若葉の目に青くまぶしく
ふりそそぐ森へ分け入り
白く夏へつながる細い道出会う
光は横顔にかたく
憂うつをおきざりに枝もきしんだ
こらえきれない願いが
この場所を許してはくれず
黙ってここにさよなら
思いはかならずとどくのだろうか
悲しいことが多すぎはしないか
細い道はまがりくねって
その人の肩や涙をこえる
細い道は遠くかすんで
この胸の砂や無垢をこえる
若葉の目に青くまぶしく
ふりそそぐ森へ分け入り
白く夏へつながる細い道出会う
光は横顔にかたく
憂うつをおきざりに枝もきしんだ
こらえきれない願いが
この場所を許してはくれず
黙ってここにさよなら
思いはかならずとどくのだろうか
悲しいことが多すぎはしないか
細い道はまがりくねって
その人の肩や涙をこえる
細い道は遠くかすんで
この胸の砂や無垢をこえる
凍るように冷たい風が
夕方の湖の上を吹き渡る
ただひとつの気持ちに突き
動かされて
ここまで来た
思いを断ち切ろうとしたのに
薄くこごえた景色の中で
僕の思いは燃え上がる
思い切れない
どうしても
苦しい恋に
なってしまった
夢をみる。
深い夜に、レールの向こうで
たくさんの蛍が光る。
そのうちにそれが、紫の羽を
持った無数の蝶に変わり、
なぜか白いシーツをバックに
舞っている。
それを小さな少年が、瞳をこら
して見ている。
横に、なぜかお下げ髪の少女に
なっている私がいて、怖くてそば
へ行けない。
「帰ってきて、帰ってきて」と、
叫ぶだけだ。
目覚めると、寝返りをうった彼
の寝息がかすかに聞こえる。
その体を、私はしがみつくように
抱きしめた。
朝、彼を送り出すときの、背中を
見るのがつらかった。
彼に妻子がいようがいまいが
どうでもよかった。
ただ、
いつも判然としない想いにおそわ
れる。
これが、最後ではないかと・・・・・。
背を向けて遠ざかる時、
一瞬、
カレの存在自体が消えるような
気がした。
静寂が辺りを包み
ひとあしごとに私は
明日に近づき
心は昨日に連れもどされる
まちがった角を曲がり、
まちいがった選択をしたの
だろうか
答えなんてないのに
後悔してしまいそうになる
踏み出したこの道が
どこへ続くか
今は
深く考えないようにして
深緑のベールを薄く
一枚ずつ剥ぐように
深緑の夕暮れの奥へと
分け入る
まだ一度も起こしたことの
ない行動を
肩書きや地位、財産、名声などは、
すべてはかなく消えていきます。
レッテルでその人を輝かせるの
ではありません。
問題は本質です。
人はあるところまでいくと、利徳
や恐怖、権力だけではついてきま
せん。
もはや、得るものもなく、特に不
利とわかっていても、その人に徳
があれば人はついていきます。
「徳とは行である。行とは見返り
を求めずただ行うころである」と
道元は言っています。
上になればなるほど、必要なのは
徳を磨くことだと思います。
「法句経」第五四にも、
「華の香りは風に逆らいては行か
ず。栴檀(せんだん)も多掲羅(た
がら)も末度迦(まどか)も(香木
の名前)また然り。
されど良き人の香は風に逆らいつつ
も行く。良き人の力はすべての方に
薫る」とあります。
男が仕事をするときは、常に捨て身
でなければならない。
捨て身とは、何も欲しがらぬこと
である。
納得、勝ち負けという、人間の物
差しを捨てることである。