実は、家康という人物があまり好きになれません。これが謝った理解なのか、確かめるためにも読んでみようと思いました。
家康が世に轟くにあたり、信長という人物は欠かせない。この信長との関係。あるいは、家臣なのではないかと思われるほどの奉公ぶり。この姿勢に疑問を持ち始めた人物、それが、正室の築山殿と嫡男の信康。この二人が踏んではならない地雷を踏んだところで上巻は終わる。
家康が、おそらく最も恐れた信玄。完全に翻弄され、また、家康の若さや気負いが更に信玄の術中にはまる。しかし、信玄の死によってこの最大の恐怖から解放される。天運。この言葉が僕は家康の全てだと思う。これが、運だけなのか、下巻で確認したいと思います。