余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

星々

2021-07-05 23:36:26 | 水声の詩
そして僕は進んでいく
名前を呼んで
温もりを探して
声を嗄らして
喉を掻き毟って
髪を躍らせて
息を弾ませて
壊れるものを大事にして
天邪鬼を肩に乗っけて
背中に真実を
瞳に探求を
手の平に眠りの記憶を
胸の奥に狂おしい激情を
両足に贋物の翼を
流星群が近づいた
流れる星が呼応する
夜空の静けさが鼓動になる
身体の熱が凍りつく
名前の呼ぶ方へ
僕は空高くジャンプする
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シャララ

2021-07-05 23:33:53 | 水声の詩
迷いながら生きていく
光と影の三次元世界
ドラマチックに折り重なる
空の色と空気のにおい
やがて時計が止まる
口ずさむ不思議なメロディーは
優しい髪をなびかせる
鼻から口へ
呼吸のリズムが時を刻んでいく
ロマンチックなシルエットは
二つの影を長くさせる

ネコとイヌがじゃれあっている
毛の動きが四次元になる
思わずでた涙の雫が
ネコとイヌをさらにかわいくする
僕もじゃれあいにいく
三匹のじゃれあいが輪になる
そして輪は無数に広がる
輪は空気に融合して音をだす
一秒から二秒三秒へと
シルエットと輪と音は
光の汽車へと乗り込んで
旅の始まりの汽笛がなる
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あの日の少年

2021-07-05 23:26:06 | 水声の詩
すれ違うあの時代の
面影が少年によって蘇る
雨の降る街
太陽の注ぐ光の眩しさ
動物の鳴きまねをしていた
鳥の飛ぶ翼に憧れていた
子供の無邪気
笑顔によってほころんでくる
陽気
睫毛から零れる透明な滴
今なら信じていた
真っ白な大地に描いた足跡
少年が笑顔ですり抜けていく
いつか見ていた場面が
空の彼方に雲を作った
白い雲とそこから垂れる蜘蛛の糸
生きていく意味に迷った日々に
少年が隣で遊んでいる
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天使の歌声

2021-07-05 23:21:05 | 水声の詩
人の持つ思考と欲望
不自然に蠢く幼虫
動作のそれぞれの可笑しさ
個人の持つ普遍の知識
保ち続ける喜劇と悲劇
ふとしたきっかけで聞こえてくる
忘れかけていた記憶が蘇る
薄れてきた想いが脳裏を揺さぶる
振り向く彼方から聞こえてくる
強くか弱い天使の歌声
壊れかけた綺麗な聡明な瞳は
儚さの残る甘い果実となって
天へ伸びる声音が響いている
いちるのなみだ
 歓喜
 悲哀
 感激
 衝動
 青春
生を酔いしれていく
死を想っていく
天使の歌がいとおしくなる
流れる血潮が逆流する
生きることが自然になる
心の隅が潤っていく
透き通った湖がお腹に溜まる
人の持つ美しさに気付く
そう世界の
地球の宇宙の歓喜の喜びに
くちづけする
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好日日記

2021-07-05 23:12:31 | マイブック(ま)
「好日日記」
      森下典子 著

季節は過ぎていく。
季節は待たずに追い越しもせずに、
けれど無造作に振り返れば忘れてしまう季節。
季節を抱きしめることは日常を生きる糧となる。

ひとときの日常とはまた違う時間。
森下典子にとってのそれはお茶の稽古。
その場は別の時間へと移行する。
そこで気付くこともあれば、曖昧なこともある。
言葉にほだされ、花や木に見惚れ、風を感じ、
そこに季節が入る。
やがて季節は体と、心と一体となる。
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