駒ヶ岳からの下りは、まるでハードルのような階段道
を降りる。
別にこれは赤城山に限らず、このような階段を作った
山では、たいてい土が流されてハードル状になっている。
半分も降りないうちに道標が立っていた。
黒檜山1.1kmの表示がある。
前方の黒檜山は、すっかり晩秋の装いで、木の葉が落ちている
山の上には、白い雲が広がり、日がかげり始めていた。
やがて駒ヶ岳と黒檜山の鞍部に到着すると、そこには
「大タルミ」と書かれた道標が立っていた。
黒檜山0.8kmの表示がされている。
笹原の鞍部から、降りてきた駒ヶ岳を振り返ると、雲の影が
黒く山肌を覆い、おむすび型の山容が浮かんでいた。
大タルミからの登りは、またしても笹と階段の道である
10時26分、喉を潤し汗を拭いてゆっくり登っていった。
笹の中に真っ赤な実を鈴なりにつけた木があった。
枝には鋭い棘があり、残った葉っぱを見ると丸形で
しゃもじのような柄がついている。
このときは判らなかったが、後で調べたら「メギ」の木
であった。
このメギの同属の「マルバメギ」を、私は至仏山で見ている
見たのは7月の花の時期であったから、実は見ていない。
面白いことに、赤城山の「メギ」は、別名「コトリトマラズ」と言い
至仏山の「マルバメギ」は、別名「マルバヘビノボラズ」と言う
どちらも鋭い棘がたくさんあるので、小鳥もとまれず蛇も登れない
だろうと言うことで名付けられたらしい。
蛇足で付け加えるなら、この棘は葉っぱの変形したものだと言う
このメギの花は、雄しべ先端に蓋がついていて、雄しべが成熟すると
蓋が開いて花粉を出すそうである。
(補足説明、雄しべの先端は、やや左右に膨らみ、それぞれに蓋が
ついている形となっています。一本に2個の蓋がついている形です)
開花中の花糸の根元にふれると、急激に雌しべの方に近づき、葯は
柱頭について自花受精をして、数分で元の位置に戻るという。
(これを傾震運動と言う・・・・植物観察辞典から引用)
尚、至仏山のマルバメギは、群馬県特産の蛇紋岩変形植物で、至仏山
谷川連峰、尾瀬の笠ヶ岳などの蛇紋岩地帯に生育する
母種のヒロハヘビノボラズが立っているのに対して、マルバメギは
匍匐しているのが特徴
蓋のついた雄しべをマクロで撮れたら面白いけれど、私のカメラでは
無理だなー。
ソニーのフルサイズ一眼とカールツァイスレンズなら撮れるかも
もっとも逆立ちしても手が出ないけれど、、、、(泣)
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訪問者の方に、いつになったら山頂に着くのかとしかられそうだが
実は今日、定期の検診で病院に出かけていた。
予約していたにもかかわらず、1時間半も待たされて、すっかり
くたびれ果ててしまった。
昨日は歯医者に行っていたし、連日なにやら忙しいし、草刈り機が
故障して部品を取り寄せたら、1万3千円も取られたのに、始動
したら、別な場所の故障が見つかった。
そんなら新しいのを買った方が良かったんじゃないと家内に言われるし
踏んだり蹴ったりである。
と言うことで、さっぱり筆が進まない。もうふて寝するわ。
お詫びに最近撮影した筑波山の花をどうぞ
センブリ
センブリ、しまった蕾も可愛いね
これはおなじみコウヤボウキ、高野山でこの木の枝で
箒を作ったことが由来