生活の匂い
暮らしのかたち
足の裏の感覚
机の上にはない夢
血の通った振る舞い
汗が出て涙が出て志が浮かび上がるような事件
身の丈と心の広さを大事にする物言い
みずみずしい頃の想い
目標を刻む朝
木々の上の陽の光
きれいな沈黙
空気のしなる音
言葉で掴まえられないきもち
生きているということ

「今」を懸命に歩いていく
昨日の栄光にすがるのでもなく
明日に過剰な期待を込めるのでもなく
今の今を懸命に歩いていく
見えるのは、今
見えているのも、今
その「今」を
今日も懸命に歩いていく
いのちあるもの こころあるものに
励ましと優しさの果実を手渡しながら
「今」を懸命に歩いていく
右肩に寒さ
左肩に後悔
背中に寂しさ
手はボロボロ
目は霞み
口は阿鼻叫喚
けれど
無理して元気だしてる
寒さに震え
後悔に沈み
寂しさに涙する
だけど
私は倒れない
愚かな奴だ
懲りない奴だと言われても
私は倒れない
何度でも何度でも
起き上がってやる
だから、あなた
一緒に歩いてくれ
(くろほとき)
花が美しいのは、何故
あの人の振る舞いが
匂い立つような輝きを持っているのは
何故
憧れることや、わからないことがいっぱい
生き方にやましさがなくて
自分を律する強さを持っている人には
美しさや振る舞いの秘密が
きっとわかっているのだろう
今から冬の夜風のなかを
ぐんぐん歩いてみるよ
(くろほとき)