見たことないけど幽霊の話です。
死ぬだの幽霊だの暗い話が続いていますが、実は私最近普段よりかなり元気です・・・
暗いのは新作アニメ「死と処女」なんて作品コンセプトに取り組んでいるのもあるでしょうね。
金縛り時の夢や幻覚とかは別として、「幽霊」なんてものを見た事はないのですが、
「幽霊のようなもの」を感じてしまったことはあります。
それは「私」の幽霊です。
大分前のことですが、ある人と別れました。迷いに迷い、決心できたのは
「生きているのか死んでいるのかもわからないような苦しい心の状態のまま生きている自分は
死んでいるのも同じこと、だったら死のう、死んでしまおう」と思えたからです。
道端で突然「死のう!」と言葉が出た途端、苦しみは同じことでも出口が見えました。
その後暫く、いつも待ち合わせをした場所を通るとき「彼」を感じます。
どうしようもない悲しみが溢れてきます。そんな日々が続くのです。
私は「幽霊」という実感を持ちました。だけど彼は生きています。ならば幽霊は誰なのか。
そうだった・・・死んだのは私なんだ。死んだ私が彼の姿で立っているんだな・・・
私は自分の持つ奇妙な感覚にそう思うことで納得ができました。
同じ場所に新しい恋人が待っていて、私達は幽霊を後に夜の道を帰っていきます。
人は死んだら幽霊になる・・・星の美しさに悲しい幸せを感じながら私は想いました。
そして数年後、また一つ愛が終わって幽霊があらわれます。
夢の中のある家の屋根裏部屋に女の霊が現れて悪さをするのです。
私にはどうにも手に負えないのですが、そこに祖母が現れます。
私が手を焼く幽霊を彼女は恐れず当たり前に会話をしていきます。
女は益々怒りますが祖母は逞しく全く動じません。やりとりを楽しんでさえいます。
幽霊騒動がかなり治まったところで、祖母がもう亡くなっている事、
その家はかつては祖母の家だった、現在私が住んでいる家だったこと、
女の幽霊が悪さをした部屋は別れた恋人の部屋だったことに私は気づいて目覚めるのです。
「あの幽霊は私だ」
私はお祖母ちゃんが連れて行ってくれたのかなと思いました。
その後しばらく何故なんだか、私は家でやたらにお香を焚いていました。
今から振り返れば私がしていたのはお弔いだったように思えるときもあるのです。
私の未練がなくなれば幽霊は一足先にあっちの世界に行ってしまうのでしょう。
二度と悪さをすることもないでしょう。
画像は次回作アニメ「死と処女」イメージスケッチ
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