「戦争は女の顔をしていない」
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 著
三浦みどり 訳
第二次世界大戦のソ連では百万人を超える女性が従軍し、
戦争に参加していた。
男の戦争ではなく、女から見た戦争。それも中から見た戦争。
そこは血があり、死があり、偏見があり、国があり、人がある。
著者はその女性たちの声を聴いていく。いくつもいくつも。
限りない声を、重層されていく声を、名のある声を。
今、現在戦争はおこなわれている。そして女性もそこにはいる。
戦争はおこなわれるべきものなのだろうか。
そこでの死はあるべきなのだろうか。終結はどこにあるのだろうか。
人々が望むのだろうか。国がそうさせるのだろうか。
ノーベル文学賞作家の一冊。