人は精神から老いていく。 ねえ、何歳から老人というんだろう。新しいシニアを目指して素敵に老いる力を

新しいシニアを目指して素敵に老いる。高齢社会というけれど、高齢者が何を考えているかわかりますか?老いる力と幸せを考える

人生の締めくくり方の学び その2

2020-05-15 17:47:00 | 高齢文化 高齢者の学び シニアライフ

《「死」と向き合うことで、生きる意味を見いだし、

今、生きているこの一瞬を大切にすることができる。》


この言葉は、美しいです。


死に至る充実した生をどのように創りあげていけばよいのか


という大きくてみずみずしい課題が光っています。


しかし、その実際は、とてつもなく難しいです。



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東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンターに所属し、緩和ケアチームを運営している大津秀一という医師がいます。


彼の著書のなかに「死ぬときに後悔すること25」があります。その本の目次を読むと次のことが書いてあります。


死ぬときに後悔すること25 


 1 健康を大切にしなかったこと


 2 たばこを止めなかったこと


 3 生前の意思を示さなかったこと 


 4 治療の意味を見失ってしまったこと

 5 自分のやりたいことをやらなかったこと

 6 夢をかなえられなかったこと


 7 悪事に手を染めたこと


 8 感情に振り回された一生を過ごしたこと

 9 他人に優しくなかったこと


10 自分が一番と信じて疑わなかったこと


11 遺産をどうするかを決めなかったこと


12 自分の葬儀を考えなかったこと


13 故郷に帰らなかったこと


14 美味しいものを食べておかなかったこと


15 仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと


16 行きたい場所に旅行しなかったこと


17 会いたい人に会っておかなかったこと


18 記憶に残る恋愛をしなかったこと


19 結婚をしなかったこと


20 子供を育てなかったこと


21 子供を結婚させなかったこと


22 自分の生きた証を残さなかったこと


23 生と死の問題を乗り越えられなかったこと


24 神仏の教えを知らなかったこと


25 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと

     
大津秀一著 発行:致知出版社




また、その医師の別の本の章立ては、次のようになっています。


「いい人生だった」と言える10の習慣 


習慣 1 「今日が最後かもしれない」と思って暮らす


習慣 2 生きる意味を無理に探さない


習慣 3 負の感情にふりまわされない


習慣 4 身近な人こそ大切にする


習慣 5 自分の幸せと大切な人の幸せをすり合わせる


習慣 6 「長く」より「良く」生きることに注目する


習慣 7 健康や若さに必要以上にとらわれない


習慣 8 環境に流されず、本当にやりたいことをやる


習慣 9 どんな境遇でも自分を支えてくれる夢を見つける


習慣10 「ありがとう」と伝える
   
                             青春出版社



さらに、この医師のオフィシャルサイトには、「大津秀一の想い」と題して、次の文章が載っています。


皆さん、こんにちは。大津秀一と申します。私は終末期医療を専門とする医者です。


これまでたくさんの死を見届けてきました。 


死期が迫ると、多くの患者さんが様々な辛さを自覚することになります。


私の仕事は患者さんのあらゆる苦痛を取り除くことですが、


体の苦痛を和らげることは何とかできても、その方の心の苦痛を取り除くのはなかなか難しいです。


強い後悔を癒すことも、また本当に難しい。


どうしたら死を前にした患者さんの苦しみや辛さや後悔が減るのか、


いつもそれを考え続けています。


死を間近にしてほとんど後悔を残さず、安らかに逝った患者さんもいらっしゃいます。


そういった方々は、ずっと早くから自らの死を意識し、何かしらの準備を始めていました。


それをみて、誰もが生の終わりを迎えることを認識し、一日一日を大切に生きようとすること。


そして健康なうちから、あるいは今日から、死の真実を知って、後悔がないようにと一日一生で生きることが、死を前にしたときの後悔を減らすのではないか、


私はそう思うに至りました。


一人でも多くの方に、後悔のない人生を送っていただきたい。


そして誰もが充実した幸せな人生をおくり、穏やかな最期を迎えられたら良い、そう願っています。


そのため、日常の診療と並び、私のライフワークとなっているのが、著述・講演活動を通じて緩和医療や死生観の問題等について広く一般に問いかけを続けることです。


少しずつ、本当の死や終末期医療のことが、多くの方に理解していただけるようになり、これ以上の喜びはありません。


死を学び考えることで、一人ひとりの生が変わり、 ひいては皆が幸せを感じられるような社会が創られる


……私たちがそのささやかな処方箋を提供できたら、そう願ってやみません。


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私(ブログ管理人)の具体的な課題は、


「人生の締めくくり方のための学び」についてのカリキュラムを、


どう創り、


どうコーディネートし、


新しい時代のシニアの生涯学習を、


どう組織できるか
ということです。


大変難しいですが、避けては通れない課題です。


今日も、その準備を進めます。




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