今朝、畑の端に植えてある「菖蒲」を刈り取ってきて各ユニットに配った。若い職員は「それなんですか?」と尋ねる。「今日は、陰暦の5月5日、つまり端午の節句で昔から菖蒲湯に入る習わしがあったので、お湯に入れて下さい。」と依頼した。
菖蒲は、独特の香りがするので「邪気を払う」とされ、又、菖蒲の葉が剣の形に類似しているので武勇に優れた男子に成長することを願ってお湯に入れたり、蓬と共に屋根の軒先に飾ったりしてきた。
各ユニットに配りつつ居合わせた利用者に「菖蒲湯に入らんしょ」というと「丁度お風呂に入る日だったのでラッキーだした」と返してきた。「心の邪気を払ってもらわんしょ」というと職員が笑っていた。「ああ、それで今日のおやつがチマキなんですね」と得心していた。
日本の歳時記は野山の植物の成長に合わせて催されて来たのであろうが今年は、春先の気温が低かったので菖蒲も笹の葉も成長が遅くチマキを作るのには苦労する程に小さいので二枚合わせで包むしかなかったであろうか或は、南方の笹を活用して製作しておやつとしたのであろうか。とにも角にも季節感豊かな日本古来の風習は残して行きたいものですね。