多くの地域住民が訪れた土生城跡と古代住居跡の現地公開
日高川町役場本庁西北の発掘調査で見つかった土生城堀跡などの現地公開会が14日に行われ、地元住民や川辺西小児童など約150人が訪れて説明を聞いた。発見された堀跡や遺物を見た参加者らは土生城主だった地域の偉人、逸見万壽丸(へんみまんじゅまる)の時代に思いを馳せた。
農道拡幅工事の発掘調査で見つかったのは、土生城西側にあった城堀跡はじめ奈良、平安時代の建物跡や様々な遺物。掘削作業にあたる県文化財センターの川崎雅史さんは「拡幅による調査は約90平方メートルだけだったが、色々な珍しい物が発見された。土生城の堀跡や奈良時代の建物跡や瓦、古墳時代の土器も見つかり、この場所は日当たりもよくて大昔から人々が生活に適した場所だった」と説明。
城の堀跡については「平野部の城跡調査でこのような規模の堀跡が見つかるのは珍しく、かなり立派なもの。堀の中からは中国製の椀や備前焼、常滑焼の陶器も見つかった。万壽丸が住んでいた14世紀より早い時期に築かれた可能性もある」と話し、奈良時代の住居跡についても紹介した。
二代目釣鐘を蘇らせるなど道成寺復興に寄与した万壽丸の功績をたたえようと、2年前の生誕700年に合わせて万壽会を発足。元町教育長で会長の湯川宗一さんは「生誕700年の節目から2年、城堀跡などが発見され、地域の人が見ることが出来たのも御縁であり、ありがたいこと。地域の歴史を知って頂いて、大切に守っていこうという意識が高まればうれしい」と話した。
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