紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

紀伊路の価値高めるため、官民で連携協定 〈2024年12月11日〉

2024年12月11日 08時30分00秒 | 記事






紀伊路の見どころ鹿ヶ瀬峠(上)や道成寺(中)、塩屋王子(下)


 管内7市町と日高広域観光振興協議会は、紀伊路から中辺路に続く熊野参詣道を15日間で完歩する「紀伊路SCAPE事業」を計画している(株)ユニスト・ホールディングスと連携し、日高地方にある紀伊路の価値を高めるための連携協定を締結する。地元産品を活用した食事や土産品の開発、空き家を活用した宿泊施設の確保などに取り組み、インバウンドなど国内外からの誘客促進、地域活性化につなげたい考え。

 紀伊路は熊野詣の参詣道の一つで、畿内と熊野を結ぶメインルートを担ってきた。日高地方には紀伊路最大の難所「鹿ヶ瀬峠」をはじめ、国史跡に指定されている道成寺や塩屋王子、愛徳山王子跡参詣道、切目王子があり、太平洋の絶景を望める斑鳩王子、千里の浜など見どころはたくさんあるが、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定されていないため、知名度が低く、中辺路や大辺路に比べて訪れる観光客は少ないのが現状。
 県教委が紀中、紀北への世界遺産指定範囲拡大に取り組んでおり、今後、紀伊路の価値を高め、将来に渡り誇れる財産とするとともに、多くの観光客らが訪れる魅力的な観光資源にしようと、管内7市町と日高広域観光振興協議会が、紀伊路の歴史的・文化的な価値を活かした新たな観光商品の提案や開発に取り組んでいる(株)ユニスト・ホールディングスの「紀伊路SCAPE事業」と連携することになった。
 調印式は、1月10日午後3時から日高振興局別館大会議室で行い、管内7市町長がそろい、金崎昭仁・日高広域観光振興協議会長、今村亙忠・(株)ユニスト・ホールディングス代表取締役と協定書に署名捺印する。
 今後、官民連携で(1)地元産品を活用した食事メニューや土産品の開発(宿泊場所での宿飯、出発時の弁当、疲れを癒やす甘味物、特産品を使用した土産品など)(2)空き家を活用した宿泊施設の確保(日高、切目、岩代を中心に古民家をリノベーションした古民家宿の提供)(3)紀伊路の整備(道普請活動、需要に応じたベンチやトイレなど休憩所の整備、街並みの景観保全を段階的に進める)(4)地域でのイベントのPR(日高地方で実施されるイベントに協賛し、紀伊路の認知度向上に努める)――に取り組みながら誘客促進、地域活性化につなげたい考え。


 その他の主なニュース

正月の縁起物「千両」印南町真妻地区で出荷最盛期

日ノ岬沖で珍しい習性の巻貝「クマサカガイ」発見

美浜町12月議会提案の補正予算等を発表 松洋中外壁等改修

全日本小学生テニス県予選 印南の草分・朝間組ら全国へ


山野小閉校イベントで垣内哲也氏の講演会と野球教室 〈2024年12月10日〉

2024年12月10日 08時30分00秒 | 記事


児童と記念撮影する垣内氏


野球を教える垣内氏


 日高川町の学校再編で、来年3月に閉校となる山野小学校(橋本和輝校長)で8日、同校出身でプロ野球西武ライオンズなどで和製大砲として外野手で活躍した垣内哲也氏(54)を迎えた講演会と野球教室を開催し、児童や地元民ら約100人が参加。垣内氏は閉校となる母校の後輩らに「閉校になっても、皆さんは山野地区に住んでいるとおもうので、山野小学校で過ごしたことを忘れずに、すくすく育ってください。これからも頑張ってください」とエールを送った。
 講演会は、橋本校長との対談形式で行われた。垣内氏は小学校時代を振り返って「兄の影響で野球を始めた。勉強が嫌いで、野球しかなかった。でも、プロは意識していなかった」。当時の野球は「楽しいより厳しいのほうが大きい。今思えば母のサポートがありがたかった」とし、子育て中の保護者に対し「子どものやりたいことを見つけてあげるのは、親の仕事だと思う」と話した。
 日高中津分校時代については「野球の練習ばかりしていた」、1学年下で日高本校で選抜出場経験者でもある橋本校長が、自身と対戦した時のエピソードや、高校3年時、ドラフト指名されたことに話を向け「プロになるためには」との問いに「人と同じことをしていてもなれない。自分で考えて努力しなければいけない」と続けた。プロになった時は「周りはスーパースターばかり。そんな選手でも普段の練習以外に隠れて素振りをしている姿をみて、すごいと思った」と一流選手の裏側も語った。スランプの時は「自分一人で抱え込まず、チームや仲間に支えてもらった」と話し、友人を持つことの大切さも説いた。指導者になった時には「選手の得意なところを伸ばして、1軍になれるよう心掛けた」とした。
「山野小で学んだこと」には「挨拶」と答え、「挨拶は大人になってもとても大事。みんなにも引き継いでほしい」と強調。地元山野について「住民の皆さんが、大阪ドームまで応援に来てくれたことがある。本当にありがたかった」と感謝と伝え、千葉ロッテから1位指名を受けた西川史礁選手については「大学でいい成績を残していて、期待しています。西川選手をみんなで応援してあげてください」と呼びかけた。
 ドローンで空撮のあと、児童21人を対象に野球教室でキャッチボールとティーバッティングを指導。「利き足に体重を乗せる。叩きつけたり、振り上げたりしない」と児童に助言し「失敗してもいい」「ナイスバッティング」などと声をかけながら野球を楽しんだ。丸山福之進君(4年)は「本物のプロ野球選手はかっこいい。教えてもらったことを生かして、自分もプロ野球選手になりたいです」と目を輝かせていた。


 その他の主なニュース

御坊市観光協会「日高川の恵みフルコース」モニターツアーで普及に手応え

日高川町で野球フェス 高校球児指導で児童らが野球の楽しさ体感

「美浜町農業まつり」農産物展示・即売やイベントなどでにぎわう

10日、管内市町でも公務員に冬のボーナスが支給


御坊市実施計画 新規4件、島会館~御坊大橋に歩道 〈2024年12月8日〉

2024年12月09日 08時30分00秒 | 記事


実施計画策定委員会で採択事業決定


 御坊市総合計画実施計画策定委員会(会長・三浦源吾市長)が、令和7年度から9年度までの3年間で着手・実施する115事業を採択した。新規は幼稚園・保育所等給食費無償化、市道猪野々大浜通線歩道設置、洪水・土砂災害ハザードマップ作成、立地適正化計画策定の4事業あり、給食費無償化、ハザードマップの2事業は7年度から実施するが、残りの2事業は内容の検討・調整が必要で実施時期は未定。

 令和3年度からスタートとした第5次総合計画に基づく前期事業計画は、7年度が最終年度となるため、これまでと比べ新規採択事業は4事業と少ない。7年度中に後期事業計画(8~12年度)を策定する。
 新規の幼稚園・保育所等給食費無償化事業は、幼稚園と保育所等に在籍し、市内に住民登録している3~5歳児全員の給食費を来年4月から無償化する。今年2月に実施した子育て世帯アンケート調査で「市に期待する施策」として幼稚園、保育所にかかる費用負担の軽減を求める回答が多かったことなどから子育て環境をより充実させるため、給食費を無償化する。
 対象者は幼稚園で約100人、保育園で約250人の計約350人。給食費は幼稚園が1食あたり220円、保育所が月額5200円。保護者にとっては年間で幼稚園4万260円、保育所6万2400円の負担軽減になる。市の財政負担額は約1400万円。今年10月から始めた小中学校給食費無償化は、県の補助事業が続く間は継続する方針だが、幼稚園、保育所の無償化は子育て支援施策として小中学校とは関係なく7年度以降継続させる。
 現在、幼稚園、保育所とも第3子以降、低所得世帯は副食費のみ無償化(対象者165人)しているが、来年4月からは3~5歳児全員が全額無償化される。県下9市では海南市に続いて2番目。
 市道猪野々大浜通線歩道設置事業は、島会館前の18メートル道路交差点から御坊大橋前交差点までの170メートル区間について片側歩道(北側、幅員3メートル)を新設する。朝夕だけでなく、日中の通行量も多いため、自転車通学など交通安全対策で歩道設置要望があった。概算事業費は約1億円。令和8年度から5カ年計画を予定しているが、内容等は検討、調整が必要なため、実施時期等は未定。
 洪水・土砂災害ハザードマップ更新事業は、県が実施し、今年3月に公表した中小河川(2級河川)の想定最大規模降雨(1000年以上に1回の割合)による洪水想定区域図に基づく洪水・土砂災害ハザードマップを作成する。市内対象河川は20河川。概算事業費は約800万円。令和7年度で実施予定。
 立地適正化計画策定事業は、国がコンパクト・プラス・ネットワークの形成に向けた取り組みを推進しようと、自治体に計画策定を求めている。都市計画マスタープランの高度化版だという。実施時期は未定。
 前年度までに採択された野口オートキャンプ場拡充事業、市民野球場屋内練習場整備、河南中学校長寿命化、中学校体育館・市立体育館空調整備、勤労青少年ホーム改修などは財源確保や内容検討が必要なため着手時期等は未定。


 その他の主なニュース

二階俊博・前代議士にベトナム国会議長から「労働勲章」授与

日高高卒業生の東京工業大名誉教授・齊藤正樹さんが講演会

日高郡町村会がJA紀州新選果場「紀州選果場」を視察

 来春閉園の大成幼稚園の園児が金魚とメダカを道成寺の池に移動


日高川町内の4中学校と大成中で管内初のプログラミング授業 〈2024年12月7日〉

2024年12月07日 08時30分00秒 | 記事


ウェブ制作に取り組む生徒(丹生中)


 子どもたちが、将来の受験や就職などに役立つスキルや知識をウェブサイトの制作などを通じて養おうと、日高川町は昨年度から、町内の4中学校と組合立の大成中学校にテキスト言語を使用したプログラミングの授業を取り入れている。日高地方でテキスト言語のソフトを導入しているのは同町だけで、県内でも珍しいという。同町教育委員会は「プログラミングを通じて今までになかった経験をすることで、自分らしく生活するために必要なスキルを身に付けられる」と期待を寄せている。
 導入しているのは、ライフイズテック社のプログラミングの言語ソフトで、3年前に町が中学校で実証実験を行い、アンケートを取ったところ、生徒や教員から「将来必要になりそう」「難しいけどやってみたい」と好評な結果を得た。さらに今年度から大学センター入試に、プログラミングやデータサイエンスに必要な統計処理、情報リテラシーの知識などを試す「情報」が加わったことから、同町でも導入に舵を切った。
 同ソフトは、ウェブサイトの制作に必要なテキスト言語が、県の取り組みで学んでいるビジュアル言語とは異なる。ビジュアル言語は、絵柄や図を並べていきながら指示を組み合わせていく視覚的な操作によるプログラミング言語に対し、テキスト言語は文字、記号、数字だけで書かれており、より高度で複雑な操作ができるプログラミング言語。同町では、小学生ではビジュアル言語を学び、中学校では同言語に加えてテキスト言語も学ぶ。
 生徒が自分で考え、ウェブサイトを制作するスタイルは主体的。さらに生徒同士で学び合うなど対話的な面もあり、より深い学びにつながっているところも魅力で、指導者による知識やスキルの格差が影響しない学習教材となっている。
 丹生中学校では「プログラミングのやり方を理解する」と目標を定め、生徒自身が決めたテーマに沿ってウェブ制作に取り組んでおり、生徒らは、分からないところなどがあればクラスメイトに聞き、自分のペースで作業を進めていた。


 その他の主なニュース

日本赤十字社功労表彰 金色有功章に御坊市の川原節子さん、銀色は立野トヨコさん

清流の国ぎふショートショート文芸賞で林晋作さん(御坊市)が優秀賞

印南町商工会3店舗スタンプラリー第1回抽選会 当選者決まる

日高町区長会定例会で恒例のチャリティーバザーの廃止を報告


西川史礁選手(日高川町出身)千葉ロッテ入団会見 〈2024年12月6日〉

2024年12月06日 08時30分00秒 | 記事


箕島高出身の吉井監督とともに1年目の豊富を語る西川史礁


 プロ野球千葉ロッテの新入団選手発表会が4日、東京都内で行われ、吉井理人監督はじめ球団社長らが出席する中、ドラフト1位指名の日高川町山野出身、青山学院大4年の西川史礁(みしょう)選手=丹生中、龍谷大平安高卒=は「長打力、思い切りの良さ」と記したボードを手に「自分の持ち味は長打力、まずは1年目は2桁本塁打を狙い、その中で1年間チームから1軍を離れないようにしたい。将来的には本塁打王を獲りたい」と抱負を語った。
 入団会見前日から新入団選手8人とともに球団施設などを見学し、3日には本拠地のZOZOマリンスタジアムも訪れ、大学時代のプレー経験にも触れながら「中に入って、改めてすごく綺麗な球場という第一印象」と話し、大学時代には3割近い打率で球場との相性の良さもアピールしつつ、同球場特有の風の強さを頭に入れてプレーしたいと話した。
 4日に行われた入団会見では、ロッテの人気商品「雪見だいふく」が好物という西川の思いを知り、パッケージを「史礁は雪見だいすき」にアレンジ(9日から期間限定で全国販売)するボードも用意するなどロッテ全社を挙げての大歓迎ぶり。背番号に決まった「6」は、大学の先輩でロッテ元監督、元MLBの井口資仁氏が現役と監督時代の年間にわたって付け、過去には3冠王を3度獲得した落合博満も背負った日本を代表する4番打者が背負った番号で、球団の期待は高まる一方だ。
 背番号「6」の上下ユニフォーム姿で初めて登場した西川。入団会見で目標を聞かれると「1年目から1軍入りと二桁本塁打、将来的には本塁打王を獲りたい」ときっぱり。会見場には父・凌滋さん(西川組代表)と母・マリさんら家族も駆けつけ、契約金の使い道についての問いには「両親にはこれまで支えてもらってばっかりだったので、まずはご飯に連れて行きたい」と話し、西川史礁の人柄をうかがわせた。
 西川の隣に座った吉井監督は「このチームはいつも長打力不足が弱点と言われるので、彼(西川)にはそこを期待して頑張ってもらいたい」と大きな期待を寄せ、自身も和歌山出身(箕島高校)の同監督は、ドラフト1位の西川選手と育成1位が和歌山出身について触れ「これ偶然なので、よろしくお願いします」と、和歌山をPRしながら笑いを誘った。


 その他の主なニュース

印南町の切目川下流域河川改修促進協議会が県から進捗状況など聞く

日高川町宿泊施設等運営協議会 上半期の売上金1300万円増加

大阪卓球選手権県予選会 美浜卓球クラブ7選手が国際大会出場へ

日高川町文化賞表彰式で受賞者3人を祝福


御坊市新庁舎2階にカフェ風カウンターテーブル設置 〈2024年12月5日〉

2024年12月05日 08時30分00秒 | 記事


窓際に設置したカウンターテーブル


 御坊市は、新庁舎2階市民協働スペースに外を眺望できるカフェをイメージしたカウンターテーブルを2台置き、談笑できるスペースを設けた。
 市民協働スペースは熱中症対策のクーリングシェルターに指定しているものの3人掛けベンチが1つしかなかったため、新たにカウンターテーブル(幅1・5メートル、奥行き50センチ、高さ70センチ)2台とイス4脚を購入し、4日朝に外を眺望できる窓際に設置した。飲料の自動販売機もあり、市財政課は「これまでより利用しやすくなると思います」とPRしている。
 1階みやこ姫ロビーも現在ある3人掛けのベンチ1つを4つに増やし、新たに3人が座れる丸テーブルとイス3脚を2セット購入して憩いの場として充実させたほか、パンフレットラック(高さ1・6メートル、幅1メートル)も2つ購入し、これまで使っていなかったスペースを情報発信コーナーとして活用する。
 テブール、イス、ラックはすべて国産材木製品。購入費は約210万円で、森林環境譲与税を充てた。


 その他の主なニュース

印南町の清水ファームがクリスマスに向け小玉スイカの収穫開始

三浦市長、芝JA紀州組合長が八戸、仙台でスターチスをPR

日高町議会常任委が中学部活動地域移行や公営塾運営等の先進地を視察

御坊市少年少女発明クラブコンテスト市長賞に松村環さん(塩屋小)


由良町の海でオーガニックはまち養殖、全国のくら寿司へ 〈2024年12月4日〉

2024年12月04日 08時30分00秒 | 記事


オーガニックはまちを育成している衣奈沖の養殖場


 回転ずしチェーン大手の「くら寿司」(本部・大阪府堺市、田中邦彦代表)の子会社「KURAおさかなファーム(株)」(大阪府貝塚市、田中信代表)は、由良町の養殖漁場で「オーガニックはまち」の自社養殖に取り組んでいる。有機水産飼料を使用するなどして育てた「オーガニックはまち」は、くら寿司の店舗で期間限定で提供され来店客に毎回大人気。今年は第2弾として自社養殖した「梅育ち真鯛」も販売され大ヒットした。由良の美しい梅で育った魚は全国の店舗、食卓に届けられ、幅広い世代の消費者に喜ばれている。

「オーガニックはまち」は衣奈沖の自社養殖場で生産されている。「KURAおさかなファーム」では2018年から研究を開始。オーガニック水産物の生産に適した場所が見つからずにいたが、衣奈沖は海も美しく希少なプランクトンが豊富にいることから養殖場に最適として、2021年に同社唯一の自社養殖場として生産を始めた。日本初の国際的基準のオーガニック水産物としての認証を取得、この年12月に初出荷した。養殖場は5基の生簀(いけす)から始まり、現在21基を設置。生産高は21年が50トン、22年は80トンと増え、23年は130トンに達した。
 生簀(縦・横・深さとも8メートル)1基につき1500~1600尾を養殖。魚と水質を守るオーガニックな飼育環境で、独自開発した天然物質由来の有機水産飼料を使用し、HACCPに準拠する衛生管理体制で国際的品質基準を満たした安心安全な有機養殖魚を育成。「オーガニックはまち」は期間限定商品としてくら寿司やスーパーの小売店で販売。通常のハマチと比べて脂乗りが極上で身の締りの良さが特徴。臭みもなく上品な味わいを堪能できる上、栄養素も豊富とあり幅広い世代に人気、特に女性や子どもに大好評だ。
 同社は、23年10月に県と漁業振興や県産品の販売促進に関する包括連携協定を締結し、新たに戸津井に4基の生簀を設けて「和歌山 梅育ち真鯛」を自社養殖し6トンを生産。みなべ町の紀州ほそ川が開発・製造した梅の有効成分を抽出加工したエキスを与えた養殖魚でくら寿司で今年8月に期間限定販売され、大人気を博した。
 今後も由良町の養殖場では県特産物を生かした養殖魚を生産していくほか、AIやICTを活用した「スマート養殖」も導入していきたい考え。同社では「由良の海で養殖魚を育て、全国の皆さんに届けられているのは、地元の漁業関係者の皆さんのおかげ。持続可能な漁業モデルを求め、国内水産業の発展に貢献できれば。由良の海から全国に発信していきたい」と話している。


 その他の主なニュース

東京や横浜の市場で日裏勝己・印南町長が町特産物をPR

日本拳法全日本実業団大会団体戦で入田和樹さんら紀乃屋支部が優勝

哉原圭登君(日高附属中)が2040年のわかやま作文優秀賞

県農林水産業賞表彰式後に龍田、吉田、平井3氏が各地元町長に受賞報告


美浜町制70周年イベントに6万人 〈2024年12月3日〉

2024年12月03日 08時30分00秒 | 記事


見事な航空ショーを披露するブルーインパルス




海上からの打ち上げ花火3800発は圧巻


 美浜町制施行70周年記念イベント「We♡(Love)MIHAMAシーサイドフェス」は1日、煙樹ヶ浜キャンプ場を主会場に開き、ブルーインパルスの飛行と海上花火による圧巻のパフォーマンスに酔った。キッチンカー等で地元の食や露店が並ぶなどイベントを盛り上げ、メインの航空自衛隊ブルーインパルス展示飛行を一目見ようと、総勢6万人(主催者発表)が訪れ、平成20年8月以来16年ぶりの花火大会では初の試みである海上の台船から3800発を打ち上げた。

 オープニングで籔内美和子町長が「晴天の中、盛大に開催できたことはうれしく、多くの皆様の協力に感謝。今日一日、上を向いて楽しく過ごしてほしい」とあいさつ、岸本周平知事も「ブルーインパルスは引っ張りだこのため難しい中、町長、町民の熱意で招くことができた。煙樹ヶ浜の素晴らしい景色も見ていただきたい」と祝辞した。
 町出身で鹿児島を拠点に活動するシンガーソングライターの宮井紀行さんがライブを行い、県住みます芸人で町出身「まことフィッシング」さんがコンビを組む「わんだーらんど」のステージなどで待ちながら、ブルーインパルスは、6機編成で午後1時40分から轟音とともに展示飛行がついにスタート。
 上空600メートル以上を飛行し、半径7キロ圏内から観覧できるとあって、管内各地で楽しむ姿が見られ、煙樹ヶ浜では来場者が浜を埋め尽くした。きれいな三角形の飛行形態を取り、スモークを吹き出しながら一直線に向かってくる姿に「きたきたきた!」「すごい!」「感動!」と各所で声が上がるなど湧き、クリスマスツリー形や円形を華麗に描いた。海上花火の最後を飾ったクライマックスでは「こんな花火を近くで見られたのは初めて」「感動した」と来場者を圧巻させた。


 その他の主なニュース

青学大の西川史礁外野手のロッテ背番号「6」に決定

御坊市が美浜町制70周年イベントに訪れた御坊駅利用者にプロモーション

県花を愛する県民の集いで表彰 知事感謝状に野口の花しょうぶ園

少年野球タイガースカップ「上南部」優勝、印南ファイターズ準優勝


御坊市野口の「花しょうぶ園」拡張へ 〈2024年12月1日〉

2024年12月02日 08時30分00秒 | 記事


旧園と比べ2倍位上広くなった「とびやま花しょうぶ園」


 御坊市野口の「とびやま花しょうぶ園」(浅井了二園長)が令和5年5月に移転リニューアルオープンし、3年目を迎える来年に向け、しょうぶ園の面積を拡張し、植栽する品種、株ともに数を増やすなど園のさらなる充実を図っている。県下唯一の花しょうぶ園で、今シーズンは過去最多4500人を超える来園者が訪れており、来年は1万人以上を目指している。
 
 しょうぶ園は地域の有志で平成24年に設立。県下唯一の花しょうぶ園として県内外の愛好者から人気を集めているが、旧園は6アールと手狭で、場所も分かりづらいなど欠点があったため「より多くの人に、ゆっくり花を愛でてほしい」と、日高川左岸堤防方面に数百メートル離れた浅井園長の所有地に移転させ、昨年5月にリニューアルオープンした。
 新しい園は10アールあり、移転1年目は、中心メンバーで栽培歴45年の片岡やゑ子さん=野口=が収集した130品種のうち85品種2100株を植栽。観賞用4面には様々な品種を群生させ、品種別区画には1品種ごと植え、作出者が文学、漢詩、地名、人名などにちなんで命名した品種名に思いを巡らせながら鑑賞できるように創意工夫。高齢者や車椅子の人もゆっくり鑑賞でき、来園者から好評を得ている。
 今年は89品種2200株に増やし、新たに休憩所を設け、池にはニシキゴイを放流するなど園内を充実させた。しょうぶの生育も良好で過去で一番最高のシーズンとなり、過去最多の4500人超が訪れた。来年に向け、浅井園長の知り合いで園の隣接地にある遊休農地4アールの所有者に「しょうぶ園を拡張させたいので借りられないか」と依頼したところ、快く無償で借りることができた。
 浅井園長らボランティアで整地作業を行い、すでにしょうぶ園としての形ができあがり、来春、植え替えを行う予定。面積が旧園の2倍以上となる14アールに拡張されたことで、見た目にも広くなったのがよく分かる。観賞用の広いスペースには、より自然、野生に近い形で花を咲かせようと、黄色系、青色系といった同一色の品種を群生させる予定で、品種別区画も30区画程度増やしている。
 開花時期は極早咲、早咲、中咲、中晩咲、晩咲、極晩咲があり、5月中旬から1カ月以上絢爛豪華に咲き続ける。色分けは青紫、紅紫、紫、ピンク、藤色、水色、黄色、白色、白ぼかし、白筋入、覆輪、絞り、二色花があり、見る人を楽しませており、浅井園長は「これからも、もっと素敵な花しょうぶ園となるようボランティア一同頑張っていきたい」と話している。


 その他の主なニュース

御坊納税協会「ごぼう税金クイズ」の当選者決まる

御坊市キャラ「スターチュス」のテーブルクロスと椅子カバーを製作

 御坊市が「キュウソネ」セイヤさん手記など掲載の応援ブックを作成

県空手道選手権大会で御坊道場勢が4部門制覇で7人入賞


道成寺周辺の堂閉川バイパス化で氾濫回避へ 〈2024年11月30日〉

2024年11月30日 08時00分00秒 | 記事


既存河川(写真右方向)南側の市道にバイパスを整備


 道成寺周辺を中心に日高川町鐘巻地区から御坊市藤田町にかけて流れる堂閉川の氾濫による浸水被害を改善するためのバイパス整備計画で、県がこのほど地元の道成寺周辺浸水対策委員会(玉置實委員長)に詳細設計中の計画案を説明。今後、委員会や地元の意見を参考にして、見直しを進め「できれば来年度から用地交渉に入りたい」としている。同委員会も「みんなで協力してやってきた整備事業なので、順調に進んでくれれば」と期待を寄せている。
 堂閉川(2級河川)は、道成寺北東部にある横沈池を起点として道成寺前を通って蛇行するように八幡山付近まで約1キロ流れ、下流の斎川に合流する。ただ、河川幅が狭いうえに勾配も緩やかで、集中豪雨のたびに道成寺山門前などを中心に氾濫し、八幡山方面に通じる県道日高印南線が冠水。家屋の床下浸水などの被害が出て、地元民の大きな悩みとなっている。
 平成28年に、堂閉川の早期改修に向けて日高振興局と日高川町、御坊市関係者、周辺地区長らが、同委員会を発足、整備計画を進めてきた。バイパスは、道成寺山門下付近から農道を西に向かって延長し、約660メートルの河道を南側に新たに整備するもの。川幅は約5メートル、深さは約2メートル。
 今回の説明会では、氾濫時に逆流の恐れがあった堂閉川から斎川に合流する地点を塞ぎ、南側へ流し市道(東吉田八幡線)に沿った河川の整備も行う計画などを説明したほか、決まっていたバイパスルートの詳細設計の概要、地質調査、測量の実施についてなども説明した。


 その他の主なニュース

キュウソネコカミ・セイヤさんの友人バンドライブ7年度開催

ベルギー花の芸術家ダニエル氏が御坊生まれの舞妃蓮の果托使った作品展示

三浦御坊市長会見、12月議会で災害時大型トイレカー購入契約など提案へ

切目小で出前授業、児童が魚の上手な食べ方学ぶ