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太陽福祉会新作業所、来年4月に日高町志賀で開所 〈2023年12月21日〉

2023年12月21日 08時30分00秒 | 記事


紀州材をふんだんに使って建設


 社会福祉法人太陽福祉会(皆川敏治理事長)は、日高町志賀の日高中学校前で生活介護事業所「インクルひだか」の建設を進めている。同会初の機械入浴設備、理学・作業療法士によるリハビリを導入し、重度障害の利用者への日常生活を支援する施設。今月13日に上棟式を行い、木造平屋の外殻が見えてきており、来年4月開所へ向け、順調に工事が進んでいる。

 同会は生活介護事業所としては美浜と川辺で営業しているが、美浜は開所から40年が経過。利用者の高齢化が進み、年を重ねるごとに重度化する傾向が見られており、作業所の定員を超えて利用を希望する人が増えいることなどで施設が手狭になったことから、建設を計画した。
 インクルとは英語のインクリージョン(包括)からきており、社会的少数派にある人々も含め、市民一人ひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、地域社会の一員として取り組み、支え合う考え方のこと。インクルージョンは、教育及び福祉の領域で「障害がある人もない人も、すべての人が違いを認め合い、支え合う共生社会を目指す」という理念として捉えている。
 同事業所では、主に障害支援区分5~6程度の重度の利用者で定員20人。昼間に入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに創作的活動や生産活動の機会を提供。美浜と同じく軽作業を行うほか、機能訓練、レクリエーション等を支援し、日中活動の拠点としての機能を充実させる。
 特に入浴機器による入浴は、座らせるだけで楽に入ることができ、従来は帰宅後に自宅で入浴するが、入浴後に帰宅できるため、家族への負担も軽減できる。理学療法士か作業療法士を配置する予定で専門的なリハビリも展開させる。
 敷地面積1249平方メートルに、温もりあるようにと、紀州材をふんだんに使った木造平屋の総床面積484平方メートル。作業室3室のほか、浴室は家庭用1つ、機械浴2つ、事務室、相談室、医務室、多目的トイレなどを設置。地域交流室等も設け、地域住民との交流を図り、地域共生社会の実現を目指すほか、東南海・南海地震等の発生時には、福祉避難所としての機能を持たせ、地域福祉に貢献できるよう計画している。
 総事業費1億7357万2000円。国、県から6000万5000円を補助。設計・監理は御坊市の(株)スタジオパートスリー、施工は湯川町の中平建設(株)。
 理学療法士か作業療法士1人、パートの看護職員数人を募集しており、詳しい問い合わせは同会(電話32・7086)へ。


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