ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

「心をこめて」

2021年11月24日 11時42分58秒 | owarai

あなたの笑顔の一瞬や
あなたの憂いの一瞬と
出会えた時
写真のようにこの感じを
忘れないように胸に刻む

思い出すために すこしでも強く
思い出すために すこしでも長く
悲しくてもこの恋が純粋である
ように

心をこめて
またあなたを思い出すために


唇の上で結ばれあうもの

2021年11月24日 08時28分11秒 | owarai

ひとつの愛がはじまるのも
終わるのも、ひとびとの唇
の上である、

口は人体のなかで、もっと
も危険な箇所の一だ。

放っておくと口からどんどん
悪魔が入りこんでくるので、
魔除けをしなければならない。

そこで、唇のまわりに悪魔の
一番きらいな色である、赤を
塗った。それが口紅のはじま
りなんだそうだ。

そこでぼくは言いたいことが
ある。それは、口紅をつけた
きみに惹きつけられるほくは、
悪魔ではない、ということだ。

口紅をつけない素顔のきみが
素敵だよ、などと言う男友だ
ちがいたら、これも要注意だ。

なにしろ、きみのまわりから
赤い色をとり除かせようとす
るのは、みんな悪魔のまわし
者なんだ。

生まれたばかりの子は、天使
に守られていて、手が出せな
い。だから「赤ちゃん」と
呼ばれているのである。


「遠 恋」―Ⅲ―⑵

2021年11月24日 08時25分10秒 | owarai

「きのうは」
と、わたしは言った。

きのうはわたしの誕生日で、
あなたはわたしの誕生日に、
お店に現れたんですよ、何よ
りもまず、そのことを伝えた
かった。

わたしより先に、あのひとが
言った。

「会えて、ほんとによかった。
なんできのうのうちに、電話
番号、訊いておかなかったん
だろうって、
訊いてたら、会えたかもし
れないって、
今ちょっと後悔してる。
いや、実は書店で別れた直後から
ずっと、後悔してた」

耳に飛び込んでくる。まるで奇跡
のような言葉。一日遅れの、神さま
からのバースデイ・プレゼント。
「きのうね、わたし誕生日だったん
ですよ」

「え!それはすごい偶然だ。おめで
とう。三月十七日って、聖パトリッ
ク.デイじゃない。知ってる?マン
ハッタンではその日、盛大なお祭り
があるんだよ」

「井上さんは、いつからアメリカ
に?」

「二年前から。その前に、学生時代
に交換留学生で、西海岸に一ヶ月ほど」
そのあとに語られた、あのひとの
ライフストーリー。
夜の静寂の中を、月明かりにに
導かれて、すいすいと進んでいく
一艘の小舟のような、軽快で明快な物語。

その舟の作る波に乗って、どこまでも
どこまでも、ついていきたくなるような。


『バスルームの中』

2021年11月24日 08時05分09秒 | owarai
たった一人の夜のバスルーム。
読みかけの本や飲み物を持ち
込んでバスタブに身を沈める。

夜更けのバスルームは、朝、歯
を磨き、顔を洗う空間とも、昼、
洗濯をし、化粧を直す空間とも
異質のものだ。

“日常”の中にありながら、“生
活”とはかけ離れている。

夫以外の男と午前零時に重ねる
グラスの氷のように、溶け合い
そうでとけないコップの中の時間。

捕らえどころのない不安と、掴み
どころのない安らぎがごっちゃに
なって・・・。

そのうち頬は上気し、動悸が激し
くなり、要するに、のぼせたのだ。
扉を開ける。

廊下を挟んで、寝室と居間が見通
せる。あれ、そこからは急に別次
元の世界に迷い込んだような気が
した。

生活という昼がうずくまり、夜が
横たわっている。

「殺しのドレス」という映画の冒
頭。アンジィ・ディキンスンが、
湯気で曇ったガラス張りのシャワ
ールームで、隣室の男に微笑む
シーンがあった。もうもうと立ち
込める湯気のおかげで、女の体は

妙に実在感がなく、そのくせ、毛
穴のひとつひとつまで開いている
のが分かるほど、生々しかった。

まさにサスペンスの始まりに相応
しい、ミステリアスな場面だった、

などということを何の脈絡もなく
思い出したりして・・・・・。
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