カメの繁殖について

　なぜ、カメの繁殖をするのか？極論を言うと、野生のカメの乱獲を防ぐためです。ガラパゴスゾウガメは、乱獲によってほぼ絶滅しました。中国では、クサガメが絶滅しかかっているとか？日本でも、ニホンイシガメと野生のスッポンが、絶滅の危機にあります。勿論、乱獲だけが、原因ではありません。環境の変化もその原因の一つです。カメの絶滅を防ぐため、様々な方が、様々な形で活動をされています。僕も何かしたいと考えました。今の勤務体系では、野外での活動は、ほぼ不可能です。千石先生は、日本で繁殖したものを日本で流通させれば、その分乱獲が防げるのだと言われました。この考えは、ぶりくらの精神にも通じます。よく、繁殖させて、放流すればいいと言われますが、これは、間違いです。例えば、卵を回収して、孵化させ、それを元の場所へ放流するのは、大丈夫だと思いますが、例えば、日本で孵化したリクガメを生息地まで持って行き、そこで放すと遺伝子的にも、生態系的にも、悪い影響が出てしまいます。そうでなく、日本でペットとして流通しているカメを全て日本で繁殖させてカメで賄いきれたら、現地での捕獲は必要無くなると考えます。
　販売して儲けてやろうという考えは全くありません。逆に、繁殖を目指しておられる方へのアドバイスを強化して、もっと繁殖の数を増やそうと思っています。この考えを押し付けるつもりはありません。もしも、僕の考えに賛同し、カメの繁殖をやってみたいと思われる方があれば、連絡してください。喜んで、いくらでもアドバイスさせて頂きます。

幻庵 下 百田尚樹 著

江戸末期の囲碁の世界。最高位の名人の座をめざし繰り広げられる人間模様。実力があってもそこに運が無いとその座にはつけない。自分がつけないと諦めると、次は弟子に期待を込める。しかし、黒船来航で事態は一変する。