余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

本心

2021-07-22 23:06:41 | マイブック(は)
「本心」
      平野啓一郎 著

道新にのっている時分から引き込まれた。
普段新聞を読んでいるとき小説部分は読まないけれど、
なぜかそのとき目についた。
この本に出会ったきっかけだ。
舞台はバーチャルのすすんだ未来。
そして自由死の認められた世界。
自由死を望んだ母。
望むながら交通事故で死んだ母のおもいを探す石川朔也。
バーチャルは夢かそれともうつつか。
現実と仮想を行き来して求めるもの。
探していくなかで見る最愛のひとの他者性。
その他者性と向き合う。
目に見えるものは、またこの心は、
生きていくために必要なものだからこそ具わっている。
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まるまった

2021-07-22 23:05:15 | リンゴのいろ(短歌)
まるまった
個人の世界
ぽっかりと
影が揺れてる
わたしはだあれ
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2021-07-22 22:56:47 | 天秤の詩
疾走するのさこの月を
さよならはもうすませたから

姿形のぼやけた幻想
なのにこのわだかまり
探す白い蛹よ

白は異形の様だよ
袖をつかまなけりゃ
はぐれの孤独につかまっちまう
その孤独は誰かのもの

真白はとても危険だよ
色彩をつけられない
拒んでいるんだ
あまりの白の輝きに
様変わりする羽ばたき
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2021-07-22 22:54:26 | 天秤の詩
歌うのかい?
小鳥が高いパートを歌っているから
5月の気候そのものだね
キャンディーはポケットにあるさ

でたらめに色付けするのかい?
山笑うからだろう
教えてあげようか 6月の謎を
そのために手を伸ばすんだ

その後もおかわりなく見詰めている
失う穴が7月には関係なく
染めあげた燃える焔の心地良さ
祝福ならこの季節

祝福のあとは日々の流れは穏やかさ
8月にさえずるくっつき草
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2021-07-22 22:52:26 | 天秤の詩
情熱と併せ持つ孤独感
ひざを抱えて顔を隠す
ビジンは風になびいていた
春のときめき降り注ぎながら

いちがいに整った顔立ちとはいえないが
特徴的な瞳の強さ
鼻だちの凛々しさに唇の妖艶
惹かれる理由は次々あふれる

詩人のような口語に
雲が演出をほどこす
手を差し伸べた冷たい肌
雲は流れ流れ

背中を押してお尻を押してかくれみの
泣きべそならマッサージしてあげる
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