花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

富士山を眺めに矢倉岳(南足柄市)

2009年12月19日 | 登山
高速道路の千円効果で土日の渋滞は半端ではない。
今日はその効果を痛いと言う程味わった。
6時に自宅を出て、南足柄市の万葉公園に着いたのは11時近かった。
予定では10時に登り始めるつもりだったが、1時間も予定が狂って
11時に登り始める事になった。

本当は山梨県と長野県の県境にある「横尾山」に登るつもりで計画を
していたのだが、とんでもない寒波の襲来で計画を断念した。
長野は雪、山梨は曇り、これでは好展望を望めないから、天気が良くて
富士山が見える山を探したのである。
関東では神奈川県が一日晴れマークで、しかも富士山が見える山がある。

と言うわけで矢倉岳に白羽の矢を立てた。
が首都高である、高速とは名ばかりでカメ足高速でちっとも前に進まない。
その上、東名でも渋滞にぶつかり、踏んだりけったりとはこの事だろう。

足柄峠にある足柄万葉公園に着いたら、駐車場に運良く一台分の空きがあった。
駐車場の脇から富士山が見えた。



うん? 雲が富士山に雲がかかり始めている。
これは不味いぞ、早く登らねば。
そこで重たい荷物は置いていく事にした。
ガスもポットも着替えも全部車において、雨具とカメラと食事のみを持った

矢倉岳、標高870メートル
ルートはいくつかあるが、駐車場が判らなかったので、確実な足柄万葉公園
にした。
一見、尾根上を歩いているように見えるが、実際は尾根の下の山腹を歩く
コースになっている


登山道の入り口は、駐車場から少し戻ったカーブの所に有る。そこから左に登山道に入る。
しばらくは万葉公園の一角で、万葉の歌碑がいくつも建ち並んでいるが、本日は
出遅れのため、読んでいる余裕が無い。


登山道には霜柱が延々と続いている。帰りにも溶けずに残っていた。
寒くて手がかじかむようだった

桧や雑木林の間をしばらく歩くと、右手の開けた場所でこれから登る矢倉岳の
全容が見えた。遠くから見ると、おむすびの様な形に見えていた山である

誰にも会わないから、登山者が少ないのかと思ったら、6~7人の男性グループ
がおりてきた。


途中から昼でも薄暗い桧林が続く。
そこを抜け出した頃、中高年のツアーとおぼしき団体がぞろぞろとおりてきた。
山側に寄って道を譲ると「30人もいますよ」という。
「急ぎませんからどうぞ」と言うと、一人一人挨拶して通り過ぎていった。

公社造林地の看板を見ていたら、大学生くらいの年齢の若者達が5~6人
明るい声で話しながらおりてくる。
ちょっと可愛らしい女の子も何人かいて、昔の山女子とはかなり違うナーと
少々羨ましくなった。
気さくに「こんにちは。」と挨拶する彼らに、なんだか救われた気持ちだった。

地蔵堂からのコースと分岐する三叉路を過ぎると、すぐに山伏平の分岐があり
そこから矢倉岳に登るコースは、明るい登山道となり左側に低い金網が張ってあった。


そこの先はジクザクの登山道で、カヤとバラが生えている。
左手の雑木林は、手入れの最中なのか、かなり伐採されていた。
そして後ろを振り向くと、カヤと木の枝の間から雄大な富士山が見えた。

ガーン 富士山の頂上が見えない !!
やっぱり山は早朝に登らなければダメである。
判ってはいたんだが、無念さは隠せない。
この青空で山頂まで見えたらどんなに良いことか。

気を取り直して山頂を目指す。
やがて山頂が見えたら、登山客が少ないどころか、大勢の人影が見える。


続く




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