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印南町教委 施設新設し4校を1校に 中学校統合で町長に方針示す 〈2020年9月4日〉

2020年09月04日 08時30分00秒 | 記事


平尾教育長(中)が統合方針を示した報告書を日裏町長に提出(右4人は教育委員)


 印南町教育委員会は2日、日裏勝己町長に「町内4中学校を1校に統合する」ことが望ましいとの考えを伝えた。日裏町長から、適正規模について検討するよう指示を受け、平成29年から、児童・生徒数の推移や現状の課題、実施したアンケート結果などを下に審議を重ねた結果、4校を統合し1校とする方針を打ち出した。報告を受けた日裏町長は「町民の声も聞きながら行政としてもしっかり検討していきたい」と統合推進は明言しなかったが、教委が方針を示したことで議論が本格化しそうで統合に向けた動きが加速しそうだ。

 平尾教育長は、平成29年10月6日の就任直後に日裏町長から適正規模について検討するよう指示を受け、同年12月の定例教育委員会から「子ども達にとってよりよい適正規模は」という視点で協議を重ねるとともに、就学前児童と小学生の保護者を対象に昨年実施した「子ども・子育て支援に関するニーズ調査」アンケートで、質問項目に中学校の統合についてを加えて意見も聞いた。アンケート結果は統合が必要との回答は就学前が67・4%、小学校で61・9%だった。
 これらを下に教委は、中学校の適正規模に関する考えをこのほどまとめ2日に開いた町長と教育委員会が教育政策などについて協議・調整する総合教育会議を前に、平尾教育長が協議内容や検討事項も含め教委の考えを記した報告書を日裏町長に提出。平尾教育長は、統合の判断に至った大きな理由として「2学級編成ができる規模が望ましく、そうなると1校統合となる」ことを上げ、町長の方針が決まれば、保護者だけでなく住民に向けて説明する機会を設けるなど丁寧に進めていく考えを示した。
 報告書では「一人一人を大切に。いなみから国際化へ~学校・地域の活気とICT、英語教育の充実による人材の育成」を統合のコンセプトとし、それを達成するには現状施設では教室不足で教育環境充実のために現行の施設ではなく、新設校での統合も求めている。
 同町では5校あった当時の昭和63年に教委の諮問機関が「中学校を1校に」と答申したものの答申案通り進まないまま平成11年に真妻と切目川の2校が統合し清流中を開校しただけで町内1校の答申案は頓挫し現在に至っている。町内では中学校に先立ち、3つの保育園、2つの幼稚園があった幼児教育で平成23年に町内1施設を実現「いなみこども園」が開園している。


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