今回の女子ワールドカップで優勝した「なでしこジャパン」が世界中から
賞賛されているのは、連日のネットニュースを見ていると判る。
それなのに、日本の政治家には、その人気だけを利用しようとする下心
が見え見えで、事業仕分けでスポーツ予算を削った蓮舫氏が、ツイッター
で「なでしこJAPAN 優勝! すごいです」と書き込んだところ、閲覧者の
反発を招いて書き込みが殺到、サイトの動作が不安定になる、いわゆる
炎上状態になったという。
「あなたに言われたくない」という書き込みが多かったのは、自業自得
と言うものだろう。
まして日本女子サッカーの現状を知るものなら、その思いは人一倍である。
専用の球場もなく、入場料で生活をまかなえるほどの観客数もない。
彼女たち、なでしこリーグの選手の中には、アルバイトで生活している
人もいる。
こうした苦しい環境の中でも、女子サッカーの強化に向けて、日本サッカー
協会の、改善の努力が進んでいることも知っておきたい。
一つは、選手の海外リーグ在籍を金銭面で支援する制度が昨年創設されたこと
年代別の女子代表チームの強化もすすみ、10代から年代別国際大会で
経験を積めるようになったこと。
良い例がセンターバックの熊谷選手(20歳)、彼女が日本代表に選ばれたのは
昨年の東アジア選手権でしたが、それ以前に彼女は、U-20のW杯でキャプテン
を勤めています。
決勝で最後のPKを落ち着いて決めた背景には、こんな積み重ねが有ったのです。
PK前の天を仰いだ彼女を見て、「落ち着いている、これは成功する」と熊谷
選手の父親が言ったという報道も、納得できる。
おもしろいのは、もう一人のセンターバックの岩清水選手、彼女がサッカー
選手になったきっかけは、家族が応募したからだと言う。
祖父母の故郷「岩手にメダルを持って行く」と言ったという彼女の言葉が
震災にあえぐ岩手の人々の大きな励ましとなるであろう。
忘れてならないのが、今回のW杯の開催国ドイツのメディアの反応
優勝候補の自国代表が日本に敗れたにもかかわらず、準決勝のスウェーデン戦
を見て、「日本が優勝に値するチームだ」と評価した事だろう。
そして。その評価が当たったのだから。
ただ、スウェーデン戦の終盤、コーナーにボールを持ち込んで、時間稼ぎを
したのは、ドイツ国民の不評を買ったという。
今回の大会を見て、フェアープレーが多かった事もあげておきたい。
特に反則の後に、お互いに握手を求めて、悪意では無いことを告げている
様子は、清々しいものであった。
これは男子の日本代表にも学んで欲しい点である。
日本代表の選手の中には、審判から反則を取られても、そっぽを向いて
知らんふりする選手がいる。
フェアープレーが前提となっているスポーツにおいて、これほど恥ずかしい
行為は無い。
9月からは、オリンピックの予選も始まるという。
なでしこジャパンのさらなる進化を期待したい。
そのためにも、生活を保障する新たな制度を考えたいものだ。
米国人も泣いた、なでしこジャパンの優勝
岩清水選手の祖父母も応援
岩手日報
賞賛されているのは、連日のネットニュースを見ていると判る。
それなのに、日本の政治家には、その人気だけを利用しようとする下心
が見え見えで、事業仕分けでスポーツ予算を削った蓮舫氏が、ツイッター
で「なでしこJAPAN 優勝! すごいです」と書き込んだところ、閲覧者の
反発を招いて書き込みが殺到、サイトの動作が不安定になる、いわゆる
炎上状態になったという。
「あなたに言われたくない」という書き込みが多かったのは、自業自得
と言うものだろう。
まして日本女子サッカーの現状を知るものなら、その思いは人一倍である。
専用の球場もなく、入場料で生活をまかなえるほどの観客数もない。
彼女たち、なでしこリーグの選手の中には、アルバイトで生活している
人もいる。
こうした苦しい環境の中でも、女子サッカーの強化に向けて、日本サッカー
協会の、改善の努力が進んでいることも知っておきたい。
一つは、選手の海外リーグ在籍を金銭面で支援する制度が昨年創設されたこと
年代別の女子代表チームの強化もすすみ、10代から年代別国際大会で
経験を積めるようになったこと。
良い例がセンターバックの熊谷選手(20歳)、彼女が日本代表に選ばれたのは
昨年の東アジア選手権でしたが、それ以前に彼女は、U-20のW杯でキャプテン
を勤めています。
決勝で最後のPKを落ち着いて決めた背景には、こんな積み重ねが有ったのです。
PK前の天を仰いだ彼女を見て、「落ち着いている、これは成功する」と熊谷
選手の父親が言ったという報道も、納得できる。
おもしろいのは、もう一人のセンターバックの岩清水選手、彼女がサッカー
選手になったきっかけは、家族が応募したからだと言う。
祖父母の故郷「岩手にメダルを持って行く」と言ったという彼女の言葉が
震災にあえぐ岩手の人々の大きな励ましとなるであろう。
忘れてならないのが、今回のW杯の開催国ドイツのメディアの反応
優勝候補の自国代表が日本に敗れたにもかかわらず、準決勝のスウェーデン戦
を見て、「日本が優勝に値するチームだ」と評価した事だろう。
そして。その評価が当たったのだから。
ただ、スウェーデン戦の終盤、コーナーにボールを持ち込んで、時間稼ぎを
したのは、ドイツ国民の不評を買ったという。
今回の大会を見て、フェアープレーが多かった事もあげておきたい。
特に反則の後に、お互いに握手を求めて、悪意では無いことを告げている
様子は、清々しいものであった。
これは男子の日本代表にも学んで欲しい点である。
日本代表の選手の中には、審判から反則を取られても、そっぽを向いて
知らんふりする選手がいる。
フェアープレーが前提となっているスポーツにおいて、これほど恥ずかしい
行為は無い。
9月からは、オリンピックの予選も始まるという。
なでしこジャパンのさらなる進化を期待したい。
そのためにも、生活を保障する新たな制度を考えたいものだ。
米国人も泣いた、なでしこジャパンの優勝
岩清水選手の祖父母も応援
岩手日報