/546/085546_hanrei.pdf

(弁護士ドットコムニュース)

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武田 康弘さんFBコメント

岡部裁判官の明快で優れて論理的な意見が通らないのは、明らかに背後に守旧派のイデオロギーがあるからです。

「戦前思想」(個人からではなく明治政府作成の天皇制国家から発想する)の暗く重いイデオロギーです。人間を幸福にしないイデオロギーです。

いつまで続く【個人抑圧国家ニッポン】。

...

 これは男女問題ではなく、個々人の自由意思に基づく近代国家になれないニッポン社会の問題です。固い形式に閉じ込める様式主義の非人間性のおそろしさを知らないと、いつまでもわが日本人は、輝きのないエロースに乏しい顔のまま、つまらない生を紡ぐしかありません。実に哀れです。

 

 

 


昭和天皇の戦争責任 「Nスペ・特攻 …」「社説:昭和天皇実録…」から 無責任体系、捨て石となった沖縄

2015-08-10 21:12:55 | 昭和天皇 平成天皇 天皇制

 昭和天皇の戦争責任と戦後責任 

<一撃講和>もう一度戦果を挙げてからでないと中々話は難しい。(天皇 裕仁)

ここから特攻作戦は始まった。  <一撃講和>もう一度戦果を挙げ  てからでないと中々話は難しい。  (裕仁)

 

「Nスペ特攻 ・なぜ拡大したのか」「琉球新聞<社説>昭和天皇実録」から~その無責任体系とやりきれない感想、そして捨て石とされた沖縄

※NHKスペシャル<特攻 :なぜ拡大したのか>
…近衛文麿元首相が「国体護持」の立場から1945年2月、早期和平を天皇に進言した。昭和天皇は「今一度戦果を挙げなければ実現は困難」との見方を示した。そのため、多くの特攻兵士が~

その結果、特攻兵士だけではない、空襲、原爆等で多くの国民が亡くなった!また、そのために沖縄戦は避けられなくなり、日本防衛の「捨て石」にされた。

 

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 NHKスペシャル NHKスペシャル
<特攻 ~なぜ拡大したのか~>http://www6.nhk.or.jp/special/sp/detail/index.html…
 NHK さんの写真

  

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M・SさんFBより転載

今夜のNHKスペシャル
<特攻 ~なぜ拡大したのか~>は見ごたえがありました。

4500人以上の若者を冷酷無惨な「自爆」攻撃死に追いやった、旧海陸軍上層部とそれを追認・称揚した昭和天皇をひっくるめた「無責任の体系」(丸山真男)の実態が、今のNHKでよくここまでと思えるほどに明らかにされていました


誤解を招かないように断っておきますが、その昭和天皇と憲法遵守の姿勢をますます鮮明にしている現天皇の評価は、事実に基づいて区別すべきだと僕は考えています。

ところで、たまたま知った哲学者森岡正博さん(早稲田大学教授)の以下のツイートとリツイートに、とても共感しました。

森岡正博 @Sukuitohananika 1時間前
NHK「特攻」は、この時期に天皇の戦争責任にあえて迫ったギリギリの番組だったのではないか。我々はNHKに紋切り型の批判をして悦にいるのではなく、NHKにまだ存在しているこのような批判精神の可能性を激励すべきではないのか? @Sukuitohananika
リツイート110 お気に入りに登録62

森岡正博さんがリツイート
yoshie@遠野 @tono_yome 1時間前
「会議の空気を読む」「大勢の前では本音は言わない」「結論に合わせて数字を作る」「前に進む事だけが目標になる」…今の日本と何も変わらないじゃんね ‪#‎nhk‬
リツイート済み77 お気に入りに登録19

森岡正博さんがリツイート
Dorian(ドリアン) @dorian5963 2時間前
今日観てきた『日本のいちばん長い日』では、昭和天皇は早く戦争を辞めさせるべく、鈴木首相に全幅の信頼を置いて、対策を急いでいた。
しかし、今夜の ‪#‎NHKスペシャル‬ では、天皇は逆に戦果を待ち望んでいたり、特攻を奨励している……私達は当時のことは何も知らない。
何が真実なのか。
リツイート済み68 お気に入りに登録27

森岡正博さんがリツイート
かおりん @kaoritmd 1時間前
Nスペ見てると絶望的な気持ちになるわ。「あんな大勢の会議で否定的な意見は言えない」「疑問を抱かなかったのは命令だったから」「深く考えるのは自分の任務ではない」。
これ、今のサラリーマンと同じやん。
今、戦争になったらきっとまた特攻やる流れになると思う。。
リツイート済み79 お気に入りに登録42  

森岡正博さんがリツイート
nuho @nuho 58分前
戦後70年の特集として、NHKの中のまともな人たちが精一杯の抵抗をしているように見える。良い番組には、メールなどで応援のメッセージを寄せないとね  リツイート済み42 お気に入りに登録22

森岡正博さんがリツイート
ポンピィ @pom_pom_pee 1時間前
NHKスペシャル。布張りの練習機で特攻したなんて初めて知りました。速度が遅いからすぐに撃墜される、爆弾積んでるからまともに飛べない、爆弾だけ落として近くの島に不時着する者が相次ぐ、で爆弾だけを投下できないように機体にロープで縛り付ける。ひでえなあ。これの何が聖戦なんだよ。
リツイート済み102 お気に入りに登録36

森岡正博さんがリツイート
日本国黄帝 @nihon_koutei 53分前
視聴。指揮官はありもしない戦果を上に報告し、上層部は敗戦を覚悟しながらも口に出せず、天皇は無条件降伏を避ける為に一撃講和を支持する…そういった保身と責任逃れだけの為に行われたのが特攻なのだ。★NHKスペシャル 特攻~なぜ拡大したのか~ http://www6.nhk.or.jp/special/sp/detail/index.html…
リツイート済み36 お気に入りに登録20

森岡正博さんがリツイート
kurinekko @kurinekko 1時間前
NHK結構がんばってるなと思う内容でした。近衛上奏文(これ、今検索して知った)に対する昭和天皇の「戦果をあげなければ…」という発言を出したことに驚いた。
リツイート済み17 お気に入りに登録8

 

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※近衛文麿元首相が「国体護持」の立場から1945年2月、早期和平を天皇に進言した。天皇は「今一度戦果を挙げなければ実現は困難」との見方を示した。その結果、沖縄戦は避けられなくなり、日本防衛の「捨て石」にされた。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-231371-storytopic-11.html

琉球新報<社説>昭和天皇実録 二つの責任を明記すべきだ

2014年9月10日 6:02 

 沖縄の運命を変えた史実は、十分解明されなかった。
 宮内庁は昭和天皇の生涯を記録した「昭和天皇実録」の内容を公表した。米軍による沖縄の軍事占領を望んだ「天皇メッセージ」を日本の公式記録として記述した。
 しかし、沖縄の問題で重要とみられる連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサーとの会見記録や、戦争に至る経緯などを側近に述懐した「拝聴録」は「見つからなかった」との理由で、盛り込まれなかった。編さんに24年かけたにしては物足りず、昭和史の空白は埋められなかった。


 昭和天皇との関連で沖縄は少なくとも3回、切り捨てられている。

最初は沖縄戦だ。近衛文麿元首相が「国体護持」の立場から1945年2月、早期和平を天皇に進言した。天皇は「今一度戦果を挙げなければ実現は困難」との見方を示した。その結果、沖縄戦は避けられなくなり、日本防衛の「捨て石」にされた。だが、実録から沖縄を見捨てたという認識があったのかどうか分からない。


 二つ目は45年7月、天皇の特使として近衛をソ連に送ろうとした和平工作だ。作成された「和平交渉の要綱」は、日本の領土について「沖縄、小笠原島、樺太を捨て、千島は南半分を保有する程度とする」として、沖縄放棄の方針が示された。なぜ沖縄を日本から「捨てる」選択をしたのか。この点も実録は明確にしていない。

 三つ目が沖縄の軍事占領を希望した「天皇メッセージ」だ。天皇は47年9月、米側にメッセージを送り「25年から50年、あるいはそれ以上」沖縄を米国に貸し出す方針を示した。実録は米側報告書を引用するが、天皇が実際に話したのかどうか明確ではない。「天皇メッセージ」から67年。天皇の意向通り沖縄に在日米軍専用施設の74%が集中して「軍事植民地」状態が続く。「象徴天皇」でありながら、なぜ沖縄の命運を左右する外交に深く関与したのか。実録にその経緯が明らかにされていない。

 私たちが知りたいのは少なくとも三つの局面で発せられた昭和天皇の肉声だ。天皇の発言をぼかし、沖縄訪問を希望していたことを繰り返し記述して「贖罪(しょくざい)意識」を印象付けようとしているように映る。沖縄に関する限り、昭和天皇には「戦争責任」と「戦後責任」がある。この点をあいまいにすれば、歴史の検証に耐えられない。

 

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<!-- 昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」  -->