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寒川邸(日高川町)をみんなの善意で未来へ 33年ぶり茅ぶき屋根ふき替え 〈2020年9月26日〉

2020年09月26日 08時30分00秒 | 記事


 寒川のシンボルとも言える茅ぶき屋根の寒川邸


 日高川町寒川のシンボルとして知られ、国の登録有形文化財にも指定されている茅ぶき屋根の「寒川邸」で、33年ぶりにふき替えが行われている。費用は約2000万円必要で、半分は補助金が充てられるが、残りの半分は当主の個人負担となる。そんな中、主の寒川歳子さんの大学の友人が「みんなの善意で寒川邸を次世代につなごう」とグループを立ち上げ、募金を募っている。ふき替えは11月半ばに終了する。

 寒川神社近くにある寒川邸は、鎌倉時代から代々続く地頭・寒川家の家屋。現在は、同神社宮司の寒川歳子さんが暮らす茅ぶき屋根の母屋と離れ、土蔵など7件の建物がある。母屋は江戸時代末期の嘉永3年(1850年)に建てられた。茅ぶきを維持する屋根や風格ある表門、白壁の土蔵などが周囲の景観と調和していることが高く評価され、2013年には、国の文化審議会に町初の登録有形文化財に選ばれた。昭和63年に山口智子さん主演で放映されたNHK朝ドラ「純ちゃんの応援歌」の舞台になったことでも知られる。
 茅ぶき屋根のふき替えが行われているのは、母屋裏面と側面の3面で33年ぶり。ふき替え費用は高額になり、寒川さんの個人負担は大きく、それを知った学生時代の友人3人が「KAYABUKI寒川」を立ち上げ、ふき替え費の募金を呼びかける活動をスタート。募金の目標金額は、12月2日までに550万円。1口2000円で協力者全員に報告書を送付、5口以上に寒川特産の乾燥シイタケ(約100グラム)、10口以上は報告書に企業や団体、個人名を記載し、来年中に発送を予定している。ホームページとフェイスブックを開設し、茅ぶき屋根ふき替え作業の進ちょく状況を報告している。
 募金は郵便振り込みで、口座番号は店番・089種目当座(番号)0155361、口座名「KAYABUKI寒川」。連絡先のメールアドレスはyurikomich
i@yahoo.ne.jp。 


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