紀伊路の見どころ鹿ヶ瀬峠(上)や道成寺(中)、塩屋王子(下)
管内7市町と日高広域観光振興協議会は、紀伊路から中辺路に続く熊野参詣道を15日間で完歩する「紀伊路SCAPE事業」を計画している(株)ユニスト・ホールディングスと連携し、日高地方にある紀伊路の価値を高めるための連携協定を締結する。地元産品を活用した食事や土産品の開発、空き家を活用した宿泊施設の確保などに取り組み、インバウンドなど国内外からの誘客促進、地域活性化につなげたい考え。
紀伊路は熊野詣の参詣道の一つで、畿内と熊野を結ぶメインルートを担ってきた。日高地方には紀伊路最大の難所「鹿ヶ瀬峠」をはじめ、国史跡に指定されている道成寺や塩屋王子、愛徳山王子跡参詣道、切目王子があり、太平洋の絶景を望める斑鳩王子、千里の浜など見どころはたくさんあるが、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定されていないため、知名度が低く、中辺路や大辺路に比べて訪れる観光客は少ないのが現状。
県教委が紀中、紀北への世界遺産指定範囲拡大に取り組んでおり、今後、紀伊路の価値を高め、将来に渡り誇れる財産とするとともに、多くの観光客らが訪れる魅力的な観光資源にしようと、管内7市町と日高広域観光振興協議会が、紀伊路の歴史的・文化的な価値を活かした新たな観光商品の提案や開発に取り組んでいる(株)ユニスト・ホールディングスの「紀伊路SCAPE事業」と連携することになった。
調印式は、1月10日午後3時から日高振興局別館大会議室で行い、管内7市町長がそろい、金崎昭仁・日高広域観光振興協議会長、今村亙忠・(株)ユニスト・ホールディングス代表取締役と協定書に署名捺印する。
今後、官民連携で(1)地元産品を活用した食事メニューや土産品の開発(宿泊場所での宿飯、出発時の弁当、疲れを癒やす甘味物、特産品を使用した土産品など)(2)空き家を活用した宿泊施設の確保(日高、切目、岩代を中心に古民家をリノベーションした古民家宿の提供)(3)紀伊路の整備(道普請活動、需要に応じたベンチやトイレなど休憩所の整備、街並みの景観保全を段階的に進める)(4)地域でのイベントのPR(日高地方で実施されるイベントに協賛し、紀伊路の認知度向上に努める)――に取り組みながら誘客促進、地域活性化につなげたい考え。
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